世界遺産・高野山 宿坊で集団申告漏れ 1億円超、国税指摘

弘法大師・空海が開いた真言密教の聖地である高野山(和歌山県高野町)で宿坊を営む宗教法人が2025年度に大阪国税局の税務調査を受け、集団申告漏れを指摘されていたことが関係者への取材で判明した。全体の1割を超える規模で申告漏れがあったとみられ、総額は計1億円超という。インバウンド(訪日客)に人気の高野山では宿坊事業が好調だが、宗教法人の会計処理の甘さが露呈した形だ。
国税当局が宗教施設が集う高野山一帯の税務調査に乗り出すのは異例。引き続き調査する方針とみられる。
高野山は約1200年前に空海が開いた。1000メートル級の山々に囲まれた山上盆地に、総本山・金剛峯寺をはじめとする117の寺院が建ち並ぶ。51の宿坊もあり、それぞれ宗教法人が運営。宿泊や修行体験ができるようになっている。
関係者によると、国税当局は25年度、高野山の宿坊事業の実態を把握するため、宿坊を手掛けているおよそ50の宗教法人の中から十数法人を調査。半数以上で総額計1億円超の申告漏れがあったことを把握した。26年度も複数の宗教法人で申告漏れが確認されているという。
宗教法人では、布施やさい銭、戒名料といった宗教活動にかかわる収入は課税されない。一方で、宿坊のような営利目的の事業は課税対象となる。非課税部門と課税部門の収支が混在して所得が報告されることがあり、この場合は申告漏れを指摘されることがある。
高野山の調査では住職側の私的な支出を宗教法人の経費に計上して、宿坊の所得を過少申告していたケースがあり、追徴税額は計約6000万円に上った。複数の歴史的寺院も含まれており、いずれも修正申告に応じたとされる。
このうち金剛峯寺の西隣にあり、熊本藩細川家ゆかりの寺として知られる総持院では、住職の家族が22~24年の3年間に宿坊で得た収入や檀家(だんか)らから受け取った布施を私的に支出していたという。
国税局はこれらを住職の家族の「隠し給与」とみなし、所得税の源泉徴収漏れを指摘。申告漏れは約9000万円で、重加算税を含めた追徴税額は約4000万円に上るとみられる。総持院は全額を納付した模様だが、取材に対し「一切コメントできない」とした。
瞑想(めいそう)や精進料理に枯れ山水――。日本の精神文化を体験できる高野山の宿坊は訪日客に人気のスポットで、04年に世界遺産に登録されたこともあり、高野山全体の外国人宿泊客は25年に過去最多となる11万7000人まで増えた。質素な宿泊施設というイメージとは一線を画す、高級旅館・ホテル並みの宿坊も現れている。【飯塚りりん】

