ネアンデルタール人、貝をめでる=現生人類祖先と価値観共通―京大など

絶滅したネアンデルタール人は美しいと感じた貝殻をめでるなど、現生人類ホモ・サピエンスの祖先と同様の価値観を持っていたと考えられるとする研究成果を京都大大学院や福岡大などの国際研究チームが発表した。論文は7日以降に米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
京都大大学院などによると、トルコ南部の「ウチャーズリII洞窟」でネアンデルタール人の化石が出土した地層から貝殻の化石も見つかった。約7.7万年前~約5.9万年前のものとされ、食用に適さない貝「アフリカタモト」で、収集品だったとみられる。
一方、同じ洞窟の約5.9万年前~約4.7万年前の地層からも同様にアフリカタモトが見つかり、ホモ・サピエンスの化石も確認された。
日本、トルコ、フランスの研究者で構成されたチームは、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスそれぞれの地層から見つかった石器や食用にされた動物の化石が同じだったことなども踏まえ、両種に接触の機会があり、共通の価値観があったと推定している。
研究チームの森本直記京都大大学院准教授(自然人類学)は「食べられもしない貝殻に価値を感じていたことは、人間にとって芸術や好奇心が根源的な欲求であることを意味していると考えられる」と話している。 [時事通信社]

障害ある少女を押し入れに20回以上監禁、新たに10代兄を容疑で逮捕…家族で少女を長期虐待か

障害のある少女を自宅の押し入れに閉じ込めてけがを負わせたなどとして、両親と20歳代の兄2人が逮捕監禁致傷容疑などで逮捕、起訴された事件で、警視庁が6日、新たに10歳代の兄を逮捕監禁容疑で逮捕したことが捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、10歳代の兄は昨年11月下旬頃~今年1月下旬、東京都内の自宅で10歳代の少女の両手足を拘束し、寝室の押し入れに20回以上にわたり監禁した疑い。容疑をおおむね認めているという。
少女は家族から長期にわたって虐待を受けていたとみられる。十分な食事も与えられず、保護された際の体重は平均より約10キロ少ない低栄養状態だった。
同庁は6日、母親も同容疑で再逮捕した。昨年12月下旬頃、少女の胸元に凍らせたペットボトル飲料を当てた状態で全身にブルーシートを巻き付け、押し入れに10時間以上閉じ込めた疑いがある。調べに「覚えていません」と話しているという。

群馬・伊勢崎子ども2人死亡、殺人容疑の父親「自分に病気があり将来が不安に」…遺体近くにネクタイ数本

群馬県伊勢崎市田中島町の自宅で小学1年の長女を殺害したとして、県警は6日、父親の会社員井上敏典容疑者(42)を殺人容疑で逮捕した。同じ部屋で保育園児の長男も死亡しており、県警は長男への殺人容疑でも調べる。
発表によると、井上容疑者は5日午後3時頃、長女明莉(あかり)さん(6)の首を絞めて殺害した疑い。明莉さんと弟柊利(しゅうり)ちゃん(3)の首には絞められた痕があり、遺体近くに容疑者のものとみられるネクタイ数本があった。容疑者は調べに「2人の首をネクタイなどで絞めて殺した」と話している。
捜査関係者によると、井上容疑者は動機について「自分に病気があり、将来が不安になった」との趣旨の話をしているという。
井上容疑者は妻(38)と子ども2人の4人暮らし。仕事を終え帰宅した妻が5日午後8時5分頃、2階の部屋で布団に倒れている2人を見つけ、119番した。井上容疑者は不在で、約30分後に伊勢崎署に出頭した。家族間のトラブルや子育てに関連した相談などは確認されていなかった。

