EEZ基点の沖ノ鳥島、コンクリートで補強も将来完全に水没する可能性…海面上昇で狭まる国土

[ニッポンクライシス]第3部「気候変動」<5>(最終回)
日本で唯一の「車で通行できる砂浜」がある石川県中部の千里浜(ちりはま)海岸(全長約8キロ)。近年、一部区間を含め通行止めとなる日が増え、今年は7月末までに計106日と、過去最多だった昨年(198日)に匹敵するペースとなっている。
背景には砂浜の減少がある。40年前に約60メートルあった砂浜の平均幅は20メートル超減り、「悪天候時に波が護岸に迫り、安全な通行を確保できない日が増えている」と県河川課の岡本美由紀参事(53)は話す。
砂浜減少の要因について、海上・港湾・航空技術研究所の伴野雅之グループ長(43)は「気候変動の影響で海面が約10センチ上昇しており、砂浜の減少が助長されている可能性が高い」とみる。県は今年度、同研究所の見解を踏まえ、海面上昇の影響調査を始めた。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の2021年の報告書によると、世界の平均海面水位は18年までの約120年間で約20センチ上昇した。世界の平均気温が2100年までに産業革命前の水準(1850~1900年の平均)から約2度上昇すれば、海面はさらに約40センチ上昇すると予測する。
日本の砂浜は大幅に失われる恐れがある。有働恵子・東北大教授(50)(海岸工学)らがIPCCの予測を基に分析した結果、1990年頃に計278平方キロあった砂浜は、2100年に74%(約2度上昇の場合)が消失すると推計された。有働教授は「すでに10~30%が失われた可能性がある。消失に伴い、砂浜が持つ津波や波浪の被害を軽減する効果も失われてしまう」と懸念する。
標高が海面より低い「海抜ゼロメートル地帯」も、3大都市圏を中心に拡大する。東京都は2030年代までに東京港の防潮堤約24キロを60~80センチかさ上げする計画だ。清水有人(ともひと)・都水防対策担当課長(45)は「長期的な視点で対策する必要がある」と強調する。
安全保障政策に直結する排他的経済水域(EEZ、海岸から200カイリ=約370キロ)にも影響が出かねない。
日本最南端の沖ノ鳥島(東京)は、国土面積を上回る約40万平方キロに及ぶEEZの基点だ。ただ、満潮時は北小島と東小島しか海面上に残らず、04年の民間調査で満潮時の高さはそれぞれ16センチと6センチ。政府は消波ブロックとコンクリートで補強するが、将来完全に水没する可能性がある。
EEZは国連海洋法条約で定められるが、海面上昇で海岸線が後退した場合の明文規定はない。政府はEEZを維持できるよう、上昇前の海岸線を基準とする法解釈の採用を各国に呼びかけてきた。
国際司法裁判所(ICJ)は昨年、「気候変動に関する勧告的意見」として、上昇後も領海やEEZを変更する義務はないとの見解を示した。日本の主張が認められた形だが、法的拘束力はない。外務省幹部は「国際会議などで地道に働きかけを続けていく必要がある」と話している。

中道改革連合は分裂の公算、公明出身議員が離脱検討…立民は党首会談で合流しない方針伝達

中道改革連合の公明党出身議員が離脱する検討に入り、1月に結党した中道改革は分裂する公算が大きくなった。中道改革と立憲民主、公明の3党は合流を目指し協議してきたが、立民が28日の3党党首会談で合流しない方針を伝えたことで合流協議が頓挫し、中道改革の公明系議員は新たな体制を模索する段階に入ったとの判断に傾いた。
複数の中道改革関係者が明らかにした。参院議員が所属する公明は、中道改革への合流を見送る方向だ。中道改革の立民系が難色を示したためだ。公明と中道改革の公明系議員は週明けにかけ、それぞれ党内で協議し、最終判断する。31日までに決定し、同日の3党党首会談で伝える意向だ。中道改革から公明系議員が離脱する方法は分党を含め今後詰める。
49人の衆院議員が所属する中道改革は公明系議員が28人を占める。分裂すれば、中道改革は野党第1党から転落することになる。
中道改革は公明と立民の衆院議員で結成した。立民、公明両党の参院議員の将来的な合流を想定していたが、2月の衆院選で中道改革が惨敗し、立民内で合流への拒否感が強まった。
28日に中道改革の小川代表と立民の水岡代表、公明の竹谷代表が国会内で会談し、水岡氏が地方組織などの理解が得られないとして、合流はしないと説明した。国会での統一会派を含む連携や、来年の通常国会会期末までに政権交代を目指す政治勢力を結集する構想を提案したが、小川氏と竹谷氏は回答を保留。合流を求める公明と中道改革の公明系に反発が広がっていた。

