産業技術総合研究所(茨城県つくば市、産総研)の研究チームは、瀬戸内海中央部の燧灘全域を調査し、二つの海底活断層の全体像を明らかにした。チームによると、燧灘は今まで詳細な調査がない「空白域」。二つの活断層が動いた場合、それぞれマグニチュード(M)7以上の地震を引き起こす可能性があるという。
産総研によると、燧灘に活断層が存在するという報告は2000年代前半にあったが、調査範囲が限定的で、国による長期評価でも活断層は示されていなかった。
チームが燧灘全域を調査したのは25年10~11月。船の上から海面に探査装置を延ばして音波を出し、海底面やその下の地層境界で反射して戻ってきた音波を記録する方法で、地形や地質構造を調べた。
その結果、燧灘のうち香川県寄りの東部にある活断層は長さ25キロ以上と確認。愛媛県寄りの西部にある活断層は35キロ以上と分かった。
チームは26年度、活断層のボーリング調査をし、過去に起こった地震の履歴を調べる予定だ。
「news」カテゴリーアーカイブ
「3回殴った」グループホーム内で入所者の男性殴る アルバイト従業員の男(23)を逮捕 滝川市
北海道・滝川警察署は2026年7月9日、滝川市のアルバイト従業員の男(23)を傷害の疑いで逮捕しました。
男は7月8日午後11時半ごろ、滝川市滝の川町東3丁目のグループホームで、同じ入所者の男性(57)の顔面を手拳で数回殴り、けがをさせた疑いが持たれています。
警察によりますと、男性は右目が腫れるけがをしたということです。
被害にあった男性が来署したことで事件が発覚。
警察によりますと、男は騒音が原因でトラブルとなり暴行に及んだということで、調べに対し「3回殴った」と容疑を認めています。
警察は犯行の経緯などを詳しく調べています。
「政府の広報は2、3周遅れている」佐伯耕三内閣広報官が語った高市政権「SNS戦略」の中身【独占インタビュー】
高市政権の広報を担当する佐伯耕三内閣広報官が開設したX(旧Twitter)アカウントが、議論を呼んでいる。
このアカウントは今年5月1日に「内閣広報官室試行アカウント」として開設。6月1日からは内閣広報官の佐伯耕三氏本人が「中の人」とカミングアウトし、「内閣広報官(色々投稿試し中)」として発信を続けている。以前の首相官邸アカウントなどのSNSやホームページを使った発信とは違う、新たなネット戦略だ。フォロワー数は約14万人(7月2日現在)。
このアカウントを開設した狙いとは何か。佐伯広報官が、月刊「文藝春秋」8月号の ノンフィクション作家・高木徹氏の取材 に応じ、開設経緯や狙いについて語った。
「こうした変化は、チャンスなんじゃないかと思った」
開設した経緯を佐伯氏は次のように明かす。
「ネット社会が広がり、今や検索ではなくAIに直接尋ねる時代。通信環境も良くなってテキストより動画で情報を取る時代です。まず、その変化のスピードに既存のやり方ではついていけない。今の政府の広報は、僕のイメージでは2、3周遅れているから、新しい発信の仕方をもっと考えなきゃいけないなと思ったことです。
一方でこうした変化は、政府がやろうとしていることをしっかり国民に伝える上で、チャンスなんじゃないか、と思ったこと。発信するツールが増えたなら、より積極的に使おうという思いもありました」
ほぼ一人でアカウントを運営しているという佐伯氏。開設時に高市早苗首相や木原稔官房長官に説明した後は、特に指示もなく、自由に任せてもらっているという。
G7では炎上案件も
その広報官アカウントが“炎上”したのは、6月中旬にフランスで行われたG7サミットの時だった。会合前のフォトセッションで、高市首相を真ん中にフランスのマクロン大統領、カナダのカーニー首相の3人が笑顔で語らっているように見える写真を、同アカウントが投稿。「撮影前に近くの首脳たちと歓談」とコメントを付けた。