医療物資不足が深刻 三重県保険医協会、アンケート回答に危機感

中東情勢の緊迫化でさまざまな原材料が不足する中、三重県内の医療機関でも手袋や注射器・針といった材料・消耗品(医療物資)が不足し、調達に苦慮していることが、県内の医師・歯科医師約1700人で構成する県保険医協会の緊急アンケートで分かった。協会が2日、発表した。
アンケートは、供給不足や価格高騰が現場にどのような影響を与えているかを把握するため5月25日~6月8日に実施。医科会員に623件、歯科会員に353件のファクスを送り、医科から114件(診療所106、病院8)、歯科から59件(全て診療所)の回答を得た。
医科では、10の医療物資(その他含む)のうち、手袋の在庫状況が「不足」「不足気味」などとする回答が66件に上り、「十分ある」の48件を上回った。注射器・針とマスクの不足を訴える回答も4割を超えた。
供給状況の設問では、「通常通り」という回答が半数を超えた材料・消耗品は一つもなく、特に手袋を以前と変わらず調達できているとの回答は19件しかなかった。ほとんどの医療物資が値上がりしており、これも手袋の上昇が目立った。
また歯科では、在庫が「十分ある」という回答が半数を超えた医療物資(全6項目)は一つもなく、特に麻酔薬・針と手袋が不足していた。手袋が「通常通り入荷」しているという回答は1件しかなく、麻酔薬・針も5件にとどまった。
宮崎智徳会長は「現場では先行きを不安視する声が多い。診察を制限するなどの影響が出てから対策を講じるのでは遅い」と危機感を募らせている。
協会は2日、県や高市早苗首相らに、医療物品の割り当て増や財政的な支援を求める要望書を提出した。【長谷山寧音】

子ども2人死亡 父親を逮捕…一家に“相談歴なし” 近所の住民「平和なお宅ってイメージ」群馬・伊勢崎市

群馬県伊勢崎市の住宅で6歳の長女と3歳の長男が倒れているのが見つかり、死亡が確認されました。父親が警察に出頭し、「首を絞めて殺した」などと話しているということです。
5日夜、群馬県伊勢崎市の住宅街にサイレンが鳴り響きました。警察車両が赤色灯を光らせ向かった先には、救急車が2台。そして、警察官らの姿もありました。
小学1年生で長女の井上明莉さん(6)と長男の柊利ちゃん(3)が亡くなりました。
長女・明莉さんに対する殺人の疑いで逮捕されたのは、死亡した2人の父親の井上敏典容疑者(42)でした。
井上敏典容疑者
「ネクタイなどで首を絞めた」
警察によると、子どもに関する相談歴はなかったという一家に何があったのでしょうか。
6日午前中、雨が降るなか、警察による鑑識作業が行われました。
この家には、父親と母親、子ども2人の4人が暮らしていました。警察によりますと、亡くなったのは小学1年生の井上明莉さん(6)と柊利ちゃん(3)です。
5日夜、事件が起きた自宅周辺には警察車両がかけつけました。
近所の住民
「外へ出たら道路が遮断されて、100mくらい通行止めだった」
「パトカーが来て近いよねって話になったら、目の前にとまり始めた。怒鳴り声とかはなかった」
現場となったのは、群馬県伊勢崎市の住宅で、近くには公園や保育園がある閑静な住宅街です。
5日午後8時ごろ、母親からの「子どもが倒れている」との通報で、事件は明らかになったといいます。警察官などがかけつけると、2階の寝室とみられる部屋の布団の上で明莉さんと柊利ちゃんが倒れていたということです。その場で死亡が確認されました。
2人に目立った外傷はありませんでしたが、首には絞められたような痕があり、明莉さんの近くには複数のネクタイが落ちていたということです。
井上容疑者は、調べに対し「長女と長男の首を絞めて殺した」「ネクタイなどで首を絞めた」と明莉さんの殺害について容疑を認めていて、柊利ちゃんについても殺害をほのめかしているということです。
明莉さんは4月に小学生になったばかりでした。明莉さんを知る人は…
近所の住民
「元気で活発で明るくて、(明莉さんの)おじいちゃんが囲碁を教えてたので、本人も囲碁にすごい興味があって、うちの子も囲碁やってたので一緒にできるようになるといいねって。学校でも明るい子って子どもたちから聞いている」
「『おはよう』って言うと向こう(明莉さん)も『おはよう』って」
子どもを明莉さんと同じ学童に通わせているという保護者は「明莉ちゃんと遊んだ子の話を金曜日に聞いて、『月曜日待っているね』って明莉ちゃんが言ったんですって。すごくショックでした。子どもも同い年だし」と話していました。
事件当時、井上容疑者は仕事が休みだったということです。一方で、母親は朝から仕事へ。夜、帰ってくると、子どもが倒れているのを発見したといいます。通報後、母親は「旦那がいない。連絡もとれない」と話しました。
警察官が井上容疑者を捜そうとすると、自ら車を運転し、警察署に来たといいます。警察官に声をかけられた井上容疑者は「子どもを殺した」と答えたということです。
井上容疑者はスーパーで働いているといいます。近所の人は、井上容疑者が子どもと公園にいるところを見かけたことがあると話します。
近所の住民
「2人連れていたよ、公園に。今年の2月ごろかな。優しそうなお父ちゃん」
――乱暴とかイメージは
近所の住民
「ないない、そういうのは全然ない」
「本当に平和なお宅ってイメージしかなかった。人柄もいい人だったから、怖い感じもないし、暗い感じもないし、本当に普通のお父さん」
また、井上容疑者の小中学校の後輩だという人は「中学校の同じ野球部で真面目で後輩思いの人。昔から明るい感じで物静かな方で目立つような人ではなかった」と話していました。
近所の住民
「おまわりさんも何人かいて、普通じゃないなって思った。何の意味でそういう事件が起きたのか」
子どもに関する警察への相談歴はなかったという一家。警察は7日、明莉さんの司法解剖を行うとしていて、死因の特定を急ぐとともに、事件の詳しい経緯や動機について調べています。
(7月6日放送『news zero』より)

