館野仁(53)桜井純(45) 金密輸容疑で男2人逮捕 韓国から1トン運び込んだか―警視庁

韓国から金を密輸したなどとして、警視庁生活経済課は21日までに、関税法違反容疑などで、職業不詳館野仁(53)=千葉県習志野市秋津、会社役員桜井純(45)=同県市川市国分=両容疑者を逮捕した。館野容疑者は「密輸するつもりはなかった」と否認し、桜井容疑者は認めている。
同課によると、両容疑者は2023~24年、韓国と日本を計216回往復。計約1トンの金(約108億円相当)を密輸して東京都内の金買い取り店で売却し、計約9億8000万円の利益を得たとみられる。

館野容疑者の逮捕容疑は昨年8月21日、金の延べ棒4本(約4600万円相当)をポーチに入れて韓国から密輸し、消費税の支払いを免れるなどした疑い。

同容疑者は同日、韓国から羽田空港に到着した際にポーチを紛失。同空港に落とし物として届けられたことで発覚した。

その翌日、桜井容疑者がかばんに金の延べ棒9本(約1億450万円相当)を隠し、韓国から密輸しようとしたところを同空港の東京税関職員に見つかった。

両容疑者は韓国で延べ棒を預かり、入国時に消費税相当額を納めないまま日本の金買い取り店で換金し、売却代金を韓国に持ち帰ろうとしていたとみられる。両容疑者が韓国出国時に提出した輸出申告に関する書類には、同一の金の販売先が記されており、同課は韓国に仲間がいるとみて調べている。

