あの日の記憶ともす灯籠108基 阪神大震災27年、出雲でも追悼

阪神大震災から27年を迎えた17日、島根県出雲市小境町の一畑薬師で追悼行事があり、参道に置かれた灯籠(とうろう)108基に明かりがともされた。参加者は地震発生時刻の午前5時46分、飯塚大幸管長が慰霊の鐘を鳴らす中、参道の地蔵の前で黙とうして犠牲者に思いをはせた。市民団体「どこでもミュージアム研究所」(出雲市)の代表で写真家、高嶋敏展さん(49)=出雲市斐川町沖洲=が始め、今回で6回目。
高嶋さんは震災当時、大阪芸術大3年生だった。震災翌月から9カ月間にわたって被災地で生活用水の運搬などさまざまなボランティア活動に尽力。その後は震災関連の写真展を開くなど教訓を伝える活動も続けてきた。高嶋さんは「人が死なず、暖かい布団で起きられる何気ない日常がどれだけ幸せか。灯籠の灯(ひ)を見ると思い出す」と話した。
出雲市斐川町富村の保育士、岡優一さん(37)はSNSで追悼行事を知り、初めて参加。小学生時代にテレビで見た被災地の状況は「現実とは思えなかった」という。黙とうを終え、「被災者のことを思いながら、今生きていることに感謝できた。あれが現実だったと思い直すことが大切だ」と話した。【松原隼斗】