「高知県宿毛市愛媛県南宇和郡愛南町篠山(ささやま)小中学校組合立篠山小・中学校」。校区が高知、愛媛両県にまたがり、日本で一番名前が長いとされる学校だ。4月に休校となり、来春には70年余りの歴史に幕を閉じる。
所在地は愛媛県愛南町。校舎のそばを県境となる篠川が流れる。昔から両岸住民の交流が盛んで、両岸の町村により中学校は1949年、小学校は52年に開校した。ピーク時の50年代後半には約300人が通ったが徐々に減少し、2025年度は小学生3人、中学生6人のわずか9人だった。
児童は入学後、校名をそらんじられるよう休み時間などに練習した。卒業生は自己紹介で校名をネタにした。関係者にとって長い名前はやっかいで、自慢だった。
正門の横には「土佐と伊予とけて一すじ篠の雪」の句碑が立つ。好岡裕子校長は3月25日の修了式で「(協力し合うという句の)精神を最後まで受け継いできたみなさんを誇りに思います」と生徒たちに語りかけた。
高知側の在校生はゼロとなり、4月から愛南町内の別の小学校(約110人)、中学校(約60人)に通う。生徒の一人は「大勢で受ける授業が楽しみ」と新生活に思いをはせた。
写真と文 大久保忠司
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「生き様を知って」最期まで笑顔だった18歳 友人らが絵本に
脳腫瘍を患った名古屋市東区の北澤一生さんは昨夏、18歳で息を引き取った。2年間の過酷な闘病中も、笑顔を絶やさなかった生き様を多くの人に知ってほしい。そう思う友人らが絵本製作に取り組んでいる。
タイトルは「ありがとうのたね」。森の中で広がった病にかかった主人公「いっちゃん」は泣き言を言わない。お見舞いに来た動物たちに「ありがとう」とほほえみ、大切な種をプレゼントする。動物たちが種を植えると森に笑顔が戻り、強くて優しい木が育つというストーリーだ。
製作に取り組むのは、愛知県尾張旭市の看護師、中口めぐみさん(50)と息子たち。一生さんの母、美穂さん(54)の友人で、入院中も頻繁に見舞うなど闘病生活をそばで見てきた。
一生さんは高校1年の時、脳腫瘍と診断された。一度は寛解したが2年後に再発、進行が早く歩行は難しくなった。抗がん剤の影響で髪の毛は抜け落ち、食事が取れない日が続いた。嘔吐(おうと)を繰り返し、足の痛みがひどく、眠れない日もあった。それでも気持ちが乱れることはなく、いつも周囲に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えていた。
ホスピスでの勤務経験もある中口さんは、「身体的な苦痛もあるなか、どうしたら穏やかで優しくいられるのか。最期まで笑顔を通せる人は、本当に少ない」と振り返る。
絵本のイラストは、中口さんの三男で大学1年の晴貴さん(19)が担当する。一生さんと直接の交流はないものの、「文章で伝わらないことを、絵で補って伝えたい」と意気込む。
子どもたちに伝わる表現にしようと、中口さんは小学4年の四男らと相談しながら思案中。病気と闘う子どもや一生さんが通っていた高校や図書館に絵本を寄贈したいという。絵本のPR費用などを30日まで、クラウドファンディングで募っている。美穂さんは「多くを語らなかった息子の生き様が誰かの未来を照らす力になればうれしい」と話している。【酒井志帆】
吉村大阪府知事はヒマなのか? 見るに堪えない「シカやん」命名式でのパフォーマンス
よっぽど暇なのか、それとも自身が命名者になったのがうれしかったのか。
先月25日、大阪市内で捕獲された「迷いシカ」を保護している大阪府能勢町の温泉施設「能勢温泉」で3日、命名式が行われ、大阪府の吉村洋文と奈良県の山下真両知事が出席した。
■鹿せんべいを食べさせ大ハシャギ
正式決定した「シカやん」の名前は、吉村知事が提案したもの。シカを捕獲後、大阪市の横山英幸市長が公式Xで実施した緊急アンケートに挙げた4つの候補名のうちのひとつで、6割の支持を集めた。
吉村知事は「横山市長の名前の公募に応募してよかった。非常に親しみやすい名前だと思うので、これからも末永く皆さんに愛されるシカさんでいて欲しい」と話し、シカやんに「鹿せんべい」を食べさせ、「もうこれは奈良のシカやん」と大ハシャギしていた。