「犯罪被害にあったとき、あなたの会社は休めますか?」有給を使い果たし退職するケースも…企業の休暇制度導入はわずか1.4%

犯罪被害にあったとき、あなたの会社は守ってくれますか―「被害回復のための休暇制度」が問いかけるもの
犯罪や事故はある日突然、自分にまったく非が無くても起こりえる。日常が一瞬で壊され、その瞬間から「犯罪被害者」と呼ばれる。
ニュースの中の遠い出来事のように思えても、いつ自分や家族、大切な人がその立場になるか分からない。
被害者本人はもちろん、その家族もまた心身を傷つけられ、日常生活は一変する。警察への事情聴取、裁判への出廷、そして傷ついた体と心を癒やすための通院…これらはすべて「平日の昼間」に集中しがちだ。
しかし多くの場合、職場にはそれに対応した休暇制度がない。有給休暇を使い果たし、やがて「辞めざるを得ない」状況に追い込まれる被害者が少なくない。こうした現実に目を向け、企業に「犯罪被害者等の被害回復のための休暇制度」の導入を呼びかける動きがある。
「裁判員には休暇があるのに、被害者にはない」
「裁判員には休暇があるのに、被害者には制度がない。裁判は平日に行われますから、被害者は仕事を休まなければなりません。でも、その根拠となる休暇制度がほとんどの会社に存在しないんです」
かごしま犯罪被害者支援センターの永家南州男事務局長は、被害者が直面する現実をこう語る。
被害者が必要とする「時間」は多岐にわたる。事件直後の警察の聴取などへの対応、けがをしていた場合は医療機関での診察、弁護士との打ち合わせ、裁判への出廷・傍聴。犯罪被害によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神的ダメージは、その治療が長期にわたることも珍しくない。
「有給休暇で対応できる」と思っていると落とし穴がある。
有給休暇はあっという間になくなる現実
裁判だけでも年に10回以上行われる場合もあり、有給を使い果たしたあと、継続して働くことが困難になることもあるという。
「一度回復したように見えても、裁判で加害者と対面することで再び状態が悪化し、また病院に行かなければならなくなる。そのたびに休暇を取れる仕組みがなければ、被害者は居場所を失っていきます」と永家氏は話す。
導入率は1.4% 認知度9.6% 裁判員の休暇制度は50%なのに…
「犯罪被害者等基本法」では、国や自治体などが講ずべき基本的施策の一つとして「雇用の安定」を明記している。
厚生労働省も、リーフレットやポスターを作成し、企業などに「犯罪被害者等の被害回復のための休暇制度」について啓発を進めている。
しかし現実には、こうした休暇制度を設けている企業は少ない。
国によると、令和5年度時点で、国内企業の導入率はわずか約1.4% にとどまっている。企業の認知度も、令和6年度時点で9.6%だ。
裁判員の休暇制度の導入が約50%となっているのに比べ、その低さが際立つ。
永家氏は「鹿児島でも被害者等のための休暇制度がある企業はゼロだと思います」と言う。
実際に支援の現場では、被害者が有給休暇を使い果たした後に欠勤せざるを得なくなり、やがて退職するケースが「年に複数回」起きているという。
「子どもが被害にあい、親も出勤できなくなる」
見落とされがちなのが、被害者「本人」だけでなく家族もまた休暇を必要とするケースだ。永家氏は特に、子どもが性犯罪被害にあった親の状況を強調する。
「子どもが被害にあうと、母親のほうも大きく傷つくことが多いんです。守れなかった、気づかなかったという自責の念で、母親自身も仕事に行けなくなります。仕事をしている間に子どもがまた被害に遭うのではないかという不安も出てくる。そうなると、もう仕事どころではないわけです」
被害者やその家族が「仕事を休める根拠」が職場に存在しないと、精神的プレッシャーはさらに重くなる。
もちろん会社側も被害にあった当初は理解を示すが、聴取や裁判、体調不良などで休みが重なってくると、面と向かっては言わないものの次第に「また休むのか」という空気になるケースも少なくないという。
「申し訳ないという気持ちを抱えながら休み続けるうちに、会社側の空気が変わっていくのを被害者は敏感に感じ取る。そして、もう辞めるしかないという決断に至ってしまう」と、永家氏はこの問題の根深さを指摘する。
ちなみに厚生労働省によると、裁判員の休暇制度では、導入している企業のうち、約7割が「有給」として扱い、約9割が取得可能な日数に上限を設けていない。
「いつ自分がその立場になるか分からない」―導入企業が示す姿勢
こうした現状に対し、すでに制度を導入している企業もある。いずれも「多くの従業員が利用することは想定していないが、だからこそ導入しやすい」という共通した認識のもとで動いている。
厚生労働省の「働き方・休み方改善ポータルサイト」(https://work-holiday.mhlw.go.jp/)では、大手コンサルティング企業と地方企業の2社の事例が動画で紹介されている。
■デロイト トーマツの事例(犯罪被害回復休暇)
大手コンサルティング企業のデロイト トーマツは、2016年に制度を導入。「多くの方の利用が想定されなくても、率先して制度を作れば、いざという時に従業員を守る姿勢を示せ、従業員に安心感を持って働いてもらえる」との考えからスタートした。
本人または家族が被害に遭った場合、年間10日(同一事由につき最大3回(最大30日))の無給休暇が取得可能だ。
対象犯罪を厳密に規定せず柔軟に対応するほか、近年はDV(ドメスティック・バイオレンス)被害支援も対象に加え、専門機関と連携して会社が個人の相談内容を把握しない厳格なプライバシー保護体制を敷いている。
■株式会社オガワエコノスの事例(災害・犯罪被害支援制度休暇)
オガワエコノス(本社・広島県)は、廃棄物処理やリサイクルなどを展開する企業。西日本豪雨を機に導入した災害用の休暇制度に、犯罪被害も追加する形で整備した。
最大の特徴は「柔軟性」。「取得要件を明確にしすぎると使えない制度になる」とし、取得事由や有給での付与日数(原則必要日数)を個別ケースごとに判断する。
情報共有も所属長や人事など最小限に留め、証明書類の提出要件も実態に応じて免除するなど、被害者側の立場に立った素早い初動を優先している。
同社の担当者は、被害にあった社員への支援についてこう語る。「一番心配しているのが家族のこと、おそらくそれだけでもういっぱいのはず。次に心配になるのが仕事のこと。お客様との約束、仲間や会社に迷惑をかける心苦しさ。仕事の心配をみんなで支援することが本当の優しさだと思います」
実際に制度を利用した社員からは「仕事の心配をしなくていいように対応してもらったおかげで仕事を続けることができた」との声が寄せられているという。
「仕事が続けられなくなれば転職するしかないが、体調が悪ければ転職すらできない」
厚生労働省は、犯罪被害者等の休暇を企業が導入する場合、以下の3つの方向性を提示している。
①「既存制度の活用」 病気休暇や裁判員休暇など、既存の特別休暇制度に犯罪被害者等を対象として明示する
②「社内周知」 休暇制度を新設しなくても、必要な休暇が取得可能であることを従業員に周知する
③「新制度の創設」 特別な休暇制度の一つとして「犯罪被害者等休暇制度」を新たに創設する
永家氏は、①や②でも意義は大きいと評価しつつも、被害者の人生への実効性を持たせるためには③の制度の創設が、最も価値があると指摘する。
「仕事が続けられなくなれば転職するしかないが、体調が悪ければ転職すらできない。貯蓄を切り崩しながら、医療費もかさんでいく。休暇制度だけですべてが解決するわけではありませんが、被害者の休みが制度としてあれば…と感じることはあります」(永家氏)
制度の設計で押さえるべきポイント
厚生労働省が令和8年3月に作成したリーフレットは、導入にあたって検討すべき事項を具体的に示している。就業規則に盛り込む際のポイントとしては、