ところが、動画を見ると、会話はマクロン大統領とカーニー首相の間のもので、高市首相は参加しているようには見えない。このことがネットを中心に「印象操作だ」と指摘されたのだ。
これについて佐伯氏は、次のように語った。
「でも、あの表情ですよ。あの顔は何の顔だと思います? 僕も実際の音は聞けないのでよく分かりませんけれども、会話に参加してなかったらあの表情になりますかね」
高木氏が、「会話に入っていないのに、破顔一笑の表情をしてしまうのが高市首相」という指摘があることを伝えると、次のように反論した。
「そういう見解を持つ方がいるのはいいんですが、あれを素直に見たら歓談なのでそう書きました。反証する人も『違う』という決定的証拠を持っているわけではないですよね。つまり、人それぞれ『見たい世界』があるわけです。例えば、ある方向の『見たい世界』がある人は、G7のランチセッションで他の首脳より先に座っている総理の動画(高市首相が一人ポツンとテーブルに座っている動画が拡散された件)をポストするんですよね」
佐伯氏は他にも、メディア記事を論評しているとの批判や高市首相の記者対応が少ないとの指摘への反論、安倍政権と高市政権の共通点などについて語っている。
高市官邸のSNS戦略をアメリカのトランプ政権の手法と比較した高木徹氏の論考「高市官邸『SNS戦略』徹底解剖」と、佐伯広報官のインタビュー「 『中の人』佐伯内閣広報官の告白90分 」は、7月10日発売の文藝春秋8月号(文藝春秋の 電子版「文藝春秋PLUS」 でも公開中)に掲載されています。
(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2026年8月号)
れいわ山本太郎氏が政界引退 会見でフリー記者とバトル「やめましょう、地縛霊は」
れいわ新選組の山本太郎代表が9日、都内で記者会見を開き、代表辞任と政界からの引退を発表した。
山本氏は今年1月の衆院選直前に多発性骨髄腫の一歩手前と診断された。療養のために議員辞職したが、代表は続投していた。また、昨年10月に大分市内の東九州自動車道を法定速度80キロのところを149キロで走行し、道路交通法違反で検挙されていたことが発覚。
スピード違反について山本氏は「言い逃れできるものではありません。申し訳ありませんでした」と頭を下げた。続けて「国会で活動する国政政党の代表、そして国会議員を目指すという取り組みから引退します」と代表辞任と政界引退を発表。健康問題も辞任理由の1つだという。
山本氏の代表辞任に伴い大石晃子氏も共同代表を辞任し、離党すると発表した。代表選を17日告示、31日投開票の日程で行う。山本氏は「過去の亡霊、地縛霊にはなりたくない。新体制にすべてを委ねると決めた」と述べ、党名も変更する。
れいわをめぐっては山本氏のスピード違反以外にも、秘書給与搾取疑惑などが週刊誌に報じられるなどゴタゴタ続き。会見ではフリーの記者とバトルを繰り広げる場面があった。フリーの記者の質問に対して「大丈夫ですか? ネタ元。私と一緒に永田町を去った方がいいんじゃないですか。やめましょう、地縛霊でいるのは。一緒に辞めましょう」と呼びかけた。
会見終了後も記者から「辞職とスピード違反が結び付いていたのではないか」と投げかけられると「スピード違反をもって議員辞職をする人なんているんですか? 過去にもいませんでした。私もそれに当たらないということです」と持論を展開した。
議員生活を振り返り「やり残したことしかない。実現できなかったことの方が多い」と語った山本氏だが、強烈なインパクトを残し、山本劇場の幕を下ろした。
【解説】今年の夏休み「外出しない」4割超、理由は5年連続「暑さ」と深刻化する「物価高」