沖縄知事選挙でデマ拡散、AI作成の偽ポスターや発言のすり替えも…陣営「野放しにすれば歯止めがかからなくなる」

13日投開票の沖縄県知事選の候補者に関する誤情報やデマがSNS上で拡散している。選挙戦は、政府・与党と協調する新人で、前那覇市副市長の古謝玄太候補(42)と、現職の玉城デニー候補(66)の事実上の一騎打ちの構図だ。各陣営はSNS情報のチェックとともに、否定や反論に追われている。(矢野恵祐、藤亮平)
「国益にかなう沖縄をつくる」。告示6日前の8月21日、X(旧ツイッター)に自民党などが推す古謝候補の顔写真とともにこんなスローガンが記載された画像が投稿された。陣営がこうしたメッセージを発信したことはなかったが、投稿は拡散され、「県民より国益か」などと古謝候補への批判が相次いだ。
民間団体「日本ファクトチェックセンター」によると、画像は生成AI(人工知能)で作成されたとみられる。陣営からの削除要請後、投稿者は「日本のためにこの人(古謝候補)がいいと思って勝手に作ってしまった」などと書き込んで謝罪。画像は削除されたが、拡散された画像がネット上に残り続けている。
選挙戦の争点の一つとなっている米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡っては、移設反対を掲げる玉城候補が移設を決めたとするうその投稿がXで拡散する。投稿には「すばらしい英断だという声もある」と述べる玉城候補の発言テロップ付きのニュース画像も添えられている。
移設を決定したのは1999年の自民党政権。画像は、2010年に民主党衆院議員だった玉城候補が、当時の民主党政権が模索した県外移設について言及したニュース映像から切り取られたものだった。
玉城候補が移設を決めたとするうその投稿は約224万回表示され、「とんでもないご都合主義」などと玉城候補を中傷するコメントが殺到した。
各陣営はSNSに神経をとがらせている。
古謝陣営の選対幹部は「火種が広がる前に打ち消すことが重要」とし、誤った投稿を見つけ次第、選対メンバーの各議員らが自身のアカウントで否定したり、削除を求めたりしている。幹部は「野放しにすれば虚偽情報の拡散に歯止めがかからなくなってしまう」と警戒する。
玉城陣営はXで12万人超のフォロワーがいる玉城候補のアカウントによる情報発信が「最も効果がある」とする。3月に辺野古沖で女子高生らが死亡した小型船転覆事故を巡り、移設に抗議する団体が船を運航していたことから、ネット上で移設反対の玉城候補に「共犯だ」などと中傷する投稿が相次いでおり、「悪質なものには踏み込んだ対策をしていく」としている。
知事選には古謝、玉城両候補のほか、無所属と諸派の新人4人も出馬している。
画像・動画の「AI利用」表示義務、来春から
選挙時のSNSの偽・誤情報対策を強化する改正公職選挙法と改正情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)は、来年春の統一地方選前の3月1日に施行される。
改正公選法では、生成AIを用いた画像や動画について、AI利用との表示を義務付ける。候補者に関する虚偽情報をネット上に流布し、選挙の公正を害することを禁止する。改正情プラ法では、SNS運営事業者に対し、偽・誤情報の拡散が選挙に与える悪影響を軽減する措置を義務化。措置の実施状況を年1回公表する。
ただ、今回の改正は憲法が保障する「表現の自由」への配慮からいずれも罰則がなく、実効性が課題となる。
「全国から注目」でXの投稿9割、県外から…東京が最多
沖縄県知事選を巡るXの投稿は、所在地が分かるアカウントでは県外からの発信が約9割を占める。
読売新聞が米メルトウォーター社のSNS分析ツールを使い、告示日の8月27日から9月8日の間にXに発信された「沖縄県知事選」の文言を含む投稿(リポストを含む)のうち、アカウントの所在地が分かる26・8万件を調べると、都道府県別の最多は東京の7・3万件(約27%)で、沖縄は2番目に多い3・4万件(約13%)にとどまった。
民間団体「日本ファクトチェックセンター」の古田大輔編集長は「沖縄は米軍基地など安全保障上の問題で全国から注目を集めやすく、偽・誤情報の拡散にもつながっている」とみる。
国際大の山口真一教授(社会情報学)は「他県の選挙に関心を持つことは健全なことだが、フェイク情報を流したり、誹謗(ひぼう)中傷を行ったりして、公正な選挙を害することがあってはならない」と警鐘を鳴らす。

