「無料占い」に申し込んでLINE登録した途端、「あなたは呪われている」と豹変…悪質占い師が狙う“情弱リスト”を使った“営業手法”

〈 「電話の向こうにいるのは“元テレクラのサクラ”です」…1分ごとに課金される『電話占い』のヤバすぎる正体 〉から続く
SNSでよく見かける「無料占い」や「ワンコイン鑑定」。しかし、それに申し込んで「続きは公式LINEで」と誘導されたら要注意だ。登録した途端、あなたは“情弱リスト”に名を連ねてしまうかもしれない――。
そう警鐘を鳴らすのは、占い業界に10年間身を置いた、まねまね氏だ。ここでは同氏による『 占い師ぶっちゃけ話 』(清談社Publico)の一部を抜粋。悪徳占い師たちの手口を、注意喚起の意味を込めて紹介する。
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LINE登録しただけなのに……
「無料占い」「ワンコイン鑑定」に申し込むと、「占いの結果は公式LINE登録で」といわれた経験はないでしょうか。一見すると単なる案内のようですが、これは実は顧客を選別するための導線です。
登録という一手間をかけてまで結果を知りたい人は、占いへの関心や依存度が高い可能性があり、課金につながりやすい層です。また、LINEの登録という手間が相談者本人をしばりつけるという側面もあります。労力をかけたものに対して「元をとるまでやめられない」という心理が働きます。これをサンクコスト効果といい、占い依存を招く大きな要因の一つです。
流れとしては、まずXやInstagramなど利用者が多いオープンなSNSで安価な占いをするキャンペーンを行います。
この最初の鑑定までのやりとりは、各SNSのDM(ダイレクトメール)などで済まされることがほとんどです。誰にでも当てはまる短い鑑定文が送られてきて「もっと詳しく知りたい方は公式LINEで」と登録を促します。実際には「あなたの運命を変えるアドバイスは」「あなたの人生を左右する鑑定結果は」といったドラマチックな言葉が使われますが、要は「LINE登録しないと詳細は教えられないよ」ということです。
公式LINEに登録した途端、占い師の口調はガラリと変わります。オープンな場ではあたりさわりのないポジティブだった語り口が、「あなたの今年の運気は最悪」「このままだと病気になる」「呪われている」といったダイレクトに不安を煽る言葉に変わり、恐怖心が高まったタイミングで商品を勧められます。
売られるのは「遠隔ヒーリング」「リモート祈」といった効果が証明できない商品も多く、被害額も泣き寝入りしやすい絶妙な金額に設定されています。
なお近年、悪質な占い師が特に目をつけているのがThreads(スレッズ)です。利用者に女性が多く、共感を重視する設計である一方、Xのコミュニティノートのように情報の真偽を検証するしくみがありません。そのため、根拠の乏しい主張やいわゆる「トンデモ」も、強い反論にさらされないまま拡散されやすい環境にあります。そうした投稿に反応した利用者や占い師をフォローしているアカウントをリスト化した、いわゆる「情弱リスト」をLINEへ誘導する手口も横行しています。
インターネットの発展によって、今まで占い師と接点がなかった人までもが、悪質な占い師に狙われるようになりました。そして、そんな悪質な占い師による被害はお金だけにとどまりません。
立場を利用して体の関係を迫ろうとする
占いは、いくら外れてもそれ自体が犯罪に問われることはありません。にもかかわらず、時折「占い師が逮捕された」というニュースが報じられます。
占い師が逮捕に至るケースは、大きく二つあります。一つは、 第3章 で触れた、占いを入り口にした投資詐欺や高額な霊感商法などの金銭をめぐる違法行為。もう一つは、鑑定という立場を利用した性被害に関わるケースです。
背景には、占い師を取り巻く環境の変化があります。かつては占いの館などに所属し、店舗で活動する占い師が主流でしたが、コロナ禍をきっかけにフリーランスの占い師が急増しました。
特に、対面鑑定するフリーランスの男性占い師には注意が必要です。占いの館のように常時複数のスタッフや客がいる環境とは異なり、密室で二人きりになる状況が生まれやすく、身体的被害に発展する危険が及ぶ可能性があります。
ここから話すのは、フリーランスの男性占い師の鑑定を受けた、ある女性のお話です。
女性が1回目に鑑定を受けたとき、占い師の鑑定はごく普通のものでした。しかし、それからしばらく経ったある日、占い師からこんなメッセージが届きました。
「お金はいらないのでもう一度会えないでしょうか。実は私にはオーラが視えるのですが、先日会ったときあなたのオーラはとてもよくない状態でした。一度ちゃんと霊視を行って、対策をお伝えしたいんです」
女性は少し違和感を感じたものの「お金はいらない」という言葉もあり、もう一度占い師に会ってみることにしました。
しかし2度目の鑑定は、1回目と雰囲気が全く違っていたそうです。
「あなたの住んでるマンションの近くにポストがあるでしょう?」
「あなたの部屋の家具の配置は、今こんなふうになっていますよね?」
占い師は女性の自宅の周辺環境や部屋の間取り、家具の配置などをピンポイントで当てていきました。
もし女性が騙されやすいタイプだったら「本物だ!」と占い師に心酔したのかもしれませんが、あまりにピンポイントすぎる情報の数々に女性は恐怖を感じ、すぐにその場から逃げ出したそうです。
帰宅後、どうやって情報が漏れたのか怖くてたまらなかった女性は、何か手がかりがあるのではないかと、自分がいつも持ち歩いているカバンをひっくり返しました。
すると内ポケットに、見覚えのないスマートタグが入っていたのです。
そう、これはあの占い師が1回目の鑑定のときに入れたものでした。スマートタグがあれば、女性の自宅の場所は簡単にわかります。自宅のマンション名があれば、不動産業者のホームページから間取り図が見つけられるでしょうし、SNSなどの写真と合わせればおよそ何階のどの部屋に住んでいるかわかるはずです。
女性はぞっとして、すぐに占い師に電話して問い詰めましたが、しらを切られてしまったそうです。スマートタグを入れた瞬間を見ることができていない以上、相手が認めないなら泣き寝入りするしかありません。
この占い師はたまたま得た情報をホットリーディングとして占いに使い、女性が全く信じなかったため、女性の身に危険は及びませんでした。
占い師が「浄化、除霊、呪い、先祖との因縁」と言い出したら要注意
しかし、住所がバレた時点で後をつけられ、乱暴される可能性はゼロではありません。
また、このようなピンポイントな占いで相談者を信用させて「腰回りに霊が見える。浄化したほうがいい」などと言って体の関係を迫る占い師もいます。
言うまでもありませんが、こうしたフリーランスの占い師に会いに行くときは、絶対に二人きりになってはいけません。中には男性であることを隠して会おうとしてくる占い師もいるので、初回は喫茶店など周りに人がいる状況で占ってもらいましょう。
そもそも占い師が「浄化、除霊、呪い、先祖との因縁」とか言い出したら速攻で逃げてください。フリーランスの占い師に密室で鑑定してもらうのは、お金以外のリスクがあることを覚えておいてほしいです。
〈 病院スタッフに紛れ込んだ信者が“重病の患者”の個人情報を流し、占い師は息子の重病に苦しむ母親に声をかける…“町中に佇む占い師”が“祈祷料500万円”を手にする“凶悪なカラクリ” 〉へ続く
(まねまね/Webオリジナル(外部転載))