・制度の名称、

・対象とする犯罪被害の範囲、

・対象者の範囲(本人のみか家族等を含むか)、

・休暇の付与日数、時間単位の取得の可否、

・有給・無給の別、

・証明書類の要否とプライバシー保護の方法

などが挙げられる。
また、永家氏が指摘するように、既存の傷病休暇で対応しようとする考え方もあるが、「犯罪被害者」という文言を就業規則に明記することには別の意味がある。
「制度の中に文字として入ることで、社員全員がいつ自分がその立場になるかわからない、という意識の醸成につながる。会社全体の理解が変わっていく可能性がある」というのが永家氏の見立てだ。
「いざというときに会社が守る」
犯罪被害者等のための休暇制度は、法律上の義務ではなく、企業が任意で設けられる「特別休暇」だ。行政が法律でしばるものではなく、経営者の判断一つで導入できるという性格を持つ。
制度を作り、運用する中で課題が見えてきたら見直すやり方もある。最初の一歩は、「万が一のとき、うちの会社は従業員を守れるか」という問いを、経営者と従業員が一緒に立てることから始まる。
また、専用の休暇制度や規定が未整備な段階であっても、社内広報などを通じて「犯罪被害にあった従業員は、休暇の取得が可能」と周知するだけでも、何かあった際に会社に相談できるという安心感につながる。
犯罪はいつ、誰の身に降りかかるかわからない。そのとき「制度もあるから安心して休んでいいよ」と言える職場が、一つでも増えることが社会全体の安心につながっていく。

ハトやカラスに餌やり、市の中止命令にも応じない人物を動物愛護法違反容疑で書類送検…住民から苦情相次ぐ

大阪市住吉区内の路上で市の中止命令に違反してハトやカラスへの餌やりを続けたとして、大阪府警住吉署が餌やりを行った人物を動物愛護法違反容疑で書類送検したことがわかった。大阪市が4月30日、明らかにした。
住吉区のJR我孫子町駅や大阪メトロ長居駅の周辺では、深夜にハトやカラスへの餌やりで生活環境被害が生じているとの苦情が周辺住民から相次いでいた。市は餌やりをしている人物を特定し、2024年4月に動物愛護法に基づき餌やりの中止を命じる行政処分を出していた。
市によると、行政処分後の24年11~12月、市職員が3回にわたりこの人物が餌やりをしているのを確認。市は中止命令に違反したとして住吉署に告発していた。同署によると、容疑を認めているという。
動物愛護法では、動物への餌やりや給水によって生活環境が損なわれた場合、都道府県知事や政令指定都市の市長が必要な措置を命ずることができると定められている。

「賠償金を稼ぐため」執行猶予中の男が”182回”の無免許運転《4歳女児タイヤ直撃事故》なぜ?裁判で明らかになった理由「肉体労働しかできず」と涙ながらに訴えるも、父親は「厳しい判断を望む」検察は1年6か月求刑【裁判傍聴記】