《黒プリウスが猛スピードで現れ…》「刹那は涙を流し、意識がない状態で『ガーッ』といびきをかいていた」相模原17歳殺害事件、犯行直前の“カーチェイス”一部始終

「刹那はバイクに乗っていたのに、仲間内で共有している位置情報が何分も動かなかったそうです。それでおかしいと思って電話したら、刹那のバイクの後ろに乗っていた子が出て『助けてください』と……」──相模原市で黒の乗用車から執拗に煽られ、暴行を受けたのちに亡くなったとみられる同市内の高校生・清水刹那さん(17)。清水さんの友人は、怒りを滲ませながら緊迫した”カーチェイス”を明かした。
事件が起きたは8月22日未明のこと。同市中央区の農道付近から、清水さんの知人が「知人男性が殴られたようだ」と119番通報したことで事件が発覚した。
当時、清水さんは友人3人とバイク2台に分乗して走行していて、追いかけてくる黒の乗用車から二手に分かれて逃げていたという。一方のバイクに乗っていた友人らは無事だったが、清水さんのバイクの後ろに乗っていた別の男性は暴行を受け、けがを負った。
「捜査関係者によれば、清水さんのバイクに同乗していた友人は犯人について『面識のない人だった』と話しており、清水さんと友人はそれぞれ別の人物から暴行を受けたということです。黒の乗用車には少なくとも2人が乗っていて、神奈川県警が行方を追っています。
清水さんの死因は頭部打撲による脳挫傷です。凶器が使用された可能性もあり、県警は傷害致死事件とみて捜査を続けている」(キー局社会部記者)
通報の前、付近の防犯カメラには1台のオートバイとそれに続く黒の乗用車が捉えられている。なぜ清水さんたちは、黒の乗用車に追われることになったのか。
当時、清水さんととも車に追われていた知人から状況を聞いたという人物が、経緯を説明してくれた。時は事件前日の22時半頃までさかのぼる。
突如、現れた黒のプリウス
「刹那は友だち数人と、河原で花火をしていました。花火が終わり、みんなで友人の家に移動した後に、刹那を含む4人が『バイク出そう』という話になり、2台で出ていったそうです。ある場所まで行って、帰うとUターンしたとき、突然黒のプリウスがパッシングしながら追いかけてきた。時速は80キロくらい出ていたみたいです。
車の窓にスモークがかかっていて、何人乗っていたのかはわからなかったそうですが、『少なくとも助手席には誰か乗っていた』と聞いています」(清水さんの友人)
車列の先頭を走っていた刹那さんは、犯行現場から1.7キロほど離れた交差点で急ハンドルを切り現場方面へ左折。後続していた友人は直進し、煽り運転をしていた車は清水さんを追っていった。清水さんの友人が続ける。