「第一歩は愛子さましかいない」欧州で“男系男子”限定が崩壊…専門家が明かす世界の潮流と「国連批判」への違和感

秋の気配が微かに漂う9月のある朝。白の大型車が東京の日本赤十字社の本社へと入っていった。
「’24年3月に学習院大学を卒業されて以降、愛子さまは日本赤十字社の青年ボランティア課で勤務されています。熊本県の地震など、相次ぐ自然災害への対応で、多忙を極められており、この日も朝の8時55分に出勤された後、午後8時を回っても本社に残っていらっしゃいました」(日赤関係者)
オランダとベルギーには愛子さまと同世代の王女が
8月は三重県・大阪府・滋賀県の3つの府県をご訪問。日々、日赤の仕事と成年皇族としての公務という2つの仕事を立派にこなされている。そんな愛子さまと重なるように、世界でも、同世代の女性王族が活躍されているーー。
「今年6月、両陛下が訪問されたオランダにはアマリア王女が、ベルギーにはエリザベート王女という愛子さまと同世代の王女がいます。しかし、愛子さまと異なる点は、おふたりは将来、王の位に就く身なのです」(皇室担当記者、以下同)
さらに、8月28日、ノルウェーの国王ハーラル5世の崩御により、女性が王位を継ぐ傾向がより顕著になった。
「ノルウェーは’90年の憲法改正により、男子優先の継承から、絶対的長子相続制へ移行しています。国王の崩御で継承権第1位は現国王のホーコン8世の長女アレクサンドラ王女に渡ることとなりました。これで、次期国王が女性の国はスウェーデン、オランダ、ベルギー、スペイン、そしてノルウェーの5つとなりました」
そんな中、時代の変化を新たに捉えた国があった。
『男女平等』『安定的継承』から『男系男子』継承を変更
「欧州で唯一『男系男子』の継承を守っていたのは、立憲君主制国家のリヒテンシュタインです。ところが、アロイス皇太子が8月15日の建国記念日に、国家元首を務める公
爵位の継承順位を長子優先に変更することを発表。今後生まれてくる子どもから適用されるといいます」(全国紙社会部記者、以下同)
これで、欧州ではすべての立憲君主制国家で女性に継承権が認められたことに。
「リヒテンシュタインは、これまで日本で長年行われてきた皇室典範改正の議論において、日本と同じ『男系男子』継承の代表として挙げられてきました。日本と同様の制度をとる国がまた一つ消えたことは、日本の制度を振り返る際に重要なポイントとなるはずです」
欧州の王室に詳しい駒澤大学の君塚直隆教授は、リヒテンシュタインの法改正についてこう解説する。
「リヒテンシュタインは神聖ローマ帝国の最後の生き残りともいえる国で、最後まで男系男子限定継承を定めるサリカ法を維持し続けてきた国でもあります。その国でさえも、女性に継承権を与える法改正を行いました。男系男子限定継承という古い制度の『最後の砦』が崩れたといえます」
アロイス皇太子は「今回の法改正により、リヒテンシュタイン公国と公爵家は、この責任に対して最も準備ができている人物によって率いられるようにしたい」とも発言した。
「『男女平等』『安定的継承』どちらも改正の理由とは思いますが、前提が日本とまったく異なります。というのも、継承者の人数も多く、圧倒的に『余裕』がある国なのです。にもかかわらず、合理的な法改正へと踏み切ったわけです」(君塚教授)
国連が強く介入すべき種類のものではない
世界の“女性への継承”という潮流を長年研究されてきた君塚教授。皇室典範改正から約1か月半がたつ現在、どう見えているのか。
「私の意見は、女性に継承権を与える。これは’21年の『皇位継承の在り方を検討する有識者会議』以降変わっていません。やはり世界の潮流として女性でも皇位を継承できるように制度を改正し、その第一歩は、愛子さましかいないと思います。今回の皇室典範改正について私は『始まりの終わり』と表現しますが、皇室典範改正の実現自体は大きいことといえます。改正の議論を通して国民の皇室への理解も深まったように思うので、今後の改正への始まりと捉えることもできます」
また、女性の皇位継承に関しては、国連から厳しい視線が注がれている。
「国連の女性差別撤廃委員会のバンダナ・ラナ氏は皇位継承を男系男子に限る皇室典範について“女性を従属的な立場に置き、家父長的規範に基づいている”と批判しました。 ’24年には、同委員会が皇室典範の継承規定は“女性差別撤廃条約の目的や趣旨と相いれない”として改正を勧告していたこともあり、ラナ氏は日本が対応するまで勧告を継続する旨を表明しています」(前出・全国紙社会部記者)
しかし、君塚教授は国連の皇室に対する介入には苦言を呈する。
「王位や皇位の継承方法というのは極めて繊細な国内の歴史と伝統に関わる事柄であり、国連が強く介入すべき種類のものではないと思います。重要なのは、外圧によって変えることではなく、日本国民自身がヨーロッパなどの王室を見て、自発的に“自分たちの力で皇室をよりよい形に変えていくべきだ”と気づくことです。その参考になるのは、他国の素晴らしい例でしょう。例えばハーラル国王が崩御された際、国民が自発的に花を手向け、国全体が悼むムードに包まれたことは、国王が国民に深く愛されていた証明です。そのような存在を自然と望むようになることが本筋といえるのではないでしょうか」
今年6月の記者会見で、陛下は「皇室のあり方や活動の基本は国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にすること」と述べられた。国民にとっての皇室とは、どのような存在なのかーー。
君塚直隆 駒澤大学法学部教授。イギリス政治外交史などを専門とし、著書は『エリザベス女王 増補版 史上最長・最強のイギリス君主』(中央公論新社)ほか多数
週刊女性2026年9月22日号