2025年、軽トラックを無免許で運転した罪に問われた52歳の男の初公判が4月22日開かれ、男は起訴内容を認めました。 男は無免許運転以前の2023年、運転していた不正改造車からタイヤが脱落し、当時4歳の女の子に直撃する事故を起こして執行猶予中でした。
なぜ、被告の男は無免許運転をしたのか。裁判で明らかになったのは、180回以上無免許運転を繰り返していた常習的な実態でした。
なぜ無免許運転?52歳の被告が裁判で語った理由
若本豊嗣被告(52)は、2025年11月から12月にかけて、札幌や小樽市内で軽トラックを無免許の状態で複数回、運転した罪に問われています。
なぜ無免許運転をしたのか…。それは2023年11月のある事故がきっかけでした。
若本被告は2023年11月、札幌市西区で自ら改造した車を運転中、外れたタイヤが当時4歳の女の子に直撃する事故を起こしました。 女の子は、事故から約2年半が経過した現在も意識がないままです。
この事故を巡り、若本被告は免許取り消し処分になり、過失運転傷害の罪などに問われた裁判では、札幌地裁は懲役3年・執行猶予5年の有罪判決となっていました。
若本被告は無免許運転をした理由について、裁判の中で「被害者の賠償金を稼ぐため」と話しました。
無免許運転の回数は180回以上 裁判中にも…
裁判の中で明らかになったのは、若本被告が無免許運転を行った回数です。
検察の冒頭陳述によると、その数は少なくとも182回にのぼることがわかりました。
さらに、新たな事実も判明しました。
若本被告は、タイヤ脱落事故を起こして免許取り消し処分となった後、前回の刑事裁判が始まる前から無免許運転を繰り返していたというのです。
このことについて、若本被告は被告人質問で検察から厳しい追及を受けました。
――前回の裁判から無免許運転していて、なぜ運転しないと言えた?
・・・すみません。
――じきに無免許運転がバレると思わなかったのか?
執行猶予をもらって、(無免許運転)してしまうのはとんでもないこと、悪いこととわかっていたが、心の中で葛藤した。仕事に行くために(運転)しないとダメだということと葛藤したが、当時してしまった。
――(今後)公道では運転しない?
――前回の裁判でも、そう言ったよね?
そう思っていたが、当時は稼げなくて…
過去に2回も 常習的な無免許運転
被告人質問では、若本被告が1994年に人身事故、2016年と2017年に無免許運転をしていたことが明らかになり、今回で3回目の無免許運転だったことが検察側の証人尋問でわかりました。
――ここまで事故や違反を繰り返して、許されないと思わない?
交通法規などを守ろうと思っていた時に、自分の車ではない車の運転を頼まれ、軽視しているとかではなかった。規則を守ろうとしていた中で、大型特殊を取った。
――その中で無免許運転していたんですよね?ほかの人と感覚がずれている自覚がありますか?
・・・。ずれていたと思います。
――交通法規を改めないのはなぜ?
生き方や考え方、相談できる人がいなかった。
――これまでは罰金のみで、刑務所に入っていないから甘く考えていたのでは?
それはないと思います。
――執行猶予の意味は?どう認識していますか?
・・・。判決を受けて、まじめに生活して、こんなことせず・・・。
数秒間の沈黙の後、涙ながらに言葉を絞り出すように語っていましたが、最後まで自分の言葉で話すことができませんでした。
「肉体労働でしか稼げなく…」
若本被告への質問は、弁護側からも行われました。
――自宅から職場まで通うのに無免許運転しましたか?
はい、その通りです。
――無免許運転の動機は前の事故の被害者のために賠償金を稼ぐため?
――無免許運転せずに稼ぐのは無理だったのか
当時、あまり冷静に考えられず、車の持ち主も責任を取ろうとしないので、1人で何とか被害者への賠償金を支払いたく、冷静な判断ができなかった。
――車を運転する以外の仕事はできなかったのですか?
そんなに学がなく、肉体労働でしか稼げなく、そうなってしまいました。
――冷静になり、無免許運転によって、事故の賠償を受けられない人がさらに増えるかもしれないと考えなかったのですか?
目先のことだけ考えて正しい判断ができず、逮捕されて冷静になって気づいた。事故が起きたら被害者を増やすところでした。
――自動車の仕事で今後は運転する?
社長と話して、一般公道を走らず、現場内の重機などオペレーションの仕事があると言われ、そういうふうにしていく。
――(今後)公道を運転しない理由は?
車を運転するのか、信じてもらえないかもしれないが、失うことが大きすぎて運転怖くなったので、二度とこういうことが起きないように公道の運転せず被害者に償いたい
裁判長からも質問「今後、公道の運転免許取得は?」
若本被告への質問は札幌の地裁の裁判長からもありました。
――無免許運転したのは、仕事以外に遊びとかはない?
ないです。
――ダメなことだとわかっていたが、免許を取ろうとしてた?
大型特殊免許を取り、大型二種の仮免に合格していた。働いて賠償していこうと思ったが、予定よりも早く仕事が始まってこの結果に。
――今後、公道の運転免許は取得しない?
裁判長から「最後に何か言いたいことはないか」と聞かれると、若本被告はこう述べました。
「これまでの自分の犯したことの責任、支えてくれた人を裏切り深く反省しています。今後は償い、更生し、賠償し続け、社会の役に立つ人間になりたい。申し訳ございません」
「寛大な判決をお願いしたい」若本被告への求刑は?
検察側は、「複数回、自宅と職場までの往復は相当な長距離にあたり、交通法規を軽視ないし無視していることが明らかである」と指摘。
若本被告に拘禁刑1年6か月を求刑しました。
一方で、弁護側も「寛大な判決をお願いしたい」と述べ、裁判は即日結審しました。
意識不明の女児の父親がコメント
タイヤが直撃した女の子の父親は、若本被告の裁判を受けて、「思っていたよりも無免許運転の回数が多い」と驚いたといいます。
執行猶予中の無免許運転については「わかっていてやっているし、怖くて運転できないと前の裁判でも話していたにもかかわらず(運転を)やっているのはそれくらい軽いことに見える。厳しい判断を望む。罰を受けるべき罪の重さを認識してほしい」と話しています。
判決は5月8日に言い渡されます。