【猛威】屋根裏で“運動会”、フン尿も…都内で激増する“害獣” 深刻な被害をもたらす、その正体は―

つぶらな瞳に、まるでイタチのような見た目。一見、愛くるしく見えるこの動物が今、都内で猛威を振るっているといいます。住宅街に住み着き、甚大な被害を及ぼしている害獣の正体とは一体、何なのでしょうか?
東京・杉並区の閑静な住宅街でその害獣は目撃されていました。
(目撃した人)
「すごくスレンダーで、薄い茶色っぽい体の、顔が小さかったから、猫でもタヌキでもないなと思って…」
長い尻尾を持ち、小走りする生き物。猫にも見えるその正体は、ハクビシンです。東南アジア原産のジャコウネコ科の動物で、森林や山間部などに生息しています。漢字では“白い鼻の芯”と書き、その名のとおり額から鼻にかけて白い線が通っています。
5月には電線の上を歩くハクビシンの姿が撮影されました。カラスが威嚇するように後を追いますが、動じる様子はありません。
その姿は6月6日にも確認されています。昼も夜も同じ電線の上を通るというハクビシン。近くに巣があるのでしょうか。そこで取材班は、ハクビシンが現れるのを待ってみることにしました。
すると、約5時間後、ハクビシンが電線の上を器用に歩く姿を確認することができました。取材班の前に突如現れたこのハクビシンは、すぐに高架下の隙間へと消えていきました。
昼夜を問わず相次いで目撃されているハクビシン。2024年度には、東京23区だけで300匹が捕獲されていて、その数は増加傾向にあります。自治体への相談件数も増加していて、各地で深刻な被害をもたらしています。
なぜ今、ハクビシンが東京で増殖しているのでしょうか。専門家は、東京ならではの『食』と『住』、2つの環境が影響していると指摘します。
(日本有害鳥獣駆除・防除管理協会 依田信一郎 代表理事)
「家庭の生ごみや庭先の果実、家庭菜園などは食の宝庫です。また近年は空き家も増えてきていて、ハクビシンを狙うような肉食獣や猛禽(もうきん)類なども都心部にはいないので、ハクビシンが生活しやすい環境が整っています。都心のハクビシンはこれからも増え続けるでしょう」
(被害に遭った男性)
「しばらくハクビシンがうろうろしていた。1、2か月は、もう気が気じゃないというか」
こう話すのは、2025年5月に、ハクビシンが自宅に住み着いてしまったという東京・板橋区に住む男性です。
(被害に遭った男性)
「午後10時~11時とか、そういう時間に動き出すので…。もう屋根裏で運動会をやっているような音がする。それから『チューチュー」鳴くんです。最初はネズミかなと思ったけど、いろいろ調べてもらったら、実はハクビシン。1階の天井部分がもう、フン尿でシミがすごくて、臭いもだんだん増してくる」
突如として現れた招かれざる同居人。困り果てた男性は業者に依頼し、箱ワナを設置したことで無事捕獲することができました。これで一件落着と思いきや…。
(被害に遭った男性)
「ハクビシンがノミを連れてきてしまった」
今度は家じゅうにノミが大量発生してしまいました。その後、ノミを駆除することはできたといいますが、男性は「家族が本当に衰弱してしまい、すごくつらかった」と話していました。
ハクビシンは何でも食べる雑食性で、垂直な壁も登ることができます。さらに8cm四方の隙間からも侵入でき、ひとたびハクビシンが家に侵入すると様々な被害がもたらされてしまいます。
東京都によると、対策としては、生ゴミ・ペットフードなどを放置しないこと、床下や軒下・通風口の穴を塞ぐことなどが挙げられるということです。
ただし、侵入された場合、鳥獣保護管理法で無許可の捕獲は禁止されているため、自力で箱ワナを仕掛けることはできません。被害が出た場合は自治体に相談し、そこで業者を紹介してもらったり、箱ワナを貸し出してもらったりする必要があるということです。
(読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」2026年6月12日放送)