《特急スペーシアX・4人死亡》「なぜ時刻表を持たせなかった?」元作業員が証言する“現場のルール”と会見への違和感「そもそも教育や研修はあったのか?」

〈《特急スペーシアX・4人死亡》「なぜ…」事故直前に作業指揮者の“上役”が作業員と危険な場所に入っていた謎…現場の責任者は誰だったのか? 遺族は「取り返しがつかない」〉から続く
8月20日に栃木県鹿沼市の東武日光線・新鹿沼駅で特急「スペーシアX2号」が除草作業中の作業員4人に接触し全員が死亡した事故。栃木県警などは列車の接近を知らせる「見張り員」が機能していなかった疑いがあるとみて調べているもようだ。だが、かつて線路内で同様の作業をした経験者は集英社オンラインの取材に別の疑問を口にした。現場の作業員には原則的に事前に列車の運行時刻が周知され、列車接近を確認してから退避するのではなく、通過予定時刻が近づけば列車が見えなくとも退避しておくのが通常だというのだ。
《画像》「納得できるわけがない」と取材に語る死亡した作業員の兄、不安そうに車両を見つめる事故直後の作業員、現場に供えられた花
車で踏切へ向けて移動中だった中継見張り員
事故を巡っては、発生直後に東武鉄道が記者会見で説明した現場の状況が、実際のものとは違っていた疑いが出ている。
事故当日、新鹿沼駅周辺では除草作業のため東武鉄道から仕事を受けた元請けの東武建設(栃木県日光市)の社員2人が、同社から発注された孫請けのX建設が手配した5人に作業を指示し、それを確認していた。この計7人が除草作業にあたっていた。
さらに、列車接近を知らせる担当として、いずれも宇都宮市内にある警備会社Y社とZ社から派遣された計3人の見張り員が事故現場周辺に上下線に分かれて配置されていた。この3人の見張り員のうち2人の位置や行動が焦点になっている。
事故は現在使われていない上り線旧ホームの脇の線路上で、ホームに上がるのが遅れた4人が列車に接触したとみられている。この上り線では事故現場から約315メートル手前の踏切に『中継見張り員』が、同約80メートル手前に『列車見張り員』が、それぞれいたと東武鉄道は会見で説明した。
「いずれも列車が近づけば黄色い手旗で知らせ、作業員の退避を確認したら列車に向け同じ黄旗を示して進入可能を意味する“列車接近了解合図”を示すのが役割でした。
ただ、会見で東武鉄道は、中継見張り員は所定の配置場所にいたが『(事故の前に列車見張り員と)意思疎通が取れない状態にあった』と話していると説明しました。
さらに列車運転士の話として、現場の約215メートル手前に差し掛かった時に、列車見張り員から、列車接近了解合図が手旗で送られてきたと話していることも紹介しました。しかし実際には作業員は退避しておらず、この合図がなぜ出されたのかが謎となってきました。
ところが今週になって、事故車両のドライブレコーダーの分析によって、踏切付近にいたとされていた中継見張り員が映っていなかったことが分かりました。
実は中継見張り員については東武鉄道は最初、事故時に『車で踏切へ向けて移動中だった』と説明しましたが、会見中に『踏切に到着していたが意思疎通が取れない状態だったと本人が話している』と説明を変えています。実際には最初の説明の方が実態に近かった可能性があります」(社会部記者)
どちらにせよ、もう一人の列車見張り員も列車に誤ったサインを出した疑いがあり、上り線の見張り員2人の行動の解明が事故原因究明の鍵になるとみられている。
「必ず時刻表が渡され、いつ列車が来るかを頭に入れた上で作業に入る」