「地方議会のドン」強権番付 安倍元首相も敵に回すことを恐れていた「山口のドン」、“反高市”県議をまとめた自民党奈良県連の重鎮…全国各地で権勢を誇る実力者たちの素顔

福岡県議会の「ドン」として君臨し、議会人事や県政を牛耳ってきた蔵内勇夫・県議会議長が辞職した。辞職に至る経過のなかで明らかになったその権力構造には驚きの声も上がったが、実は全国を見渡せば蔵内氏をも上回る権勢を誇り、国会議員すら頭が上がらない地方議員がいる。蔵内氏が政界を去った後の「地方議会のドン」強権番付を本誌・週刊ポストがまとめた。
県会議長を5期連続13年務めている「山口のドン」
自民党を皮切りに多くの政党を支えてきた経験を持つ元民主党事務局長の政治アナリスト・伊藤惇夫氏が大関クラスに名前を挙げたのが山口の柳居俊学・県会議長(9期)と鳥取の斉木正一・県議(7期)だ。
「山口のドン」「影の知事」とも呼ばれる柳居氏は県会議長を5期連続、通算7期(13年)務めており、県が皇族などVIP送迎用に約2000万円の公費で購入したトヨタ・センチュリーを事実上の”議長専用車”として使い、公務の時は周防大島にある自宅まで送迎させることから地元では「センチュリー議長」として知られる。
山口の地元政界関係者の話だ。
「地方のドンならこの人の名前が出てこないとおかしい。柳居さんが県庁の議長室から出る時には、職員がまず部屋の外に出て廊下をチェックし、野党議員がいたら『ちょっと控え室にいてくれませんか』と通路を開けさせる。知事より上の扱い」
保守王国の山口は多くの総理や大物政治家を輩出してきたが、県連で大物政治家の調整をしてきたのも柳居氏だった。林芳正・総務相が参院から衆院山口3区に鞍替えした時は自民党県議全員を林氏支援でまとめ、河村建夫・元官房長官を出馬断念に追い込んだ。
「林さんも頭が上がらない。ましてや岸信千世、吉田真次という若手代議士はよく叱られている。安倍晋三・元首相さえも、柳居氏に気を使い、敵に回すことを恐れていたほどだ」(同前)という。
地元の自民党市議はこう語る。
「旧安倍系の県議が内々の飲み会で、『大島の坊主(柳居氏は周防大島の寺の住職も務めている)はセンチュリーに強いこだわりがあるから』というような発言をした。それが柳居議長の耳に入り、『自民党員の品位を汚す行為』として2年間の党員資格停止の処分を受けた。昨年のことだ。厳しすぎると思うが、議長には誰も逆らえない。影の知事以上の存在です」
鳥取の斉木県議も県政の実力者。自民党鳥取県連幹事長や県議会自民の会長を長く務め、石破前首相の後ろ盾となってきた。2025年の参院選で自民党が大敗し、党内から退陣論が強まると、斉木氏は電話で「辞めたらいかん」と石破首相を励まし、県連幹部と連名で総裁続投を求める要望書を党本部に送った。