大阪・泉南市でひき逃げか 60代くらいの女性が死亡

7日未明、大阪府泉南市の路上で、高齢の女性が血を流して倒れているのを通行人が発見し、消防に通報しました。女性は搬送先の病院で死亡が確認されていて、警察は死亡ひき逃げ事件として捜査しています。 7日午前4時15分ごろ、泉南市樽井2丁目の府道で、通行人から「人が自転車とともに倒れている」と消防に通報がありました。 警察によりますと、倒れていたのは60代くらいの女性で、意識不明の状態で病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。女性が乗っていたとみられる自転車は大きく破損していて、路上には車の部品とみられるものが散乱していたということです。 警察は現場の状況から、車が女性をはねて、そのまま北西方向に走り去ったとみて捜査するとともに、女性の身元の確認を進めています。

【速報】内田梨瑚被告の“懲役27年”判決確定「私は落下させていない」殺人などの罪 女子高校生転落

「命を失った娘への罪が、こんなに軽いものなのか…」内田被告への判決受け遺族コメント 旭川
旭川市の神居大橋で女子高校生(17)が殺害された事件で、2026年7月7日、内田梨瑚被告(23)に対する懲役27年の判決が確定しました。
判決によりますと、内田被告は2024年4月、旭川市の神居大橋で留萌市に住む女子高校生を全裸にしたほか、橋の欄干に座らせ川に落とし、殺害しました。
旭川地裁は6月22日、「被害者の人格や尊厳を踏みにじる非常に残虐で卑劣な犯行」などとして、殺人の実行行為や殺意を認め、内田被告に対し、求刑通り懲役27年の判決を言い渡していました。
弁護人は判決の翌日、内田被告は控訴しない方針を明らかにしていて、控訴期限となる6日までに検察からも控訴の申し立てがなかったことから、内田被告の判決が確定しました。
内田被告はこれまでの裁判で、「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません」と述べ、殺人罪などについて否認していました。