病院でトイレットペーパーに火… 通院患者の29歳男を逮捕 建物への延焼なし 札幌市北区

札幌市北区の病院で、男子トイレのトイレットペーパーに火をつけ建物を燃やそうとしたとして、29歳の男が逮捕されました。
現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕されたのは、札幌市手稲区の無職・29歳の男です。
男は2024年9月、札幌市北区にある五稜会病院の男子トイレでトイレットペーパーに火をつけて建物を燃やそうとした疑いがもたれています。
警察によりますと、トイレットペーパーホルダーと個室の仕切りの一部が焼けたということです。
建物への延焼はなく、けが人はいませんでした。
男は病院に通院していた患者で、警察の調べに対し「間違いないです」と容疑を認めています。

宇都宮のクマは2頭以上か…生態から「疑問」専門家も 学校生活にも影響…一律の基準作った岩手・盛岡市

栃木県宇都宮市の中心部で3日前からクマの目撃情報が相次いでいましたが、9日、1頭のクマが住宅の敷地内で発見され、麻酔銃を使って捕獲されました。一方で市はクマがほかにもいる可能性があるとして、市立の小中学校を10日も休校にするなど、引き続き警戒しています。
クマ1頭が捕獲されてもなお警戒が続く宇都宮市。示唆されている“2頭目のクマ”について、クマの生態に詳しい岩手大学農学部の山内貴義准教授と茨城県自然博物館長の山崎晃司氏に話を聞きました。
岩手大学農学部 山内貴義准教授
「宇都宮の街の中は頻繁にクマが出るところじゃない。1頭かなと思っていた。山から離れている場所で同時期に(複数の)個体がおりて街中をさまようのは確率的にあまりないのでは」
捕獲されたクマがオスの成獣だったことから“複数はいない”という考えです。
岩手大学農学部 山内貴義准教授
「メスの成獣が捕まれば、子グマがいる可能性あると思うけど、今回捕まったのがオスなので、親子とは違うと思う。比較的大きい個体なので、単独かなっていう感じ」
ただ、山内准教授が気になったというのが、商店街での映像と、9日に撮影されたフェンスをよじ登る映像です。
岩手大学農学部 山内貴義准教授
「商店街に出たのがそれほど大きい個体じゃないと思ったが、その後の映像が大きめ。きょう川の中泳いでいたりとか、どこか道歩いている映像あった。これ見ると、ちょっと大きめかなっていうのはあった。もしかしたら複数頭いるのかな。宇都宮に2頭も急に同時期に現れるのは、ちょっと異常かなと」
山崎氏も動画に映るクマの大きさから“2頭以上の可能性”を指摘します。
茨城県自然博物館長 山崎晃司氏
「商店街を走っているクマは、そんなに大きくない気がする一方で、もう少し大きめのクマが映っている動画もあったので、そのへんが、これから判断するポイント。捕獲した個体と防犯カメラ等に映った映像との突き合わせをした上で、この1頭で済んだのか、そういう判断が必要」
「いまの段階での判断は難しい」とした上で、本当に2頭以上が市内にいた場合、考えられることは…
茨城県自然博物館長 山崎晃司氏
「交尾期なんですよね。成獣のオスと成獣のメスが一緒に行動している可能性はある」
ただ、クマの生態からみたある“疑問”があるといいます。
茨城県自然博物館長 山崎晃司氏
「オスは広い範囲動くが、成獣のメスは広い範囲を動かないので、なんでこんなところで一緒にいるのか、という疑問が起きる。メスは定着性強いので、山の生息地から宇都宮まで移動する理由はないのかなと」
今後、2頭目のクマの存在をどう判断していくのか。
茨城県自然博物館長 山崎晃司氏
「フェンスにクマの体毛が残っていたと思う。あれを採取して体毛の毛根のDNAを調べると、同一か、同一じゃないかわかるのでそういうことをやるのも大事」
宇都宮市の中心部で目撃されたクマについて、これまでにわかっていることを整理します。
宇都宮市では、6日から8日まで、街中で複数の目撃情報がありましたが、9日も大学の付近などで7件の目撃情報がありました。
そして、午後2時ごろ、民家の敷地内にクマがとどまっていることを確認。麻酔銃で眠らせて捕獲しました。
これまで相次いで目撃されたクマが、すべて同一の個体かはわかっていませんが、専門家は、クマの生態や習性を考えると、生息地の山から離れた宇都宮市の街まで2頭以上が移動してくることに疑問も残ると指摘します。
一方で9日朝、警察に「クマが2頭いる」という目撃情報も寄せられていることから、9日に捕獲されたクマとは別の個体がまだ街中にいる可能性が残っているということです。
市は、8日、9日に続き10日も、宇都宮市立の小中学校すべてを休校にし、警戒を続けています。
そして、クマが街に出没しているのは宇都宮だけではありません。各地ではどのような対策が取られているのか、まとめました。
クマは1頭捕獲されたものの…
宇都宮市民
「夜は出られないなと思って、怖くてね。1頭じゃなくて2頭ぐらいいるとかという情報があるんで」
宇都宮市民
「宇都宮もう1頭いるらしいので、普通に怖い。1頭捕まったからといって」
7日にクマが駆け抜けた商店街では、9日午後9時すぎ、人通りはかなり少なく、まだまだ人々は安心できない様子です。
クマの出没で、日常が一変した地域はほかにもあります。
アナウンス
「住民のみなさまは、家の外には出ないようにするなど」
長野県松本市で8日午前、学校が集まる地域で、クマの目撃情報が相次ぎ、近隣の小学校や中学校、あわせて3校が休校となりました。
うち2校は、学校独自のマニュアルに従って、休校を判断。子供の安全を第一に考えつつ、保護者に迷惑がかかるなどの理由から、判断に悩んだ学校もありました。
クマが学校生活にも影響を及ぼすなか、9日に岩手県盛岡市の学校で初めて、クマが学校近くに出没した場合を想定した訓練が行われました。
学校は、クマの目撃情報を保護者にメールで連絡。保護者が学校に迎えに来ると学年ごとに下校していきました。
保護者
「今回やったことで次は焦らず、スムーズに迎えにこられるなと思って。とてもよかったです」
岩手県では、先月にも、岩手大学の敷地内にクマが迷い込む騒動がありました。ひょっこり現れたクマのために、大学は急きょ休校になりました。
クマの対応をめぐっては、多くの地域で学校ごとに判断がゆだねられています。こうしたなか、昨年度に市内3校がクマの影響で休校となった岩手県盛岡市では、市一律の基準を作ったといいます。
盛岡市では、クマの対応方針を3段階に分類。
出没情報が単発で、山林に逃げていくクマが目撃されている場合はレベル1の「監視」、同じエリアで複数の目撃情報がある場合はレベル2の「警戒」に引き上げ、登校時間がかぶった場合は学校は休校を判断できます。
休校の解除は、警察や市の職員のパトロールで安全を確認した上で判断するということです。
宇都宮市では、10日もすべての市立の小中学校の休校が決定しています。日常が戻るのは、いつになるのでしょうか。
(6月9日放送『news zero』より)

高市首相の閉鎖ブログに残された「不都合な真実」…国会で大見得《過去に週刊誌を訴えた》は虚偽なのか?