しかし、この事故前の作業員らの動きには疑問を感じるという証言者が現れた。十年以上前に今回孫請けのX社の作業員として同じように東武鉄道の線路内で草刈りなどの作業をしたことがあるという男性が、匿名を条件に過去の経験を話した。
「私がX社の一員として草刈りをやった当時は、今回言われているような除草剤を噴霧する方法ではなく、回転式のカッターの草刈り機を使っていました。だいたい数人で作業をしていました。
今回不思議に思うのは、列車が近づいてきたらまず中継見張り員が、次に列車見張り員が作業員らに知らせるシステムになっていることです。私たちの時も当然、見張り員が旗や笛などで列車接近を作業員に知らせていましたが、その前になぜ退避していなかったのかと。
というのは、作業開始前にはミーティングがあり、必ず時刻表が渡され、いつ列車が来るかを頭に入れた上で作業に入るのです。そして、予定時刻の前になれば(列車が見えなくても)退避していました」(男性)
これは原則で、男性が作業をしていた時も完全にそうしたやり方が行なわれていたわけでもなく、列車接近まで作業員が気づかなかったこともあったという。
「一度、列車が遠くから一度警笛を鳴らしたのに作業員が気づかず、接近してからの2回目の警笛でようやく気付いて逃げた、危ない時もありました。
作業中は両手で草刈り機を持つのですが、機械はすごい音がするので呼びかけが聞こえにくい時もありました。足元の刃先と草と線路を集中して見ていて、チラチラと見張り員の方を見て旗が上がっていないか確認しながら作業をしていた感じです。
もし接近に気づくのが遅れると、すぐには逃げられないと思います。機械を両手で持っているので身動きがとりづらいんです」(男性)
それでも自分の命に直結するため、時刻表をきちんと確認し、列車が来る時間を頭に入れていたという。今回の事故では、一部報道で、現場にいた作業員のうち少なくとも一部が時刻表を持っていなかったと伝えられている。これを男性は「考えられない」というのだ。
雇用関係は? どのような教育や研修を行なったのか?
今回亡くなった4人のうちX社が手配した3人について、栃木県警は当初、職業を「不詳」と発表。雇用関係にはわかっていない部分がある。
集英社オンラインは東武鉄道と東武建設、X建設にそれぞれ、外部から作業員が線路内作業に入る前にどのような教育や研修を行なっているのか質問した。
これに対し東武鉄道は「警察や運輸安全委員会の捜査・調査中ですので、現時点においてお伝えできる情報がございません」と回答。東武建設は「東武鉄道に取材対応を一任している」とだけ答え、X建設は「話すことは何もない」と取材を拒んだ。
「鉄道会社は近年、列車運行中にダイヤを縫うように線路に入る危険な昼間の作業は行わず、列車が走っていない夜間に行なうところが多いです。作業員人一人ひとりに列車の接近を知らせる警報器を持たせているところもあります」(社会部記者)
今回の事故ではこうした対策はいずれもなされていなかった。見張り員がきちんと機能していたのかどうかだけでなく、作業員が自ら身を守れるような教育や準備がどれほど行なわれていたのかの検証も必要だろう。
※「集英社オンライン」では、今回の事故に関連した情報を募集しています。下記のメールアドレスかXまで情報をお寄せください メールアドレス: [email protected] X(旧Twitter): @shuon_news
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