ある民間企業の調査で、今年の夏休みに「外出しない」と答えた人が4割を超え、その理由の1位が5年連続で「暑さ」だったことがわかりました。物価高の影響も大きく、夏休みの過ごし方に変化が出ているようです。日本テレビ報道局・小栗泉特別解説委員が解説します。
ある民間企業が全国の20代から50代の1120人に、7月から9月の期間にまとまった休みを取得して旅行や帰省など外出をする予定があるか尋ねたところ、「外出しない・自宅等で過ごす」と答えた人が41.6%にのぼったことがわかりました。その理由の1位は「暑いので外出したくない」で、5年連続でトップでした。
巣ごもり傾向を強めるもう一つの理由が、2位の「物価高で家計が厳しいため」です。「物価高」を理由にあげる人は年々増えており、2022年の21.4%から今年は40.6%まで増加しています。
物価高は夏休みの予算にも大きく影響しています。一世帯当たりの平均予算は今年は8万5145円で、去年よりおよそ2万円も減っています。これは4人家族で計算すると1人あたり2万円余りとなります。
夏休みの予算はコロナ禍が明けてから増加傾向にありましたが、今回5年ぶりに減少に転じました。また、外出すると答えた人も行き先は国内が中心で、海外旅行は円安などの影響もあり、去年から半減しているということです。
――かなり節約志向の夏休みとなりそうですね。
小栗さん
「はい。旅行に行くと答えた人でも節約するため、様々な工夫をしているようです。去年の旅行との違いを聞いたところ、『旅行の日数を減らす』『宿のグレードを下げる』『お土産を減らす』などの回答が去年より多く、極力費用を抑えながら楽しもうという傾向が見られました」
このアンケートでは、およそ3人に2人が「旅行プラン」を考えるときに生成AIを活用していることもわかりました。旅行の計画や旅先でのリサーチを行うツールとして、生成AIが使われているようです。
そこで、4人家族を想定して生成AIに「予算8万5145円で、暑さや物価高の影響を受けないおすすめの夏休みの過ごし方は?」と質問してみました。すると、様々なプランが提案され、例えば「夏の酷暑を避けるなら、一気に標高を上げるのが正解です」として栃木県の那須高原を紹介したり、より費用のかからない近場で、エアコンがきいている博物館や科学館などがおすすめされたりしたということです。
(7月9日放送『news zero』より)
福岡県元副議長、800万円を就任前に「長年の慣例」で自民県議団幹部へ…SNSに「支払いは事実」
福岡県議会の金銭授受疑惑に関連し、元副議長の江藤秀之県議が2020年6月の副議長就任前、「長年の慣例」として、自民党県議団幹部に計約800万円を支払ったと説明していることがわかった。江藤氏は9日、自身のSNSで「支払いは事実」などと投稿、10日にも書面で報道機関に詳細を明らかにする。
関係者によると、江藤氏は副議長に就く前、県議団に500万円を現金で支払ったという。幹部からの要求はなかったといい、「長年の慣例に従った」と説明している。
このほか、自身の副議長と同じ時期に議長を務め、就任前の金銭の支払いを証言している吉松源昭(もとあき)県議とともに、20年4月に行われた料亭での懇親会で、幹部5人の車代約250万円を用意した。20年6月の幹部とのゴルフ会では、当時の県議団相談役・蔵内勇夫議長が立て替えたという400万円を、2人で折半して幹部に渡したという。
江藤氏はSNSで金銭の支払いを認め、「認識の甘さを反省している。古い慣例は終わりにしなければならない」と投稿した。現在も自民党県議団に所属している。
疑惑を巡っては、吉松氏が7日、所属していた県議団の幹部に計約2000万円を支払ったと証言し、江藤氏との折半にも言及していた。これに対し、県議団幹部は、江藤氏による支払いを含め、「事実ではない」と否定している。
知事「報道にわが耳と目を疑った」