虚偽答弁なのか。5日の参院予算委員会。中傷動画疑惑を報じた週刊文春に「抗議をしっかり行うことは検討しないのか」と野党議員に問われ、高市首相はこう断言した。
「過去は週刊誌側に、弁護士と共に抗議文を送ったことも、訴えたこともありましたが、何の効果もなかった」「時間と労力を使い、大変な負担を負い、(中略)名誉の回復もなされない」
そして「私は今、日本国を背負って国家経営に取り組んでいる。本当にそういうことに時間を使っている暇はない」と大見得を切ると、自民党議員の席から拍手が起きた。だが、しかし──。
答弁当日から、SNSでは「高市本人が週刊誌を訴えた訴訟記録が存在しない」とする真偽不明の投稿が拡散。仮に本当なら高市首相は国会の場で「真っ赤な嘘」をついたことになる。日刊ゲンダイは事実確認のため、高市首相の国会事務所に取材を申し込もうと何度か電話したが、常に不通。地元・奈良事務所は「担当者不在」を理由に取材拒否だ。
それならば、と首相就任後に閉鎖した高市ブログのアーカイブを精査。2000年8月から25年7月まで、およそ25年間、その時々の思いを書きつづった記録だ。すると、02年4月4日に「怪文書と週刊誌捏造報道への怒り」と題して〈選挙区内に「怪文書」が大量にばら撒かれた〉と訴えていた。
〈ナントカ池の埋め立て工事に口を出したとか、その工事でお金を儲けて脱税したとか、そのお金で2億円の豪邸を建てたとか〉と怪文書に触れた上で、内容を否定。名誉毀損で刑事告発し、警察に本格捜査をお願いしたと書いていた。
さらにブログは〈2次被害が発生。ある週刊誌が怪文書の内容と両親の家の写真を掲載したのです〉と続く。高市氏は具体名を伏せたが、該当記事は同時期の週刊現代(02年3月30日号)に存在した。モノクログラビアで「両親が普段は住んでいるという」とのキャプション付きで新築の自宅写真を掲載。記事には怪文書を否定し、新築の経緯を語る高市氏のコメントも出てくるが、ブログで高市氏は〈私にろくにインタビューもせずに何故か私のコメントなるものまで捏造して掲載〉〈明らかに虚偽の報道〉と主張していた。「強い言葉」は今も24年前も変わらない。
ブログ約1000本を精査しても記載なし
ところが〈報道で自宅が特定された途端、家にペンキを投げ込まれるなどの嫌がらせがスタート〉〈家族の命に関わる事件が起きた時に週刊誌は責任を取ってくれるのでしょうか〉とまで書きながら、該当記事に抗議したり、提訴したとの記載はナシ。〈せめて本人にしっかり取材をして正確に報道していただきたい〉と記すのみで、あとは怪文書バラマキ犯人の早期逮捕を願うのだ。
他にも約1000本のブログ記事を確かめても、週刊誌を訴えたとの記載は出てこない。12年9月1日には〈両親から人として最低限のモラルだけは教えてもらえた〉とし、初当選した93年夏の衆院選でのエピソードを紹介していた。当時、高市氏の母が実家に押しかけて来た週刊誌記者を追い返すと、高市氏の父はこう言って強く叱ったという。
〈「記者さんだって仕事で来ているのだ。暑い中を東京から来られたのだから、冷たいおしぼりとお茶を出して休んでいただくのが礼儀だろう」〉
週刊誌憎しの高市首相は、今こそ父の教えを思い出すべきである。
◇ ◇ ◇
高市首相の“消されたブログ”については、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。