「助けられなかった、親なのに…」 27歳息子が新型コロナワクチン接種翌日に死亡 「国は注意喚起しなかった」 両親の思い

新型コロナワクチン関連の続報です。接種後に息子が死亡した両親は、国を提訴。体調不良が続く女性は、保育士試験の結果が出ました。5年経っても事態は収まっていません。
(ワクチン接種後に息子が死亡した母親) 「あの日は家族みんな休みで(家に)いたのに、誰も助けられなかった。何してたんだろうと思います、親なのに…」
愛知県在住の夫婦。5年前の2021年9月、当時27歳だった息子が2回目の新型コロナワクチン接種の翌日、亡くなりました。
息子の返事がなく部屋に入ると…
(ワクチン接種後に息子が死亡した母親) 「『お兄ちゃんご飯 お兄ちゃんご飯』って2回呼びました。お兄ちゃん返事がないよ、パパ呼んできてっていうことで主人が呼びながら部屋に入ったら、もう様子が変わっていた」
(ワクチン接種後に息子が死亡した父親) 「なんか固まってるし、え?って。そのときは何がなんだかわかんなくって…。『おまえの人生こんなもんでよかったのかって 戻ってこい』って強い思いで心臓マッサージしてたんですけど、戻ってこなかったですね」
持病もなく至って健康だった息子。昆虫採取が趣味で、接種前にも山へ出かけていたと言います。
「突然心臓に異常」 医師の診断・国の結論は?
(ワクチン接種後に息子が死亡した父親) Q.医師の診断は? 「突然心臓が異常を起こしたと。『前後で何かありましたか?』と聞かれて、前日にワクチンの2回目を打っていますと話をしたら、それ(ワクチン接種)に関わる可能性がありますねと」
直接の死因は、原因がわからない循環器疾患。心筋炎のような症状も見られ、医師は「ワクチンとの因果関係がある」と国に報告しましたが、結論は「評価不能」。因果関係は「わからない」というものでした。
その後、国の予防接種救済制度で死亡一時金は認められましたが、国の対応について釈然としない思いです。
(ワクチン接種後に息子が死亡した父親) 「海外やそれまでのデータの積み重ねからいっても、若年男性の心臓への負担が(大きく)死に至ることがあるという事例も出ていますから、ワクチンとの関係性は、しっかりと認めるべきだと思う」
両親は国を提訴 「なぜ注意喚をしなかったのか」
2021年当時 6月~7月にかけて、欧米で心筋炎や心膜炎のリスクが報告され、日本政府も2021年7月7日、ワクチンの添付文書にリスクを明記するよう指示しています。
現在、厚労省はワクチン接種で心筋炎や心膜炎になる可能性について公表していますが、「頻度はごく稀で、ワクチン接種のメリットの方が大きい」としています。
両親はことし6月にファイザー社と国に対し、「当初 心筋炎などの副反応リスクについて添付文書に明記しなかった責任がある」などとして、損害賠償を求める裁判を起こしました。
(ワクチン接種後に息子が死亡した父親) 「国は、息子のような若い男性に心臓の副反応リスクがあることをとっくに知っていたはずです。それにも関わらず、なぜその重大な注意喚起は息子の接種前まで現場や国民に届く形で行われなかったのでしょうか」
接種開始から5年。総接種回数は約4億3600万回に達し、重篤な健康被害の報告は約9300件、死亡報告は2300件余りとなっていますが、国は99%以上を「評価不能」と結論づけ、詳しい原因究明は進めていません。
ワクチン接種後 5年経った今も手足の自由がきかない女性
名古屋に住む曽我奈緒美さん。2021年ワクチン接種後、手足の自由がきかなくなる自己免疫疾患「ギラン・バレー症候群」を発症。5年経った今も、手足の感覚は戻っていませんが、ある目標に向かって懸命にリハビリをしていました。
(曽我奈緒美さん) 「保育士の資格を取りたい。子どもに関わる仕事がしたい」
ワクチン接種前から、保育士試験を受けていた曽我さん。筆記試験は既に合格していて、あとは実技試験だけでしたが、前回挑戦した3年半前は不合格でした。再度挑戦した6月。
(曽我奈緒美さん) 「指がまともに使えないので、前より練習量を増やさないといけない。それでもやってきたので、あとは結果を出すだけ」
課題である絵を描く練習を重ね、試験に臨みました。
保育士試験の結果は?
そしていよいよ、結果発表の日。Webサイトで試験結果を確認してみると…
(大石邦彦アンカーマン) 「合格じゃないですか、これ!」
(曽我奈緒美さん) 「合格?合格なんですか…?(合格点)ギリギリだったけど良かった。マークシートの丸を打つのも難しくて、名前を書く練習をしたり試験問題のページをめくるのも難しかったし、この体じゃなかったら(もっと早く)受かってたのに」
今の体の状態では、保育士として働くことは難しいと言いますが、支援を必要とする子どもたちに関わることに資格を生かしたいと考えています。
(曽我奈緒美さん) Q.コロナワクチンを恨みますか? 「5年前に戻るとしたら、打たないのかも」
息子を亡くした両親 毎月亡くなった日と同じ食事を
ワクチン接種後に、27歳の息子を亡くした両親。5年がたった今も、毎月亡くなった日と同じメニューを供え続けています。
(ワクチン接種後に息子が死亡した母親) 「何かそうしてないと、もう寂しくて悔しくて。あんなに元気でいた子が突然あんなふうになって…」
(ワクチン接種後に息子が死亡した父親) 「このワクチンに本当に予防効果があったか、検証をちゃんとはっきりしてほしい。亡くなった人、後遺症で苦しんでいる人は、どうすればいいんですかと言いたい」
今も「重大な懸念はない」という立場をとる国。体調不良に苦しむ患者や家族を亡くした遺族の思いとは、相容れない状況が続いています。