障害者就労支援はどう食い物にされたのか 福祉団体で巨額不正受給か? 大阪市が詐欺容疑で刑事告訴・指定取り消し【ウラドリ】

「大阪を世界一ユニバーサルな街にする」そう掲げてきた福祉団体が、いま大きな批判にさらされています。 制度の信頼を揺るがしかねない重大な事態。専門家は「利用者の尊厳を奪い、事業所が金儲けをする一番卑劣な図式」と指摘します。元利用者からは「お金もうけのためだけに、この事業をやっているのではないか」という声も聞かれました。 前代未聞の“不正受給”。団体の利用者や職員への独自取材を通じて、そのカラクリに迫りました。 大阪府に住む40代の男性・Aさんには発達障害などの特性があり、数年前から障害者のための作業所「就労継続支援事業所」で働いていました。 Aさんに与えられていた肩書きは、事業所の「職業指導員」。他の利用者にパソコンの使い方を教えることなどが主な業務とされていました。 しかし、実態は――。(Aさん)「業務はほとんどなく、ほぼ自己学習でした。たまに外注で取ってきた仕事があって、納期が迫っているときにデータ入力をする、という程度でした。」 Aさんが勤務していたのは、障害福祉サービス事業を展開する「レーヴ」。この「レーヴ」を含め、就労事業所や放課後デイサービスを運営する法人を統括していたのが「絆ホールディングス」でした。 絆ホールディングスグループの事業所をめぐっては、以前から「支援の実態がない」といった声が上がっていました。 そして3月27日、大阪市は緊急記者会見を開き、就労継続支援A型事業所に対して障害者総合支援法に基づく行政処分を下しました。 市は、絆ホールディングス傘下の団体が運営していた「レーヴ」など4つの事業所について、認定を取り消す極めて重い処分を発表。 さらに、市が支給していた給付金を不正に受給していたとして、返還を求めました。その金額は4事業所の合計で、110億7650万7073円にのぼります。 他の自治体からの給付金も含めると、不正に受給した金額は150億円以上にのぼるとみられています。 Aさんは、「職業指導員」としての雇用契約書を保管していました。保管していた書類に記載されている給料は時給制。当初は時給1000円だったものが、数年の間に1600円へと昇給しました。Aさんは月に、十数万円から20万円前後の収入を得ていました。 一方、大阪市がAさんに対する福祉サービスの対価として、絆ホールディングス側に支払っていた給付金は、異常な伸びを示していました。 なんと、月額15万円台だった給付金は、数年後には月額500万円台、600万円台にまで膨み、給付金はわずか数年でおよそ30倍から40倍に跳ね上がっていたのです。 取材を進める中で、給付金が急増した背景として浮かび上がったのが、「36カ月プロジェクト」と呼ばれる仕組みでした。 就労継続支援事業所では、利用者が一般企業に就職し、半年以上継続して働くと、その成果に応じて事業所側に報酬が支払われます。絆側はこの制度を利用し、独自に「36カ月プロジェクト」と名付けた就労計画を進めていたのです。 利用者をいったん自社スタッフとして一般就労させ、半年が経過すると再び「利用者」に戻す。そして、再び自社スタッフとして雇用する――絆側は、就労計画でこの仕組みを利用。 本来であれば、一定期間に一度しか受給できない報酬のルールを、繰り返し申請することで報酬を得ていたとみられています。 障害者福祉制度に詳しい、関西福祉大学の谷口泰司教授は、「制度の抜け穴をつく行為」だと指摘します。(谷口泰司 教授)「一般就労と支援利用を行き来できる仕組みは、本来、利用者のためのものです。しかし、それを悪用しようとすれば、いくらでもできてしまった」 さらに、障害者の尊厳を傷つけた可能性についても言及しました。(谷口泰司 教授)「事業所の都合で、労働者と利用者の立場を定期的に入れ替えると、『自分は必要じゃなくなった』という失敗体験を積み重ねさせてしまう。利用者の尊厳を奪い、その上で事業所が金儲けをする。一番卑劣な図式だ」 取材班は、現役の絆グループ職員、40代男性のBさんにも話を聞きました。Bさんも「36カ月プロジェクト」の枠組みで、就労事業所から一般就労に移行した経験があります。Q. A型事業所を利用していた時と、一般就労になった時で違いは?(Bさん)「業務内容自体は、特に変わらなかったです。ただ、通所が減って、在宅勤務が増えました」 Bさんは在宅勤務中、具体的な業務を与えられることはなく、資格取得の勉強など自学自習が中心でした。そしていま、こんな思いが頭をよぎるといいます。(Bさん)「利用者から職員にはなったんですけど、振り返ると、『お金もうけのためだけに、この事業をやっているのかな』って思うことがあります」 絆グループの利用者や現役職員から相談を受けている労働組合には、今も問い合わせが相次いでいます。(労働組合担当者)「今回の報道で精神的な負担がさらに重くなり、夜も眠れない、将来が見えないという相談が多く寄せられています。中には『罪悪感を感じている』という人もいました」 労働組合にはいまも毎日のように相談が寄せられています。さらに担当者は、このように指摘します。(労働組合担当者)「障害者の就労支援が食い物にされたような実態です。就労支援というより、『ビジネス』として動いていたのではないか。問題は非常に根深いと思います」 そしてきのう5月1日、大阪市が代表者ら5人を、4月30日付けで詐欺容疑で刑事告訴していたことが新たにわかりました。 また市は、事業所が利用者を「就職させた」と見せかけ、過大に報酬を手にしていたとして、事業所の指定を取り消す処分も、きのう1日付けで出しています。 絆ホールディングスは30日の夜、ホームページに動画を公開し、こうコメントしています。(下川弘美・代表取締役)「今回の指定取り消しや不正とされた点につきましては、私たちとしても見解の相違があり、今後は法廷の場において主張すべき点は適切に主張し、誠実に対応してまいります」 市は、ペナルティも含めた110億円の返還について、督促状をすでに送っているいうことです。 障害者福祉制度の根幹を揺るがす、前代未聞の巨額不正受給問題。その影響は、いまも広がり続けています。(2026年4月22日放送・ABCテレビ「newsおかえり」『ウラドリ』より 5月1日加筆)