高市首相はもう詰んでいる…”国会答弁でのウソ”で露呈した「中傷動画疑惑」よりも深刻な問題

参院選を目前に控えた2026年6月、永田町は静かに揺れております。最高に焦げ臭くて大変です。揺らしているのは週刊文春が連続スクープとして報じてきた、高市早苗首相の陣営による選挙期間中のSNS中傷動画問題です。与党内からも「これはまずい」という声が漏れてくる一件のネタであります。
問題の骨格は単純です。昨年秋の自民党総裁選から今年2月の衆院選にかけて、高市陣営が関与する形で対立候補を誹謗中傷するショート動画が大量に制作され、TikTokなどのSNSプラットフォームに拡散されていた疑いがあります。
しかも、中傷されたとされるのがどちらも現高市早苗政権の総務大臣・林芳正さんや、防衛大臣・小泉進次郎さんの陣営だったので、ご両名も関係者も疑惑を受けて怒るに怒れないどころかコメントさえも出しづらそうにしていて気の毒です。文春もまた、総裁選最中に小泉陣営が「ネガキャンのステマをやった」とかいう話を流していたため、みんなすごく微妙な雰囲気になっております。なんでしょう、この間の悪さ。
動画制作の実行役とされる起業家・松井健さん(33歳)は、高市首相の公設第一秘書・木下剛志氏との間でLINEなどを通じてメッセージをやり取りし、少なくとも8回のZoomウェブ会議を重ねていたと、報じられています。文春はその会議音声(43分)まで公開しましたが、週刊現代の報道も含めて、コトは週刊誌から一般媒体・全国紙へ。そして中道改革連合の衆議院議員・伊佐進一さんによる国会での質問にまで至ります。
ただ、よくみるとこのZoom会議が行われたとされる日程は総裁選どころか日本維新の会さんとの連立が成立した後の12月に入ってからで、何でこの時期にそんなZoomをしているのかもよくわかりませんが、とにかくZoom会議は行われていました。大騒ぎであります。
そこへ高市首相がどう向き合ったかが、問題の第二幕になりつつあります。
かなりやっちまってる感があるので、整理しながら皆さんと楽しんでまいりたいと思います。
首相は一貫して疑惑を否定し続けました。5月11日の国会答弁では「週刊誌の記事を信じるか、秘書を信じるかというと、私は秘書を信じます」と言い切りました。動画を誰が作ったかではなく、「誰を信じるか」という問いに変換する答弁は、往年の政治的修辞としては定評のある手法です。
しかし6月に入り、文春が43分の音声を公開すると、その手法の賞味期限が切れ始めました。「秘書を信じる」ことと「秘書がやった事実について正しく国会で答弁する」こととは違いますし、秘書を信じていたからといって、事実と異なる答弁をしてはならないのは自明であるからです。「面識はなかった」と途中まで強弁していましたが、常識的に、面識とは「実際に会って名刺交換をする」レベルではなく「相手を個体認識できる」レベルのことと解されるため、ZoomやLINEで何度もやり取りしていたらそれは面識はある(=相手を認識できる)と解されるのは当然と言えます。
この原則は、1992年、時の首相・竹下登さんが佐川急便事件で証人喚問での内容に関し犯罪に「関与していたはずだ」「嘘をついている」として、野党や一部メディアが「竹下登の偽証」として激しく批判・報道した経緯と極めて似ています。このときは、結果的に、偽証の白黒はつかないまま竹下政権は退陣に追い込まれてしまいました。
当然、今回の問題となる秘書の木下剛志さんや、松井健さんが証人喚問される可能性も取りざたされており、そもそもこのふたりの話を総合すると、後述の通り高市早苗さんの首相としての国会答弁の内容と完全に食い違います。つまり、誰かが嘘をついている話になり、大変なライアーゲームの幕開けとなってしまうのです。
そして、6月4日の衆院予算委員会。野党が音声の確認を求めると、高市首相は「有料会員になるのは拒否する」と述べ、音声そのものを聞こうとしない姿勢を示しました。なあにそれ。しかし、翌5日の参院予算委員会では一転して「確認した」と答えながら、「秘書本人かどうか判断することは難しい。私と話すときよりかなり高い声でハキハキとしゃべっていた。違和感があった」と述べました。
野党議員たちだけでなく国会中継を見ていた私たち暇人も耳を疑うことになるわけですが、20年来の側近の声が「違う」というのです。インターネット上のやり取りについては「事務所では記録がない、膨大な数があるのでわからない」という答弁が続き、いずれの質問にも正面から向き合わない時間だけが流れました。文春は5日の夜、音声を無料公開しました。高市首相が「有料会員になるのは拒否する」と言ってから24時間も経たないうちに、誰でも聴ける状態になってしまいました。
この一連の流れを政治評論家や法律家が見たとき、口をそろえるのは「危機管理として最悪の手順だ」という評価です。というか、客観的に見れば、首相は嘘をついている、しかも別にそこで嘘をつく必要のないところで、ということになるわけです。