福岡県議会の金銭授受疑惑を受け、同県の服部誠太郎知事は9日、「(一連の問題の)報道に接し、わが耳と目を疑った。一日も早く、真偽を明らかにすべきだ」とのコメントを発表した。
服部氏は「県議会の品位を汚すのみならず、県の名誉を傷つける事態で、大変ゆゆしき問題」と指摘。「真実を知りたいという気持ちは私も県民も同じだと思う」とした。
北九州市の武内和久市長は9日の定例記者会見で、2019年の福岡県知事選(落選)や23年の市長選に立候補した際、金銭を要求されたかと問われ、「一切そのような経験はない」と答えた。
福岡市の高島宗一郎市長は8日の定例会見で、初出馬が決まった後、議員から金銭を要求されて断ったことを明らかにしていた。
〈高市自民・新たな火種〉「ウラ金はもう片付いたから…」安倍派5人衆・世耕氏復党に参院自民が猛反発…“二階王国”を崩した男に「政治家以前に人として信じられない」
維新肝入りだった衆院議員の定数削減法案の今国会成立を見送る方向で調整に入り、皇室典範の改正と副首都関連法案の成立を目指す高市早苗首相。与野党が対立し、審議が停滞していた国会は正常化に向かっているようだが、足元の自民党内には新たな不満の種も生まれつつある。
【画像】 “二階王国”崩壊の引き金に…世耕弘成氏に敗れた三男・二階伸康氏
それが、裏金問題で離党していた世耕弘成元経産相の復党をめぐる問題だ。地元の和歌山県連とは「和解」した世耕氏だが、党内では相変わらず復党を快く思わない勢力がいるようで……。
首相の座をねらい衆院への転出を目指すも、立ちはだかってきた大物
「安倍派5人衆」と呼ばれた5人のうち、現役衆院議員である西村康稔選挙対策委員長、萩生田光一幹事長代行、松野博一組織運動本部長、世耕弘成元経産相。この4人の中で唯一、自民党籍に戻れていないのが世耕氏だ。西村氏、萩生田氏、松野氏は党中枢に返り咲き、党内でも「裏金問題の禊は済んだ」という雰囲気が漂っているが、世耕氏だけは選挙で有権者の信任を得たにもかかわらず、党本部の判断はいまだ示されていない。
その背景には、裏金問題発覚以降の世耕氏の行動に対する、地元・和歌山県連からの反発があった。世耕氏はもともと参院議員を長く務め、安倍政権で官房副長官や経産相などの要職を歴任。「将来の首相候補」を自負し、歴代首相が誕生してきた衆院への鞍替えを目指してきた。
ただ、そんな世耕氏の前に立ちはだかっていたのが、当時自民党内で圧倒的な力を持っていた二階俊博元幹事長。世耕氏がこだわった地盤は二階氏の選挙区と重なっていたため、いくら世耕氏が安倍氏の側近といえども、鞍替えがかなわなかったのだ。
そこで、世耕氏は和歌山県内で二階氏が絶対的な力を持つ状況を打破しようと、2022年の和歌山県知事選ではキャリア官僚の擁立を画策。だが、二階氏が国民民主党の衆院議員だった岸本周平氏の擁立を進めると、県内の首長らが軒並み岸本氏を支持。キャリア官僚は撤退を余儀なくされた。
「二階氏は岸本氏に対し、『各自治体の首長のもとを2回でも3回でも回って挨拶してこい』と命じ、早くから岸本氏も実践していた。世耕氏側は足元にも及ばなかった」(旧二階派議員)
裏金問題による離党を逆手に取り、“二階王国”に反旗
そうしたなかで2023年の暮れ、安倍派の裏金問題が明るみに。世耕氏を含めた5人衆の責任は重いとされ、世耕氏は離党。大きな政治的ダメージを負ったかに見えたが、無所属となった状況を逆手に取った世耕氏は、長年の悲願であった衆院転出を目指して2024年10月、衆院選に出馬した。
このとき、世耕氏の前に立ちはだかってきた二階氏も自身の派閥の裏金問題の責任を取るとして引退。三男の伸康氏が自民党公認候補として出馬した。
伸康氏は「地元の市長選で落選した長男よりは評判がマシだったため二階氏の後継となったが、それでも『偉ぶっている』などと地元有権者から言われていた」(自民関係者)こともあり、知名度や実績のある世耕氏が完全勝利。伸康氏は比例復活もできない惨敗だった。