元カノへの復讐レイプ指示役の身勝手な言い分「僕だけが犯罪者になって泣き寝入り」【裁判傍聴記・後編】

2026年7月17日、指示役のM被告の裁判があった。被害者の意見陳述を弁護士が代読した。「お金に困っていた私は養ってほしいと。付き合ってほしいと言われて、楽しく過ごした時期もありました。好意をもってくれたことはうれしかった。養ってあげると言われて、甘えていたことは確かです。最初はお金をもらっていたが、途中からセックスできないのでいらないと。裸の写真を送ってほしいなど、要求がエスカレート。だんだん怖くなりました。好きではない、別れたいという思いを伝えました。被告人は私の自業自得だと思っている気がしてなりません。玄関ドアを本当に開けるかどうか確認したかったと言っているようですが、ドアを開けた私が悪かったのでしょうか。2人が刑務所に入っている時しか、私が安心して生活できるときはありません」読み上げられる間、被告人は小さく何度もうなずいていた。M被告は事件画像の消去は承諾したが、その他のAさんの画像については、消去を拒否しているという。「4年近く人生と命をかけて援助してきました」検察官は拘禁刑10年を求刑した。「怒りを覚えて、辱めを行おうとした。自らは手を下さない卑劣な犯行」と。被害者参加弁護人が意見を述べた。「被告人の指示がなければ犯行が成立しない。悪質かつ卑劣。Aさんが自分からお金を要求したり、だまし取ったようなケースではない。たとえ交際していても、性行為をするかどうかは違う。Aさんに問題があるかのような発言。失意のAさんを慰めることでよりが戻るかもと考えた。自身の性的欲望を満たすため、トラウマを与えたい、と。被告人はまったく反省していない。SNS上で『犯してくれる人求む』と。常軌を逸している。再犯の可能性が極めて高い。被害者は復讐(ふくしゅう)を恐れている。厳しい処罰を望みます。法律上可能な限り長期間の拘禁刑を」M被告の弁護士は主張した。「被告人には酌むべき事情がある。被害者から男性恐怖症と言われていた。最終的に被害者の言動を信用できなかったので、確認しようと犯行を。実行犯は指示通りの行動をしていない。殺人などの最悪な事態を回避するために口腔性交を頼んだ。被害者にまったく責任がないとは言えない。被害者にも相応の責任がある」M被告が最後の弁明を行った。「ノートを持ってきたので。間違って話したくないので、読んでいいですか?」と。許可されると「ありがとうございます」と大学ノートを開いた。
2026年7月17日、指示役のM被告の裁判があった。被害者の意見陳述を弁護士が代読した。
「お金に困っていた私は養ってほしいと。付き合ってほしいと言われて、楽しく過ごした時期もありました。好意をもってくれたことはうれしかった。養ってあげると言われて、甘えていたことは確かです。
最初はお金をもらっていたが、途中からセックスできないのでいらないと。裸の写真を送ってほしいなど、要求がエスカレート。だんだん怖くなりました。好きではない、別れたいという思いを伝えました。
被告人は私の自業自得だと思っている気がしてなりません。玄関ドアを本当に開けるかどうか確認したかったと言っているようですが、ドアを開けた私が悪かったのでしょうか。2人が刑務所に入っている時しか、私が安心して生活できるときはありません」
読み上げられる間、被告人は小さく何度もうなずいていた。M被告は事件画像の消去は承諾したが、その他のAさんの画像については、消去を拒否しているという。
検察官は拘禁刑10年を求刑した。
「怒りを覚えて、辱めを行おうとした。自らは手を下さない卑劣な犯行」と。
被害者参加弁護人が意見を述べた。
「被告人の指示がなければ犯行が成立しない。悪質かつ卑劣。Aさんが自分からお金を要求したり、だまし取ったようなケースではない。たとえ交際していても、性行為をするかどうかは違う。Aさんに問題があるかのような発言。失意のAさんを慰めることでよりが戻るかもと考えた。自身の性的欲望を満たすため、トラウマを与えたい、と。
被告人はまったく反省していない。SNS上で『犯してくれる人求む』と。常軌を逸している。再犯の可能性が極めて高い。被害者は復讐(ふくしゅう)を恐れている。厳しい処罰を望みます。法律上可能な限り長期間の拘禁刑を」
M被告の弁護士は主張した。
「被告人には酌むべき事情がある。被害者から男性恐怖症と言われていた。最終的に被害者の言動を信用できなかったので、確認しようと犯行を。実行犯は指示通りの行動をしていない。殺人などの最悪な事態を回避するために口腔性交を頼んだ。被害者にまったく責任がないとは言えない。被害者にも相応の責任がある」
M被告が最後の弁明を行った。
「ノートを持ってきたので。間違って話したくないので、読んでいいですか?」と。許可されると「ありがとうございます」と大学ノートを開いた。

安倍元首相銃撃の現場で警察官とぶつかり骨折、県が3895万円支払い和解…山上被告を取り押さえようとした際に

安倍晋三・元首相(当時67歳)が2022年に奈良市で演説中に銃撃されて死亡した事件で、奈良県は9日、現場で警護していた県警警察官とぶつかって骨折した1人に、県が治療費や慰謝料など3895万円を支払う内容で和解したと発表した。県は14日開会の県議会9月定例会に関連議案を提案する。
県や県警によると、警察官は同年7月8日午前11時31分頃に近鉄大和西大寺駅前で安倍氏が銃撃された直後、山上徹也被告(45)(控訴中)を取り押さえようとした際、現場に居合わせた人とぶつかった。転倒して右手を骨折し、後遺症が残ったという。