この問題を眺めながら、私らモノ好きがどうしても想起してしまうのは、安倍晋三政権下で問題となった森友学園・加計学園をめぐる一連の疑惑、いわゆるモリカケ問題です。
2017年2月、安倍首相(当時)は国会で「私や妻が関係していたということになれば、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」とまで、勇ましく踏み込んで述べました。意図したかどうかはともかく、この言葉はひとつの防衛ラインとなりました。その後、首相動線の公文書改竄が発覚し、財務省の担当者が自死するという最悪の事態が生じました。官僚が忖度した根底には、「総理が辞めると言ったのだから」という暗黙の圧力があったとされています。強い言葉で引いた一本の線が、周囲の判断を歪めていったのです。
言わんでもいいことを言ったので、総理の首を取りたい野党やマスコミも総立ちになって、本来そこまで大きな問題とは言えなかった森友学園や加計学園のネタが、あたかも安倍家の“政治ビジネス”と直結しているかのような大ネタに化けてしまったことになります。
政治家が「辞職も辞さない」と述べたとき、それは相手への牽制である以上に、自分自身を縛る言葉になります。要は、本当にそういうことはないので信じてください、という意味合いで「うっかり政治生命を賭けてしまった」結果、退けない戦いが発生するという次第です。
今回の高市首相も、同じ構造のなかにいます。「秘書を信じる」「違和感がある」という言葉は、音声を聴けば聴くほど答弁との距離が開いていきます。しかし首相は引けません。引いた瞬間に、それまでの国会答弁が虚偽だったという認定に直結するからです。答弁の修正に追い込まれるだけでなく、事実関係の追及をちゃんとやらないと疑惑は収まらないという最悪な経路を踏むことになるのです。
森友問題と異なるのは、首相の安倍晋三さん自身、実際には「首相自身が直接関与した証拠」がついに表に出なかった点です。言い方は悪いですが、安倍晋三さんとの若干の交友関係のある筋が、首相に返り咲いた安倍さんの名声に乗っかり、必要な事業を実現するために勝手に働きかけましたという程度の話であって、安倍さんは特にカネを手にしたわけでもありません。
しかしながら今回は、秘書と実行役の具体的なやり取りが記録として残っており、しかもその音声が公開されています。証拠の質と量において、当時と状況がかなり異なります。「私も秘書も面識はなかった」のであれば、サナエトークンを応援するSNSポストを出した「Veanas合弁会社」が高市早苗事務所と同じ登記地であることも踏まえるといろんな想いが心を去来します。
野党の一部は「偽証」という言葉を使い始めています。ここで少し整理が必要です。
国会での偽証罪が成立するのは、狭義において、証人が議院の委員会において宣誓のうえ行った証言が虚偽だった場合に限られます(議院証言法)。高市首相の国会答弁は通常の質疑応答であり宣誓を伴うものではないため、厳密な意味での「偽証罪」がただちに問われるわけではありません。野党が現時点で問い続けているのは、刑事法上の偽証罪ではなく、政治的・道義的責任としての「国会における虚偽答弁」です。
とはいえ、国会答弁における虚偽は政治的に重大な問題です。議院内閣制において首相は国会の信任を得て成立しており、国会に対して真実を述べる義務を負うと解されてきました。答弁の虚偽が明らかになれば、野党は改めて証人喚問を求めることになります。証人喚問では宣誓が義務付けられ、そこで虚偽の証言をすれば偽証罪が成立しえます。野党の戦略は、通常答弁での矛盾を積み上げてから証人喚問へ引き込むという、二段構えになっています。だからこそ、退けない高市早苗の根性が、どう考えても不利な戦いに誘導されていくことは非常にビッグな懸念として受け止められます。
与党内の一部にも、このまま放置すれば参院選への影響が避けられないとの危機感があります。高市首相の側近を含む官邸サイドは事態の沈静化に向けた対応を模索しているとみられますが、肝心の首相自身が事態の収拾に向けて内部調整を進められない状況が続いていたようで、明らかに対応は後手に回ってしまっています。というか、今回の件にしても秘書の木下さんに対し、その上司でもあるはずの高市早苗さんとちゃんと話ができていなかったようなのです。
どうして話をせんのや……と思いますが、思い出されるのは前回の奈良県知事選で、奈良県連の代表であった高市早苗さんが、総務大臣時代の秘書官で子飼いのイケメン・平木省さん(現・静岡県副知事)を自由民主党候補として擁立したところ、なんと前任知事の退陣を握れておらずブチ切れられ、結果的にこれといった意味もなく保守分裂してしまい、なぜか維新系の奈良県知事が爆誕してしまうという「どうして一言も調整しないんだ」という金字塔が打ち立てられておるのです。どう考えても、今回の一件もまた、まったく同じ構造でやらかしてしまっておるわけですね。常識的には「お前、アレどうなんや」ぐらい尋ねると思うんですが……。