「シカやん」は先月21日から市内の複数の場所に出没。人慣れしていたことから奈良公園から来たとみられていた。奈良市の一部エリアに生息するシカは「天然記念物」に指定されているため、大阪市は奈良県に返そうとしたが、山下知事は「奈良公園から(外へ)出たシカは天然記念物ではなく、野生動物」と受け入れを拒否。27日、飼育実績のある能勢温泉に引き取られた。
「受け入れの環境や必要な時間、実績などを考慮して市からお願いしました。命名に関しては市長の政務の一環として実施され、市として市民に呼び掛けたものではありません」(大阪市健康局生活衛生課担当者)
吉村知事はわざわざ施設まで足を運んだ理由について「シカやん2号、3号が大阪府内に来た場合には、その受け入れについても個別に相談させていただけるということになりました」と説明。今後も捕獲したシカの引き取りを依頼する考えを明らかにしたが、施設が「シカやん」だらけにならないのか。
「数年前にも市内にシカが出没したことがありましたが、今回のように人慣れしているわけではなく、純野生の個体だったので、市民に対する注意喚起、安全確保をしているうちに自然に山に帰っていきました。普通はそうなので、同じようなケースはないと思います」(前出の担当者)
奈良県には約6万5000頭のニホンジカ(2020年時点)が生息し、能勢町を含む大阪北部地域にも、最大で推定8300頭(24年)のシカがいるとみられている。大阪府ではシカが農作物や林業に被害を与えていることから、24年には年間約2000頭の駆除を実施している。
吉村知事は人気取りのためならシカまで利用。メディアの前で「シカやん」を連呼して、ひとり悦に入っていた。
◇ ◇ ◇
昨年、高市首相の発言をきっかけに、ネット上で「シカさんをいじめるな!」の声が噴出し大騒動が起きたが、奈良のシカの現状を「一般財団法人 奈良の鹿愛護会」会長に聞いた。関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。
政権内で孤立する“裸の高市首相” 「ストレス高じて心因性疾患」を危ぶむ声
【永田町番外地】#71
参院は週明け6日、野党が予算案の採決に応じる条件として求めていた高市早苗首相が出席する予算委員会の集中審議を開催する。これで2026年度予算案は週明け11日の自然成立を待たずに成立の運びだ。
高市首相は自身が最後までこだわっていた新年度予算案の年度内成立は阻まれたが、仮に多数を握る参院野党が採決を拒否しても、11日の自然成立までのつなぎ予算は編成済みで国民生活への影響はなしに等しく、政治的ダメージを最小限に食い止めた。
一方でねじれ国会の参院では数で優位に立つ野党は、政府与党が求めていた3日の採決を唯々諾々と受け入れるわけにもいかず、かといって参院採決を飛ばして11日の自然成立を許せば、参院の自己否定にもつながるからいつまでも突っ張ってもいられず、かくして与野党どちらの顔も立てた6日の集中審議開催となった。
しかし、それでも収まらないのは高市首相の参院自民の松山政司議員会長、石井準一参院幹事長ら幹部に対する遺恨である。
「国民の安心と強い経済構築のためという思いが、野党の皆さまと共有できなかった」
高市首相は予算案の年度内成立を断念した30日の自民役員会でこう言って悔しさをにじませた。
それでも高市首相は、早期成立を諦めず、参院自民に対して自らが出席する集中審議の1、2両日開催と3日の採決日程を組むよう求めたが、ままならず。
■旧態依然にあぐらをかく自民幹部
「本来、国会審議や採決の日程は議運(議会運営委員会)で決めます。参院の場合は委員長を入れて自民、維新が25人中13人いますから、3日の予算委員会採決はやろうと思えばできた。それをやらずに旧態依然の国対政治にあぐらをかく参院自民の幹部連中が総理は我慢ならない感じです」(官邸ベテラン職員)
高市首相といえば、本欄で前回触れたが、松本洋平文科相の下半身スキャンダルの尻ぬぐいで木原稔官房長官に蚊帳の外に置かれたり、ホルムズ海峡への自衛隊派遣をめぐっては“官邸の重鎮”今井尚弥内閣官房参与との軋轢が報じられている。先の総選挙に大勝し、高い支持率を誇ってはいても、周辺はみんなソッポを向き、言うことを聞かない。トランプが裸の王様なら、こっちも裸の女帝か。
仮想通貨“サナエトークン”疑惑もくすぶり続け、官邸スタッフからは過度のストレスによる心因性疾患を危ぶむ声すら聞こえてくる。トランプと違い、意外にもろいかもしれない。 (特命記者X)