5連休の渋滞ピークは3日と5日…最大15キロの予測 輪厚PAは誘導員配置し混雑に備え 北海道

ゴールデンウイークで、5月2日から5連休という人も多いのではないでしょうか。
旅行や帰省で気になるのが車の渋滞です。
ゴールデンウイーク中の渋滞のピークは3日と5日だということです。
1日の道央自動車道です。
(藤得記者)「午前8時半ごろ、大谷地インターチェンジを過ぎたあたりに来ています。車の台数は見られますが、比較的スムーズに流れています」
その先にあるのが北広島市の輪厚パーキングエリアです。
(藤得記者)「午前9時前の輪厚パーキングエリアです。車の台数はそれほど多くは見られません」
それでも駐車場には誘導員が配置され、混雑に備えていました。
ナンバープレートを見てみると、函館や知床といった道内ナンバーだけでなく、奈良ナンバーの車もありました。
(標津町から来た人)「28日に札幌に行って29日に函館に行って、きのう札幌に泊まってきょうこれから帰るところです。明日くらいから混むようなので、とりあえず4月の末に。函館もそうでもなかったです」
(大分から来た人)「札幌観光と富良野観光しました。みんな明日からなのでちょっと早めに来られてよかった」
これは2025年のゴールデンウイーク、5月5日の道央道の様子です。
千歳方面に向かう車線は、走行車線だけでなく追い越し車線にも車が…
ネクスコ東日本によりますと、2026年のゴールデンウイーク期間中、渋滞のピークは5月3日で、道央道の苫小牧方面で島松川橋付近を先頭に最大10キロの渋滞。
また、5日は道東道の札幌方面で穂別トンネル付近を先頭に最大15キロの渋滞が予測されています。
2日から5連休となるゴールデンウイーク後半。
ネクスコ東日本は渋滞緩和のため、混雑する日や時間帯を避けた分散利用を呼びかけています。