一事が万事、いまの高市官邸の機能低下の理由の99%は高市早苗さんからちゃんとした指示が下りてこないので何をしていいのか周辺もよくわからんし、事態の収拾に乗り出すことがむつかしいということに尽きており、今回のように「しょうもない話だけど、関係者が連携してちゃんと乗り切らないと面倒な政局になってしまう」案件では眉間に直撃を喰らうことになります。あーあ。
参照:朝日新聞〈高市早苗氏「高熱続いて応援できず」 奈良県知事選で候補者敗北うけ〉2023年4月9日
さらに、高市早苗という政治家には、今回とよく似た局面を乗り越えた経験があります。2023年春、立憲民主党が総務省の内部文書を公開した際のことです。文書には、高市総務大臣(当時)が2015年の国会答弁の作成過程に関わったとする記述が含まれていました。
高市さんはこれを「行政文書ではなく捏造だ」と断言し、「事実なら議員を辞職する」とまで言い切りました。その後、総務省が「行政文書として確認した」と認めたにもかかわらず、高市さんは議員どころか大臣すら辞職しませんでした。強い言葉で打ち返し、批判の勢いをかわすという手法が成功したことになります。
今回の対応の根底にも、おそらく同じ成功体験があるんだろなあと思われます。政治的な態度を明確に示し、威圧的に強く言い切れば乗り切れるという経験則です。
しかし放送法問題のときと今回では、決定的に異なる点があります。当時はただの閣僚で、しかも端牌の経済安保担当大臣でしたが、今回は首相、総理大臣です。そして、当時は内部文書の「真偽」が争点でしたが、今回は43分の音声という第三者が検証可能な記録が存在します。繰り返しになりますが、そこで戦って何の意味があるのかさっぱりわからないところでめっちゃ突っ張るので、みんな困惑することになります。それ、自滅とちゃうの?
首相の座にある者が国会で事実に反する答弁を続けることは、単なる個人の政治的問題にとどまりません。ただでさえいま大変な官邸の政策調整機能そのものが止まり、政権の求心力が急速に失われるリスクをはらんでいます。いくら国民からの支持率が高くても、国会・党運営に行き詰まってしまえば国民にとって利益はまったくありません。
周辺も党本部も「危機管理ができていない」と困惑しながら指摘するのは、スキャンダルの内容そのものではなく、事態を収拾するための内部コミュニケーションが完全に機能停止しているという構造的な問題に対してです。
今回、内々で野党が「この問題を新たなモリカケにしたくない」といって着地を模索し、第三者委員会による調査を求める理由は、ネットと政治の関係をもう少しちゃんと整理したいということに尽きます。単に首相の資質を問うためではなく、選挙とSNSの関係を立法として適切に規律するための事実解明が必要になってきているのです。
松井健さんが本当に「一日100本から200本の中傷動画を作成した」のかどうかは別として(彼にそんな技術はないのではないかと思われます)、これらの政治家や政党、政権に対する中傷動画がどういう仕組みで制作・拡散されたのかの実態が解明されなければ、規制の設計もできません。政治的な問題と制度的な課題を切り離して考えることが、いまもっとも求められている視点です。
関係機関内でも、公明党を中心に選挙関連動画の収益停止義務化や、KYC(本人確認)のプラットフォーム事業者への義務付けといった方向性で法整備の協議をするべきじゃないかという話になってきており、ここは着地点として官邸と野党の間で握れるゾーンになってくるかもしれません。
また、言い方は悪いですが、何かのシノギに政局ネタが利用されていているのではないかという話になると非常にだるいので、今回は特に、反社会的勢力などによる動画サイトやSNSの悪質な利用については、厳格に判断してBANすべき、という話が持ち上がってきています。振り返れば、NHK党立花孝志さんと同党から出馬したガーシーさんの件も、収益停止やBANが行われています。
ただし、その着地に向けた最大の障壁は、法整備の中身でも野党との折り合いでもありません。ごく単純に、高市早苗さんが首相として問題を率直に認め、答弁の修正や事実関係の究明に向けてきちんと歩を進めることに意味や価値があるのではないかと思われます。
一般論として、過去の政治においても「脇が甘い」事案から議員辞職だけでなく政権そのものが危機に晒されることは起きてきました。その脇の甘い先は、単に利益供与というだけでなく、標榜右翼だったり反社会的勢力だったりした経緯はあります。インターネットが成長し、これらの動画サイトやSNSにあからさまなマズい人たちが名声を得て情報商材を売り利益を上げるケースもまた後を絶たず、今回の件を機にこれらの件でメスが入ることはあるのでしょうか。
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(情報法制研究所 事務局次長・上席研究員 山本 一郎)