沖縄のはしか感染者、発症後に成田ー那覇移動 県内移動は自家用車 ウイルス生存期間は2時間以下
沖縄県は4日、2日に麻しん(はしか)の感染が判明した患者の行動歴を発表した。患者は中部保健所管内在住の20代男性で、発症日は3月27日。28日午後7時20分ごろ、成田空港からジェットスターGK331便で那覇空港に到着した。成田空港第2ターミナルに午前11時半ごろから午後2時45分ごろまで滞在。県内での移動はいずれも自家用車で、公共交通機関は利用していない。
はしかは感染力が強く、飛沫(ひまつ)や接触感染に加え、空気感染もするため、県は患者と同一空間を共有した人に注意を呼びかけている。
はしかの原因となるウイルスは空気中の生存期間が2時間以下とされ、男性の立ち寄り先を今利用しても、ウイルスに感染することはない。
「1票差」だった栃木・那須町長選、異議申し立てで再点検の結果…差は3票に広がる
開票の結果、1票差となった3月22日投開票の栃木県那須町長選について、町選挙管理委員会は5日、票の再点検を行った。当選した現職の平山幸宏氏(64)が5099票、新人の小山田典之氏(65)が5096票となり、票差は3票差に広がった。
再点検は、1票差で落選した小山田氏の陣営から異議申し立てをうけて行われた。再点検で、小山田氏の票が2票無効票になったという。
同町長選には3人が立候補し、開票結果は平山氏が5099票、小山田氏が5098票となっていた。町選管は後日、再点検の結果を踏まえ、小山田氏側からの異議に対する最終的な対応を決める。
「釘のようなものが刺さった」 車のタイヤのパンク相次ぐ計7台 弥彦スカイラインが一時通行止め《新潟》
警察によりますと5日、弥彦山頂への道路「弥彦スカイライン」の山頂駐車場の車から「釘のようなものが刺さり、タイヤがパンクした」という通報がありました。
警察が調べたところ、合わせて7台がパンクしたということです。
弥彦スカイラインは5日昼頃にかけて通行止めになりました。
警察がくわしい状況などを調べています。
いじめ動画拡散、「正義の告発」か「不適切な私的制裁」か…根底に生徒や保護者の「不信感」指摘も
児童や生徒が暴力をふるう様子が撮影された動画が、「いじめの告発」としてSNS上で拡散されるケースが相次いでいる。顔や氏名が掲載されたり、誤った情報が記されていたりすることも多い。「許せない」という怒りが拡散を加速させているとみられる。(平野真由、飯田拓)
1月中旬、大阪市内の岸壁で市立中の男子生徒が男子児童の首を絞めている様子を映した動画がX(旧ツイッター)に投稿された。生徒の顔が映っている動画は繰り返し転載され、3日現在で300万回以上閲覧された投稿もあった。「加害者特定して人生終わらせろ」「中学校を特定した」など加害者側を追い込むようなコメントがあふれた。
事態を重く見た大阪市教育委員会は1月20日、報道陣に対して事実関係を説明した。昨年11月、岸壁で暴行事案があり、市教委は同月に把握。いじめ防止対策推進法に基づく「いじめ重大事態」と認定して対応していたという。市教委は「被害者が精神的苦痛を感じている」として、動画を拡散しないよう呼びかけた。
SNSでは、誤情報も流れた。暴行した男子生徒の在籍する中学校について「過去にいじめの自殺者を出している」との投稿がX上で出回り、100万回以上閲覧された。読売新聞の取材に対し、市教委と中学校は「そうした事実はない」と否定した。
こうした動画の拡散は相次いでいる。1月、福井県内の高校で2023年に撮影されたとする暴行事案の動画が広がった。この高校によると、暴行を受けた側が拡散は不本意として警察に相談しているという。
スキャンダルなどを日常的に投稿している人らが拡散元となり、匿名のアカウントを持つ人が転載を繰り返すのが典型的な構図だ。
SNSの特性に詳しい国際大の山口真一教授(計量経済学)は、「拡散してしまう人の大半は面白半分ではなく、正しいことをしていると考えているようだが、動画は切り抜かれており、事実関係は公的機関の調査を待たなければわからない。正義のつもりで拡散した行為が誰かを傷つけてしまう可能性があるという自覚を持つことが必要だ」と指摘する。