「一生かけて償う」と言ったのに…今も意識戻らない4歳女児 タイヤ直撃、民事裁判で運転の男「賠償責任争う」 女児の父が抱く強い不信感「なぜ今さらなのか」札幌市西区

札幌市西区で2023年、不正改造した車から脱落したタイヤが当時4歳の女の子を直撃した事故をめぐり、損害賠償を求める民事裁判が8月始まりました。
事故から2年半以上が経った今も、女の子の意識は戻っていません。
事故当時、車を運転し、車の不正改造にも関わっていた若本豊嗣受刑者(52)は、刑事裁判では損害賠償について「一生かけて償う」と述べていました。
しかし、今回の民事裁判では、自らの過失や賠償責任を争う姿勢を示しています。
女の子の父親は、HBCの取材に「今さら責任を争うことに納得できない」と語り、憤りをあらわにしました。(HBC報道部 成田颯記者)
3億円の賠償求める訴訟…4歳女児は現在も意識戻らず
事故が起きたのは、2023年11月14日。札幌市西区平和の市道で、走行中の軽乗用車から左前のタイヤが外れ、歩道にいた当時4歳の女の子を直撃しました。
女の子は頭などに大けがをし、事故から2年半以上が経った今も意識が戻っていません。
事故を起こした車には、タイヤを車体の外側にはみ出させる部品「ワイドトレッドスペーサー」などが取り付けられ、不正な改造が施されていました。
女の子の家族は、車の所有者や若本豊嗣受刑者、保険会社などを相手取り、ことし3月札幌地裁に損害賠償を求める民事裁判を起こしました。
請求額は、これまでの治療費や慰謝料、今後必要になる介護費などで、総額は3億円に上ります。
若本受刑者「請求棄却」を求める…自らの賠償責任を争う姿勢
この民事裁判で、若本受刑者が提出した答弁書では、原告側の請求棄却を求めています。治療費など損害の発生を認めつつも、自らの賠償責任を争う構えです。
答弁書で若本受刑者は、車の所有者から依頼を受けて不正改造に関わったことなど一部の事実関係を認める一方、自らが行った改造がタイヤ脱落の原因だとは限らないと主張。
脱落したタイヤの取り付けやナットの締め付けには関与しておらず、この車を所有し、日常的に使用していたのは自分ではないなどとして、自らの過失や賠償責任を争っています。
父親「いまさら争うのか」不信感露わに
若本受刑者側の答弁書を読んだ女の子の父親は、強い違和感を覚えたといいます。
「若本受刑者が車の改造に関わり、事故当時も車に乗っていたことなどを踏まえれば、事故への責任があるのは明らかで否定のしようのない事実。刑事事件でもそのように判決が出ている」 「責任があるかないかという議論を、今になってこの民事裁判ですることに納得できない。誰の責任が重いのかを争うのであれば、加害者側で話し合ってほしい」
刑事裁判では「一生かけて償う」と言っていたのに…
女の子の父親が特に納得できないと話すのが、刑事裁判で示した姿勢との違いです。
2025年4月に行われた刑事裁判で若本受刑者は「今後は免許を取るつもりはない、車を運転する資格がない。法律を軽視した自分のせいで、被害者と家族に多大なる迷惑をかけてしまい、本当に反省しています」と述べ、損害賠償について「支払う。一生かけて償いをしようと思っています」と説明していました。
父親によりますと、刑事裁判で、父親が車の所有者と今後の支払いについて話し合うよう求めた際にも、若本受刑者は、応じる意向を示していたといいます。
しかしその後、若本受刑者からは弁護人を通じて、賠償について車の所有者と話し合うつもりはないと回答があったということです。
父親は、「その場では責任を認め、支払っていくと言っていた。なのに、今度は支払う責任を争う。なぜ今さらなのかと思う」と話しています。
執行猶予中に無免許運転182回「賠償金を捻出するため」と弁明も
若本受刑者をめぐっては、刑事裁判の判決後の行動も問題になりました。
2025年4月、タイヤ脱落事故をめぐる刑事裁判の判決で札幌地裁は、「改造は事故の危険性を高めるもので非常に悪質」とした一方、「被害者に対し入院費用200万円を払っているほか、過ちを認めて再び運転しないなど反省をしている」として、若本受刑者に懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。
しかし、ことし2月。若本受刑者は、札幌市や小樽市で軽トラックを無免許で繰り返し運転した疑いで逮捕・起訴されました。執行猶予中の犯行でした。
ことし5月の公判で、検察側は無免許運転の回数を182回と指摘。無免許運転を繰り返した理由について若本受刑者は「仕事をして事故の賠償金を捻出するためだった」と説明していました。
札幌地裁は、「仕事をして事故の賠償金を捻出するためだったとしても正当化はできない」などとして若本受刑者に拘禁刑1年の実刑判決を言い渡しました。
タイヤ脱落事故の執行猶予も取り消され、若本受刑者は現在、合わせて4年の刑に服しています。
無免許運転の理由を「事故の賠償金を捻出するため」と説明しながら、数か月後の民事裁判で、自身の賠償責任を争う…
女の子の父親 「賠償のために働いていたから無免許運転をした、という説明までしていた。それなのに今度は、自分にはそこまで責任がないと主張をする。都合によって言っていることが変わっているように感じる」
そして、若本受刑者がこれまでの裁判で示した反省の態度にも、疑問を感じざるを得ないとしています。
「刑事裁判では自分を良く見せるために『支払う』と言っていたのではないか。真面目に賠償するつもりだと言っていた人が、数か月後にはこうした主張をしている。そこに一番怒りを感じています」
所有者・保険会社も損害額や責任を争う構え
一方、車の所有者側は、事故について自らにも責任があることは認めています。ただ、原告が求める損害額については争っています。
将来の介護をめぐり、原告側が想定する自宅での介護を前提とした費用などは減額すべきだと主張しています。
また保険会社側は、不正改造車による事故で保険契約上の免責にあたるなどとして、原則として保険金を支払う責任はないと主張。仮に支払い義務が認められた場合でも、原告側が主張する損害額について争うとしています。
「娘の人生に何をしたのか受け止めて」終わらない家族の苦悩
女の子の父親 「家族にとって事故は何も終わっていません。娘はいまも意識が戻らず、今後も長期間にわたって治療や介護が必要です」 「事故を起こした側に、娘の人生に何をしたのかを受け止め、約束した責任と向き合ってほしい」
タイヤ脱落事故から2年半以上。刑事裁判が終わっても、女の子と家族の人生が続くなか、誰がどこまで事故の責任を負い、その損害と向き合うのか。
民事裁判で新たな争いが始まりました。

「あの家に大金が」匿流事件の背後にいる案件屋 その情報源は?