カート内の商品が徐々に減る…ドラッグストアで万引きした男が店長らにケガさせ逃走 強盗致傷事件として捜査

岐阜県山県市のドラッグストアで9日夕方、商品を万引きした男が声をかけた店長らにケガをさせて逃走しました。 警察によりますと、山県市内のドラッグストアで9日午後5時前、カートに入った商品が徐々に減っている不審な動きをした男を店長の男性が見つけ、声をかけました。 男は店長を振り払うなど暴れ出し、歩いて逃走しました。 暴れる男を取り押さえる際に、店長の男性(47)と客の男性(58)が腕を擦りむくなどのケガをしました。 逃げた男は、身長およそ160~170cmの若めの見た目で、黒の短髪に黒のブレーザーと白のシャツを着て、白のマスクをつけていたということです。 警察は強盗致傷事件として男の行方を追っています。

「誕生祝い」と称し幼児の顔にケーキ押し付ける動画、虐待疑う通報相次ぎ児相が一時保護

ホールケーキに顔を無理やり押しつけられ、泣いて嫌がる幼児の動画がSNSに投稿されたことを受け、福岡県内の児童相談所(児相)が今月、幼児を一時保護していたことがわかった。
投稿したのは、県内に居住する保護者とみられる。動画は、幼児の誕生日祝いと称して成人女性が複数回、クリームが塗られたケーキに幼児の顔を押しつけて泣かせている内容で、SNSで拡散された。元の投稿を行ったアカウントは現在削除されている。
管轄する児相によると、投稿後の5日以降に動画を見た人から虐待を疑う電話やメールが相次いだ。関係者によると、同日のうちに、児相が児童福祉法に基づき、一時保護したという。幼児にけがはなかった。
児相は読売新聞の取材に対し、「個別案件の対応について答えられないが、関係機関と協力して適正に対処している」としている。
管内の警察署にも数十件の通報が寄せられており、動画の内容を確認して投稿者を特定。事実関係を調べている。

選挙中のSNS規制、与野党で法改正の骨子案…きっかけは大荒れの兵庫県知事選

与野党9党による「選挙運動に関する協議会」は、SNSでの偽情報や誹謗(ひぼう)中傷への対策強化を話し合ってきた。先月末、事業者への規制などについて合意し、主な法案骨子は次のとおりだ。
1.YouTubeやX(旧Twitter)のようなSNS事業者には、偽情報の拡散による悪影響を軽減する措置を義務付け、実施状況を年1回公表させる。措置の具体例として、収益化の停止、広告収入を得ているアカウントの表示など
2.生成AIで作成した動画や画像のうち、実際に撮影されたと誤認される恐れのあるものには、AI作成を明示するよう義務付ける
今国会でSNS規制が議論されることになった大きなきっかけは、2024年11月の兵庫県知事選だ。
立候補した立花孝志被告(名誉毀損で逮捕・勾留中)は斎藤元彦知事を応援する、いわゆる“二馬力選挙”を展開し、丸尾牧兵庫県議や亡くなった竹内英明元県議らを直接的に攻撃し、デマを含むSNSなどで誹謗中傷した。そして、立花被告に呼応する形で一般の政治系YouTuberらが、丸尾氏や対立候補らを誹謗中傷するデマの切り抜き動画を大量に公開した。
TBS系「報道特集」は、匿名の政治系YouTuberにインタビューしており、その人物は「選挙期間中は政治チャンネルにとって間違いなく『バブル』。2週間でがっつり稼ごうと思ったら、100万円とかは堅く、普通に稼げる」と語る。
要するに、政治系YouTuberらは収益目的で再生回数を稼ぐために、特定の候補を応援し、対立候補を誹謗中傷するのだ。この収益化の構造にメスを入れなければ、候補者への誹謗中傷はなくならないだろう。匿名の政治系YouTuberはこう話す。
「収益目的のチャンネルは信条というより、儲かるところを追いかけていく。『政治がどうなろうと知らないよ』というような感覚で収益目的で動画を作っている人も結構いる」
兵庫県議の丸尾氏には今でも脅迫電話が毎日のようにかかってくるという。また、注文していない商品が届いたり、勝手に保険契約されたりという嫌がらせもあったそうだ。
丸尾氏はSNSの誹謗中傷について、裁判所に100件を超える開示請求をしてきたが、氏名まで特定できたのは5人だった。丸尾氏は「投稿者の特定に法制度上の高いハードルがある」と指摘し、裁判手続きなどをしている間にプロバイダーの通信保存期間が過ぎてしまうのだという。
今回、国会で示された骨子案で、事業者に求める「措置」には収益化の停止や収益化アカウントであることの表示なども含まれてはいる。しかしながら、何を実施するかは事業者の判断に委ねられており、法改正が実行力のあるものになるかどうかは不透明だ。
収益化の停止は、投稿自体を制限するものではなく、表現の自由の侵害にはならない。事業者任せにせず、実効性のある規制が求められる。
与野党の協議会は、来年春の統一地方選に間に合うよう、今国会での成立を目指している。
文/横山渉 内外タイムス