いじめの解決を支援するNPO法人「ユース・ガーディアン」(東京)の阿部泰尚代表は、動画が拡散する状況について「学校や教育委員会に通報しても、しっかり対応してくれないのではないかという生徒や保護者の不信感が根底にある」と指摘する。
拡散した動画がきっかけで事案が表面化した事例もある。栃木県では1月、県立高内で男子生徒が別の男子生徒を殴ったり蹴ったりする動画が拡散。県警は2月に生徒を傷害容疑で書類送検し、宇都宮地検が3月に家裁送致した。
顔・氏名掲載 少年法に抵触
SNSでは、「少年も大人と同じように実名を公開されるべきだ」という主張とともに、暴行などの動画が拡散されることもある。
少年法61条は、家裁の審判に付されるなどした少年について、「氏名、容貌(ようぼう)などにより本人であることを推知できるような記事を新聞や出版物に掲載してはならない」と規定。少年は比較的更生可能性が高く、刑罰よりも教育的手段で更生を図るべきだとの理念に基づく。
法務省は2021年の参院法務委員会で、個人のネットの発信も61条の禁止対象に含まれるとの見解を示した。
日弁連子どもの権利委員会委員の須納瀬学弁護士は、少年間の暴行動画についても「少年法61条に抵触していると考えられる。いじめの被害者がやむにやまれずSNSを使うことと、第三者が投稿・拡散するのはまったく別の行為だ。第三者による私的制裁は不適切だろう」と話す。
「磯から人が転落している」釣り中の男性が海中転落し死亡 糸島市
5日朝、福岡県糸島市沖の烏帽子島で磯釣りをしていた男性が海に転落し、1時間半後にヘリコプターで救助されましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。
5日、午前8時20分ごろ、福岡県糸島市沖にある烏帽子島で、磯釣りをしていた男性が海に転落しました。
男性と一緒に釣りに来ていた知人が通報して海上保安部の巡視艇などが捜索。
男性は約1時間半後に、烏帽子島から1200メートルほどの海上で、海上保安部のヘリコプターに救助され、病院に運ばれましたが、その後死亡が確認されました。
死亡したのは福岡県糟屋郡に住む52歳の男性で、複数の知人らと磯釣りに来ていましたが、ライフジャケットを着用していなかったということです。
烏帽子島周辺の当時の天候は晴れ、風は約8メートルで、波の高さは0・5メートルでした。
海上保安部は男性が海に転落した時の状況などを調べています。
闇バイト募集、高校生7割見抜けず サイト運営会社など啓発動画
「高収入」や「即金」をうたい、SNSや求人広告などインターネット上のあちこちで「闇バイト」がまともな仕事を装って募集されている。特に若者の周りでは、当たり前にその入り口が広がっている。
求人サイト大手「バイトル」の運営会社が1月に全国の高校生に尋ねたところ、7割が「闇バイト」の求人募集を見抜けなかった。若者が気軽に応募しかねない実態が浮かび上がる一方、東京都内の高校生に限れば、4人に1人が闇バイトと思われる求人に触れたことがあると答えたという。
調査は1月、1089人がオンラインでアンケートに回答した。闇バイトの存在自体は9割が知っていた。ただ、バイトの求人を複数見せて「どれをやりたいか」を問う項目をいくつか続けると、7割が少なくとも1回は闇バイトを選んだ。
こうした若者への啓発を進めるため、運営会社などは、渋谷区や警視庁と連携して「渋谷闇バイトゼロプロジェクト」を始めた。クイズを題材にするエンタメグループ「QuizKnock(クイズノック)」のメンバーが闇バイトの見抜き方をクイズ形式で解説する動画を作った。
2日にあった発表会にはメンバーの伊沢拓司さん(31)が登壇し、実際に高校生らを相手にクイズを出題。募集元が不明確だったり口座売買を促したりする求人に注意を促し、「普段なら当たり前に見抜けても、心が弱ると判断ミスをしてしまう」と指摘した。
参加した都内の私立高2年生、永井竜介さん(16)は求人文言から闇バイトを見抜く問題に挑み無事正解。それでも、「報酬が高額だと怪しむが、1万~2万円なら『口座買い取り』でも大丈夫と思いかねない。自分も危ないかも」と話した。
警視庁で闇バイトによる犯罪の対策を担う植田哲也警視は「軽い気持ちでやったという言い訳はきかない。闇バイトを見抜く力、先輩から誘われても断る勇気を持ってほしい」と呼び掛けた。【長屋美乃里】