妻の遺体「営業後に遺棄」 損壊疑い飼育員が説明

北海道旭川市の旭山動物園の焼却炉に妻の遺体を運んで焼却するなどしたとして、死体損壊の疑いで逮捕された同園飼育員の市職員鈴木達也容疑者(33)が、道警による逮捕前の任意の事情聴取に「営業時間外の夜に遺体を遺棄した」と説明していたことが2日、捜査関係者への取材で分かった。
同園の防犯カメラには3月31日午後9時ごろ、鈴木容疑者が車で大きな荷物を持ち込む姿が写っていたことが捜査関係者への取材で既に判明。職員用の門付近で荷物を降ろしていたといい、道警は遺体だった可能性があるとみて、押収した車3台を調べるなどして裏付けを進めている。
道警は2日、鈴木容疑者を送検した。
道警によると、鈴木容疑者は3月31日ごろに焼却炉で妻由衣さん(33)の遺体を焼却した容疑を認めている。4月23日に由衣さんの親族から「3月下旬ごろから連絡が取れない」と相談があった。道警は容疑者の供述を基に捜索し、焼却炉から遺体の一部を見つけた。

人里に食べ物があると学習した春グマが各地に出没 「異常事態と言ってよい」と専門家

春グマが各地に出没し、ゴールデンウイークを迎えた観光地も神経質にならざるをえない。2026年5月1日放送の「DayDay.」(日本テレビ系)は春グマ対策を特集したが、クマ対策にも基本があるという。
お腹がすいた状態で食べ物への執着心が強い
番組ではまず、春グマの危険性について、クマの生態に詳しい石川県立大学特任教授の大井徹さんが近年のクマの生態変化を説明した。
クマの動きにもここ数年変化が生じ、春の出没が増加傾向にあるという。「注意すべき異常事態と考えてもいい。2023年と2025年の秋にどんぐりの大凶作でたくさんのクマが町に出没した。人里に食べ物があると秋に学習している」
対策3原則はクマ鈴、スプレー、生ゴミの放置NG
ゴールデンウイークに北海道旅行を予定しているというお笑いトリオパンサーの向井慧さんは「東京にいるとニュースでは見るがクマ対策についてはまあ大丈夫だろうという気持ちだ。これ(クマの特集)を見て気を引き締めないと。人の近くにも来るようになると、音にも慣れてくるから、たとえば(クマよけの)鈴はどれくらい効果があるのか、対策の仕方も変わってきているのではないか」と話した。
MCの武田真一さんが「個体によるので何とも言えないが、出来る対策として、大井さんが提起する『クマ鈴、スプレー、生ゴミの放置はNG』という基本対策をまずは守ることだ」と締めくくった。これは分かり易い。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)

「秘書を減らし、グリーン車もやめた」中道重鎮・岡田克也の“落選後”の現実。政治資金4500万円が消えて…

先の総選挙は自民圧勝に終わり、壊滅的敗北を喫した新党・中道改革連合を筆頭に、野党に大量の落選議員が生まれた。落ちれば「ただの人」どころか、無職となり生活に窮することも多い「元国会議員」の懐事情に迫る!

【中道改革連合・前衆院議員 岡田克也氏 72歳】

◆秘書を減らし、新幹線はグリーン車に乗りません

先の総選挙で、立憲民主党と公明党が合流した新党・中道改革連合は大敗を喫した。特に旧立憲は壊滅的で、144議席から21議席と激減。安住淳幹事長、枝野幸男元代表など多くの重鎮議員も落選した。その一人が副首相など要職を歴任し、選挙で圧倒的な強さを誇った岡田克也氏だ。

「情勢が厳しいと知らされたのは後半の1週間。全国を応援で回り、最後の4日間は地元で街頭に出ましたが、反応は従来と変わらない。何かが動いているという感触は最後までなかった」

昨年11月7日、国会で岡田氏は、高市早苗首相から台湾有事が日本の有事となるという「存立危機事態」発言を引き出していた。以来、日中関係は冷え込んだままだ。

「質問した私が悪いことになり、高市首相には『よく言った!』と称賛する空気が蔓延した。『岡田は媚中派』『中国のスパイ』というショート動画が出回ったが、安全保障上も経済的にも重要な中国に対して、首相が軽々に武力行使などと言ってはならない。私の主張は理解されるはずと考えていたし、地元有権者がショート動画に大きく影響されることはないと確信していたのですが……。党の情勢調査では私が一番強かったし、あの国会質問がなければ当選していた可能性はありました」

◆「中道結党への異論は、ほとんどなかった」

中道の不人気も、岡田氏に逆風となったのは明らかだろう。合流は正しかったのか。

「他に選択肢はなかった。前々回の国政選挙から立憲は衆院で50議席も増やしていた。あと30議席ほど増やせば自民党を上回ることができる。政権交代のために必要な賭けだった。実際、執行部が新党結成を提案した両院議員総会では、異論はほとんどなかった。一任した以上、従うのは当然です」