札幌市が北大を指導 フッ化水素酸事故を受け薬品の管理体制の不備を指摘

先月、北海道大学で大学院生が薬品を被り死亡した事故で、研究室の薬品の管理体制などに複数の法律違反があったとして、札幌市が大学に指導をしたことがわかりました。
この事故は先月27日、北海道大学理学部の建物で大学院生がフッ化水素酸をかぶり死亡したほか、救助にあたった他の学生2人もけがをして搬送されたものです。
北大によりますと、事故の翌日に札幌市の立ち入り検査が行われ、毒物の管理帳簿が所在不明になっていたことや、保管庫の鍵を学生が自由に取り出せる状態にあったことなど4つの違反が確認されたということです。
指導を受けて北大は、「速やかに必要な改善措置を講じる」としています。

【気象情報】けさは北海道で3℃未満の冷え込み 日中の東京は10月上旬並みの予想

■北海道では3℃未満のところも
10日朝の最低気温は、全国のおよそ半数のアメダス地点で、8月1日以降、最も低い気温となりました。特に北海道では、ぬかびら源泉郷で2.8℃まで下がり、この秋全国で最も低い気温となりました(9月5日に根室中標津で観測された気温と同じです)。旭川で7.7℃、札幌も12.5℃まで下がり、ヒンヤリと感じる朝を迎えています。東京都心の最低気温は17.7℃で、8月1日以降で最も低くなりました。
■全国天気(10日)
北海道・東北北部は晴れてさわやかでしょう。東北南部は日本海側で晴れ間が出ますが、太平洋側はくもり空が続きそうです。北陸・中国は雲は多めながら晴れ間があるでしょう。関東はすっきりしない空模様が続き、朝と夜に雨が降りやすいでしょう。前日のようなザーザーと降る雨ではなく、パラパラ・シトシトと降る雨となりそうです。東海・近畿・四国では、午後から再び雨が降り出す所が多いでしょう。九州はくもり空が続き、大分や宮崎では雨のところもありそうです。沖縄は概ね晴れる見込みです。
■全国気温(10日)
日中の最高気温は、東北から関東、近畿にかけては、平年以下のところが多い見込みです。前日に真夏並みの蒸し暑さだった関東南部では急に涼しくなり、東京は10月上旬並みの気温となるでしょう。温度変化で、体調を崩さないようお気をつけください。
【予想最高気温・前日差・季節感覚】
札幌 24℃(+2)平年並み
仙台 23℃(-1)9月下旬
新潟 25℃(+1)9月下旬
東京 23℃(-8)10月上旬
名古屋 27℃(-4)9月下旬
大阪 28℃(-1)9月下旬
広島 30℃(+2)9月中旬
福岡 28℃(+2)9月中旬
鹿児島 30℃(-3)9月中旬

民家で1億円以上の空き巣被害、高級腕時計や貴金属・かばん…防犯カメラに目出し帽4人組・トクリュウか

徳島市内の民家で8月末、複数の高級腕時計などが盗まれる空き巣被害があったことが捜査関係者への取材でわかった。被害額は1億円以上にのぼるとみられる。県警は「匿名・流動型犯罪グループ(匿流(トクリュウ))」の犯行の可能性もあるとみて、窃盗容疑で捜査している。
捜査関係者によると、事件は8月31日夕方に発生。民家の1階玄関がバールで破壊され、室内にあった複数の高級腕時計や貴金属、かばんなどが盗まれていた。被害額は計1億円を超えるとみられる。住人は外出中だったという。
防犯カメラの映像から、犯人は目出し帽をかぶった4人組とみられ、乗っていた黒い車のナンバープレートが付け替えられていたという。

【訃報】野球解説者の張本勲さん(86)が死去 日本プロ野球史上初の通算3000安打など数多くの大記録

張本勲さん(86) 9日都内の病院で死去
元プロ野球選手で野球解説者の張本勲さんが亡くなりました。86歳でした。
関係者によりますと、張本勲さんはきのう(9日)午後5時ごろ、東京都内の病院で亡くなったということです。
数多くの大記録 首位打者7回・史上初の通算3000安打達成
張本さんは広島県出身で、プロ野球選手として東映や巨人などで活躍。選手時代には、▼首位打者に7回、▼日本プロ野球史上初となる通算3000安打を達成するなど数多くの大記録を打ち立てました。
現役引退後は野球解説者として歯に衣着せぬコメントで多くのファンに親しまれました。