「不愉快通り越して吐き気」 高市首相《2600万円ジュエリー装着》に批判殺到…満面の笑みに抱いた”期待違反”という感情

2026年7月4日、高市早苗首相が東京都内で行われた「第37回日本ジュエリー ベストドレッサー賞」の表彰式に出席し、総理大臣として初めて特別賞を受賞した。
【写真】「これは確かに反感買うかも…」空転国会の裏で、堂本光一に話しかける《ニッコニコの高市首相》
総額2600万円にのぼる真珠とダイヤモンドのジュエリーを身にまとい、「ジュエリーの輝きのように、日本の未来は明るいと思ってもらえるように一生懸命働く」と語ったという。
なお、このジュエリーは主催者が国内企業から表彰式当日限りで借り受けた貸与品であり、式後には返却されている。高市首相への贈呈は表彰状とトロフィーのみで、宝飾品そのものの贈与は行われていない。
華やかな受賞のニュースのはずだった。しかしネットニュースのコメント欄やSNSには、冷ややかな反応が集まった。
■高市首相の「ベストドレッサー賞受賞」は“避雷針”として機能
書き込まれたコメントを丁寧に読み解くと、実は一枚岩の「反感」ではないことがわかる。大きく4つの層に分かれていた。
多くの共感を集めていたのは、「優先順位の矛盾」への指摘だ。
《国会が空転し、疑惑を晴らす集中審議から逃げ回る首相が、華やかなジュエリー賞の表彰式には満面の笑みを浮かべる。この絶望的な優先順位の倒錯には、不愉快を通り越して吐き気すら催す》
《総理大臣の仕事場は国会なのに、ジュエリーベストドレッサー賞表彰式に出席とかありえない》
次に多かったのが、今回の受賞そのものとは無関係な、物価高・円安など政権運営そのものへの不満が、このニュースを“呼び水”にして噴出したパターンだ。
《政権発足から8カ月経ったけど、日本の未来は暗くなった。外国人問題も対策するどころか移民推進と変わらず、円はみるみる弱って土地・企業は外資に買われ、じきに取り返しのつかない状況になりそう》
《円安への手立てがないんでしょうか。輸出企業のため? 物価高で大変な思いをしている人も多いのに……派手なパフォーマンスは目につきますが、どうも優先順位が違うような気がします》
これらのコメントは、受賞そのものへの言及すらほとんどない。もともと経済政策への不満を抱えていた読者が、たまたま目に入った華やかなニュースを“引き金”として、蓄積していた不満を一気に噴き出させているのだ。
人は、ある対象への不満や怒りが本来の原因に直接ぶつけられない場合、より身近で安全な、別の対象に置き換えて発散させる傾向を持つことが指摘されている(※1)。「ベストドレッサー賞受賞」という出来事は、いわば既にたまっていた不満のための“避雷針”として機能したと考えられる。
■高市首相の“2つの顔”に不信感が爆発

「復讐だけしたい」22歳女性配信者を生放送中に刺殺。400万円貢いだ44歳男が“口座残高161円”に絶望、暴走した理由

「高野いないと生きていけない」 そう言っていた女性は殺害された。 昨年3月、東京・高田馬場の路上で動画配信中だった女性が、男に襲撃され、刺殺された事件。殺人などの罪に問われた高野健一被告(44)の初公判が今年7月1日、東京地裁(井戸俊一裁判長)で開かれた。 前編では、検察側の冒頭陳述をもとに、身の毛もよだつ残忍な犯行に至った経緯などを詳報する。◆初公判で起訴内容を認めた高野被告の様子「間違いありません。本当に申し訳ございませんでした」 黒色のスーツに、紺色のネクタイ姿で入廷してきた高野被告。法廷中央にある証言席に立ち、目の前の裁判官らの方を向いて、はっきりと起訴内容を認めた。法廷を一瞥すると、傍聴席からの視線を気にするように顔を下にそむけた。 勾留中だからか、送検時のニュース映像と比べて、一回りほど痩せ、白髪が目立っていた頭はスキンヘッドになっていた。淡々と進行する自身の裁判に、終始緊張でこわばった表情だった。 そんな高野被告は、起訴状によると、2025年3月11日の午前9時50分頃、東京・高田馬場の路上で佐藤愛里さん(当時22歳)の顔面や首などを、ナイフ(刃体の長さ約12.4センチ)で刺して殺害。さらに、犯行に使用したナイフを含む2本を所持した、殺人と銃刀法違反で起訴されている。◆生配信から始まった“推し”とのゆがんだ関係 罪状認否のあと、検察側の冒頭陳述がはじまった。なぜ、佐藤さんが高野被告と知り合い、殺害されてしまったのか。そこには“推し配信者”と一線を越えた、ゆがんだ関係が見えてきた。 まず、二人の関係性について紐解く。佐藤さんは山形県で出生した。2021年頃から、「最上あい」と名乗って、動画配信サイト「ふわっち」で活動していた。<高野被告は、2021年12月頃から翌22年1月頃、「ふわっち」で佐藤さんの動画を見て好意を抱くようになった。高野被告は、佐藤さんに連絡を取り、LINEを交換して直接連絡を取るようになった>(検察側冒頭陳述の要旨・以下同) 佐藤さんは「最上あい」という名で配信活動をしていた。その生配信を視聴し、好意を抱いた高野被告。その愛情を金銭換算するかのように、推しに貢ぎはじめた。<高野被告はLINE上で「好き」とメッセージを度々送っていた。また、高野被告は合計約163万円の配信の「アイテム」を払った> この「アイテム」とは、視聴者がライブ配信者に贈る「投げ銭」のこと。配信者はその「アイテム」を金銭に換えることができ、獲得総数によって配信者はランクづけされている。