落選議員は大多数が無職となり、生活に困る者も多い。党から支給される政治資金を失い、政治活動も難しくなる。ただ、岡田氏は日本最大の流通企業・イオンの創業者一族。経営にタッチしてないとはいえ、お金に困ることはなさそうだが……。

「いや、厳しいですよ。政党交付金が年1000万円、旧文通費(旧・文書通信交通滞在費、現・調査研究広報滞在費)が月100万円で年1200万円。公設秘書の給与が3人で年2300万円。落選して、ざっと4500万円が消えた。節約のために5人いた秘書を4人に減らしました。全員65歳以上なので年金もあり、週2日出勤で、最低賃金レベルに抑えている。ほぼボランティアですよね。感謝しかありません。毎週、東京と三重を往復してますが、新幹線はグリーン車をやめました。電気もまめに消したり、節約はもともとしてますが、もっとやらないと」

旧立憲の重鎮は節約に努めて、捲土重来を期す。

【中道改革連合・前衆院議員 岡田克也氏 72歳】

三重3区 当選 12回 落選 1回

1990年の初当選以降、36年にわたり12期連続当選。元通産官僚。民主党政権で副首相、外相。その後は、党代表や幹事長、民進党代表、立憲民主党幹事長などを歴任

取材・文/齊藤武宏 取材/山本和幸 撮影/八尋研吾

―[有名元議員たちの落選後]―

勤務する「旭山動物園」の焼却炉で妻を焼く…33歳“ゲテモノ担当”飼育員のウソと誤算

燃やし尽くしたはずの「遺体の一部」が焼却炉内から見つかり、立件の決め手となった。
北海道旭川市の鈴木由衣さん(33)が行方不明になり、「旭山動物園」の焼却炉内で焼かれた遺体が見つかった事件。道警旭川東署は4月30日夜、夫で園職員の鈴木達也容疑者(33)を死体損壊容疑で逮捕した。
由衣さんの姿が最後に確認されたのは、3月30日。鈴木容疑者は翌31日、遺体を動物園の焼却炉で焼いたとみられる。
2人は6年前に結婚し、2人暮らしだった。
「由衣さんの姿をしばらく見ていなかった近所の住民が、鈴木に『どこに行ったの?』と聞いたら、『東京に行きました』としか言わず、親族にも居場所をきちんと説明できなかった。不審に思った親族が警察に行方不明届を出した」(捜査事情通)
その後の調べで、鈴木容疑者は由衣さんを「残らないよう燃やし尽くしてやる」と脅し、身の危険を感じた由衣さんは親族に「夫から脅迫を受けていて怖い」と伝えていたことが判明。道警は4月23日、任意で事情聴取を行ったが、本人は平静を装い、何事もなかったかのように勤務していた。
「約70人の園職員に話を聞いたところ、鈴木は昼夜問わず、自由に焼却炉のある建物に出入りできる立場だった。自身の判断で焼却炉を使用できる職員は限られていた。当初、警察の調べに『妻と連絡が取れない』と関与を否定していたが、一転、『数時間にわたり燃やした』と殺害をほのめかした」(前出の捜査事情通)
動物園用焼却炉は800度以上を保つことが義務付けられており、長時間焼き続ければ灰になって証拠を隠滅できるとでも思っていたのだろうか。
■夢をかなえて8年
鈴木容疑者は子どもの頃から「飼育員」になるのが夢で、2016年から市職員として旭山動物園に勤務。2年後の18年、夢をかなえ、アザラシや両生類、爬虫類の飼育を任された。
「普段は口数があまり多くないのですが、動物の話になると、熱く語り出します。仕事バカというか、とにかく研究熱心で、動物たちには愛情を持って接していた。楽しそうに仕事に打ち込んでいましたが、家庭の話はほとんど聞いたことがない。奥さんとはほとんど会話がなかったようで、いろいろ詮索されるのが嫌だったみたい」(知人)
鈴木容疑者は来園者に対し、「地味といわれる生き物の存在に目を向ける」というタイトルで〈野生では、キリンとホロホロチョウなど多様な生き物が共生しており、お互い大切な存在です。かば館に展示されている「ゲテモノたち」は必見。同じ地球上に生きる命として関心を持ってほしいです〉とメッセージを送っていた。
生命の尊さを説いていた飼育員が、なぜ妻をあやめたのか。