案件屋についてQ&A形式で分かりやすくまとめました。
Q この前、「案件屋」を逮捕したというニュースを見たよ。
A 強盗や窃盗で増えている匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ=匿流)による事件ですね。グループ内にはいくつもの担務があり、案件屋はその一つです。
Q どんな役割なのかな?
A 匿流には現場で実際に標的を襲ったり盗みを働いたりする「実行役」がいます。「運転役」や金品の受け渡しを担う「回収役」、具体的な指図をする「指示役」、SNSや人づてで実行役を集める「勧誘役」もいます。連絡には大抵、シグナルやテレグラムといった秘匿性の高い通信アプリが使われます。
こうした事件では、グループの上位者が事前に標的の属性や家族構成、資産状況まで把握していることがあります。金(ゴールド)や多額の現金を伴う取引の場合は日時や場所まで。それらの情報を指示役や実行役らに流すのが案件屋です。
Q 犯罪組織の大元なの?
A 最上位者かはともかく、事件の首謀者に非常に近い存在です。
「案件屋」は狙う家や店、グループの情報を指し、これを基に窃盗や強盗の計画を立てることもあります。
Q 狙われたら大変だ。
A 東京都内では、同じ貴金属買い取り業者や同じ家が何度も襲われています。5月に栃木県上三川町であった強盗殺人事件でも、被害に遭った住宅は複数回狙われた形跡があり、案件屋から別々のグループに情報が流れていた可能性があります。
Q 情報はどこから?
A 「あの家には大金がある」「いつどこに金が運び込まれる」といった情報を扱う「情報元」が流しているとみられます。過去には、被害者が周囲に「遺産がある」と吹聴していたケースもありました。改装や設備系の業者が出所とみられる事例もあり、用心が要りそうです。【朝比奈由佳】

邦人大学生ロシア派遣再開 7年ぶり、15人が研修

【モスクワ共同】日本外務省は28日、2019年を最後に中断した日本の大学生らをロシアに短期派遣する事業を今月再開させたと明らかにした。派遣は7年ぶり。ロシア語などを学ぶ大学生ら計15人がロシア第2の都市サンクトペテルブルクに今月12~20日に滞在し、語学研修や現地学生との交流を行ったという。
派遣事業は日ロ双方が資金を拠出する国際機関「日露青年交流センター」が実施。20年は新型コロナウイルス禍で中断し、22年2月からはロシアのウクライナ侵攻が始まり、交流事業は見送られていた。
侵攻を続けるロシアとの交流について日本では批判的な声も少なくない。日本外務省は「制裁継続などの対ロ政策の内容は基本的に変わりがない」としつつ、中長期的視点から人的交流は重要だと事業再開の意義を説明。今後も事業を継続するかどうかは「今回の結果を踏まえて検討する」としている。

【法定速度】生活道路は30キロ引き下げ 9/1から60キロ超で一発免停に?期待される“裏道使い”抑止・死亡事故抑止 懸念は「あおり運転の増加」「タクシーへのクレーム」

“生活道路”の法定速度 9月から60キロ→30キロに
9月1日(火)から、“生活道路”における自動車の法定速度が時速60キロから「時速30キロ」に引き下げられます。
警察庁によると、幅の狭い道での事故による歩行者・自転車乗車中の死亡者数は、幅の広い道と比べて2倍近く(2025年)になるということで、改正による事故減少に期待が寄せられています。
これまでの法定速度である60kmで走行した場合、“一発免停”の可能性も…
そもそも、対象となる“生活道路”とは?専門家が考える期待と懸念は?交通心理学に詳しい近畿大学・島崎敢教授への取材を踏まえ、交通担当の記者が解説します。
<担当>MBS 福岡葵記者

大阪府警記者クラブ所属(交通担当)