【クマ情報】札幌の住宅地で中学生が親子とみられるクマ3頭目撃 3日前も付近で目撃情報 警察や札幌市が警戒

9日夜、札幌市円山の住宅街に近い場所で、クマ3頭が目撃されました。 近くでは3日前にもクマの目撃があり警察が警戒を続けています。
9日午後7時前、札幌市中央区円山西町2丁目付近で、塾に向う途中の中学3年の男子生徒がクマ3頭を目撃しました。
警察によりますと、クマは親子とみられ、男子生徒とクマとの距離は、およそ100メートルだったということです。
3頭のうち、2頭は体長約1.6メートル、もう1頭は2頭より小さかったということです。
通報した男子生徒は、「通りかかった車がクラクションを鳴らしたところ、茂みに入っていった」と説明しているということです。
現場から100メートル離れた茂みでは、3日前にもクマが目撃されていました。
近くの中学校では、休校にはせず、複数での登校や保護者に送り迎えを依頼するなどしたほか、生徒が日没前に下校できるよう、部活動の終了時間を早めるということです。
札幌市が痕跡を調べていますが、今のところ見つかっていません。 警察が付近の住民に警戒を呼びかけています。
札幌市は10日午前も目撃場所付近で調査する方針です。

カズワン沈没賠償訴訟、運航会社社長の桂田被告「安全管理に努めていた」と自身の過失否定

知床半島沖で2022年4月、乗客乗員26人が死亡・行方不明となった観光船「KAZU I(カズワン)」沈没事故で、乗客15人の家族ら33人が運航会社「知床遊覧船」と社長の桂田精一被告(62)(業務上過失致死罪で公判中)に対し、計15億円超の損害賠償を求めた訴訟の第8回口頭弁論が9日、札幌地裁であり、桂田被告の尋問が行われた。運航管理者と安全統括管理者を兼任していた桂田被告は「安全管理に努めていた」と強調し、自身の過失を否定した。
原告側は、安全管理体制の欠如が事故を招いたと主張している。桂田被告は事務所に常駐する必要があったが、事故当日は北見市の病院に妻を迎えに行くため、事務所を離れており、運航管理者不在時に対応にあたる「運航管理補助者」も事務所にいなかった。
桂田被告は、事務所に常駐しなければならないという認識はなかったとした上で、運航管理補助者に「私以外の(従業員)全員」を選任していたと明かし、「補助者に選任されていない」とする元従業員の証言と異なる説明をした。
また事故当日、法令で義務づけられたカズワンから事務所への定点連絡が一度もなかったことなどを踏まえ、裁判官が「安全に対する教育がされていないのではないか」と質問。桂田被告は「(事故の)前まではやっていた」と述べた。
このほか、事故直後に行われた記者会見の発言に対する桂田被告の認識も問われた。
原告側は「会見で被告が安全管理規程などを把握していないことを認めていた」とし、安全管理体制の欠如を示す根拠の一つに挙げる。一方、桂田被告側は「事実認定の的確な証拠ではない」と反論している。
桂田被告の尋問はこの点をただすため、原告、被告双方の申請で行われた。桂田被告はこの日、「(記者会見の出席を)断れなかった。準備ができず、疲れもあってパニックだった」と説明した。
この日は原告の乗客家族2人の尋問も行われた。
30歳代の息子を亡くした千葉県の男性は、航空会社で運航管理者をした経験から「運航管理者が事務所にいないことはあり得ない」と批判。息子について問われると、「強い人間にしようと、厳しい言葉をかけてきたが、もっともっとほめてあげたらよかった」と涙ながらに語った。
息子(当時7歳)と元妻(同42歳)が行方不明のままの道内の男性(54)は「2人がいなくなった現実をまだ受け止めきれていない。遺骨が見つかれば、現実を受け入れないといけないので、今はまだ見つかってほしくない」と声を詰まらせた。