飲酒運転をめぐる事故などを取材
法定速度の引き下げ対象「生活道路」とは?
道路交通法の改正により、法定速度の引き下げ対象となるのは“生活道路”。民家の近くなど「主に地域住民の日常生活に利用されるような道路」です。
こうした“生活道路”は一般道路の約7割にのぼり、幅は5.5m未満が多いと言われています(正確な定義なし)。
中央線・中央分離帯のある道路、標識で速度指定のある道路、自動車専用道路は対象外です。
まさか…同じ道で法定速度が変わることも?
同じ道路を走っていて、途中で法定速度が変わるケースも。
とある大阪市内の道路では、中央線のない“生活道路”と中央線のある道路が混在しています。同じ一本の道路でも、中央線のない部分を法改正後に時速60キロで走ると処罰の対象となる可能性があります。
ではなぜ「時速30キロ」なのでしょうか。
「時速30キロを超えると致死率が急激に上がる」
近畿大学の島崎敢教授は「時速30キロを超えると、(車に)ぶつかった時の致死率が急激に上がる。(施行後は)事故で死ぬ人は当然減るだろう」と話します。
警視庁の資料によると、時速20~30キロでの致死率は0.9%ですが、時速30~40 キロになると3.0 %に上昇するということで、やはり「時速30キロ」が1つの目安となるようです。
<自動車の速度と歩行者の致死率>

▼0~20 km/h ⇒0.6 %

▼20~30 km/h ⇒0.9 %

▼30~40 km/h ⇒3.0 %

▼40~50 km/h ⇒8.4 %

▼50~60 km/h ⇒17.0 %

※警視庁資料より
専門家は「裏道使い」抑止に期待
加えて、島崎教授が期待を寄せるのは「危険なスピードの“裏道使い”などの抑止」。これにより、交通事故や事故による死亡を防げるのではないかと言います。
26日夕方、信号・渋滞を避けるための“抜け道”として使われている大阪市内の“生活道路”では、歩行者や自転車のすぐ横を車が頻繁に走り抜けていました。
(近隣住民)

「結構なスピードで車が走っていますよ。危ないと思って横に寄ったりします。速度を落としてくれたら安全かなと」
近隣の人の話によると、朝の通勤時間などはかなりの交通量になることもあるといいます。
交通事故での死者数が多い「自宅から近い場所」
実際、こうした住宅街での交通事故による死者数が多いというデータも。
歩行中・自転車乗用中の交通死亡事故の45%が「自宅から500m以内の場所」で起こっているのです。
<歩行中・自転車乗用中の交通事故>

自宅からの距離別死者数

▼500m以内 45%

▼1km以下 17%

▼2km以下 12%

▼2km超過 26%

※交通事故データ(ITARDA: 2023年)
また、“生活道路”における交通事故を年代別に見ると、死傷者数は「小学生」が最も多く、死者数は75歳以上の「高齢者」が最も多くなっています(人口10万人あたり・2023年 国交省資料)。
【処罰一覧】時速60キロで走行すると“一発免停”も
一般道路・普通車の場合、反則金・違反点数は以下の通り。
超過速度が時速30キロを超えた場合の違反点数は6点です。つまり、従来の法定速度である時速60キロで“生活道路”を走った場合、“一発免停”となる可能性があります。
<超過速度(時速)と反則金・罰金/違反点数>

▼15km未満

⇒9000円 / 1点

▼15~20km未満

⇒1万2000円 / 1点

▼20~25km未満

⇒1万5000円 / 2点

▼25~30km未満

⇒1万8000円 / 3点

▼30~50km未満

⇒6か月以下の禁錮刑または10万円以下の罰金 / 6点
懸念される「あおり運転の増加」タクシーへの影響大か
一方、今回の改正による懸念点として、島崎教授は「あおり運転の増加」「タクシーなど事業者へのクレーム」を挙げています。
(近畿大学 島崎敢教授)

「一番影響がありそうなのはタクシーです。(法定速度の引き下げにより)目的地に着くのに時間がかかる。お客さんが『急げ急げ』と言うプレッシャーと闘わなければいけない仕事なので」
「ドライバーへの影響は限定的」との見方も
一方、島崎教授は「実際の運転で“生活道路”を通るのは幹線道路に出るまでのわずかな距離」であり、「ドライバーへの影響は限定的」だと見ています。
(2026年8月27日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『記者プレゼン』より)

仙台で除染土の再利用開始=東京都外では初―環境省

環境省は29日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染で生じた「除染土」について、仙台市内で再生利用を開始した。福島県内での実証事業を除き、東京都外での再生利用は初めて。
政府は25日、仙台、さいたま両市にある国の出先機関が入る合同庁舎で、早期に除染土の再生利用を始める方針を決めていた。仙台市青葉区の合同庁舎では29日午前、花壇に約1立方メートルの除染土が搬入された。
福島県内の中間貯蔵施設(大熊町、双葉町)に保管されている除染土は、約1400万立方メートルに上る。政府は、このうち放射能濃度が低い4分の3程度を公共事業などで活用する方針。理解醸成に向け、既に首相官邸や中央省庁で再生利用を行っている。 [時事通信社]