その後も世耕氏は“二階王国”の復活を許さなかった。2025年の参院選では、伸康氏が再び出馬したが、世耕氏は自身に近い無所属・望月良男氏を支援し、望月氏が勝利した。
こうして世耕氏が二階氏側に“完勝”を重ねたことで、公認候補の勝利を世耕氏に阻まれてきた和歌山県連も“降伏”する。県連は7月3日、世耕氏と、今後の選挙協力などをめぐる「確認書」を交わしたと発表。国政選挙や首長の選挙などで世耕氏が全面的に協力、支援することなどが盛り込まれた。かつて“二階王国”と呼ばれた和歌山県政界で、二階氏側の影響力低下が改めて浮き彫りになった瞬間だった。
高市首相と距離のある自民参院、二階派には不満も
地元・和歌山県連とのしこりも表向きは解消され、党本部は世耕氏の復党をめぐって検討に入る。そもそも高市首相も世耕氏には恩があり、高市氏の総裁選出馬の際には世耕氏が参院の旧安倍派の票をとりまとめていたとされる。さらに、世耕氏が理事長を務める近畿大学では、落選中の高市氏が教鞭をとっていたこともあった。
そのため、「世耕氏の復党の道筋は整いつつあり、自民党に戻れる可能性は高いとみられている。場合によっては夏~秋の党役員人事で、そこまで重要ポジションでなくても役職に就く可能性もある」(全国紙政治部記者)
ただ、そこに「NO」を突きつけたのが、世耕氏の古巣、参院自民で影響力を持つ石井準一氏だ。石井氏は世耕氏について、衆院選で自民公認候補と戦ったことなどから「政治家以前に人として信じられない」と語るなど激しく反発。
「石井氏はもともと、参院で大きな影響力を持ってきた旧平成研(直近は茂木派)の出身。だが、安倍氏に近い世耕氏が大きな顔をしてきたのが気に入らなかった。参院内に自身のグループを立ち上げるなど着々と参院の重鎮としての地位を築きつつある今、世耕氏が古巣の参院にも影響力を与えるのを恐れているのだろう」(自民参院関係者)
さらに、衆院選で伸康氏を支援していた旧二階派議員の胸中も複雑だ。
「衆院選や参院選の際、伸康氏の応援には小林鷹之氏など旧二階派の面々が駆けつけていました。旧二階派は今も二階氏を『親分』と慕う議員が多く、彼らにしてみれば、二階氏の秘書も務めていた伸康氏を惨敗させた世耕氏の存在は、決して面白くありません」(旧二階派関係者)
旧安倍派ベテランからは「党内の処分も受け、選挙でも当選し、裏金問題はもう片付いたのだから、通常の処遇に戻してほしい」との声も上がる世耕氏の復党問題。ただ、一方で高市首相と距離がある石井氏や旧二階派の一部は苦々しく思っており、しこりは残ったままになりそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「検察なめんな」取り調べは「陵虐」か 現職検事へ初の付審判、きょう午後に初公判
大阪地検特捜部が捜査した業務上横領事件の取り調べで長時間、容疑者を罵倒したなどとして、付審判決定により特別公務員暴行陵虐罪に問われている検事の田渕大輔被告(54)=現東京高検=の裁判が、10日に大阪地裁で始まる。付審判で検事への裁判が開かれるのは初めて。関係者によると、被告側は無罪を主張するとみられる。
「検察なめんなよ。命かけてるんだよ、俺たちは」。令和元年12月8日、大阪拘置所で行われた取り調べで、田渕被告は容疑者の男性(61)=有罪確定=に向かって声を荒らげた。
男性は不動産会社「プレサンスコーポレーション」(現プレサンス、大阪市)の元部長。学校法人の土地買収を巡り、不正が行われた疑いがあった。特捜部は当時社長だった山岸忍氏(63)も関与したとみていたが、元部長は否定。それに対し田渕被告は机をたたき、約50分間にわたり、ほぼ一方的に元部長を責め続けるなどした。
元部長は「山岸氏も関与した」と供述を変え、山岸氏は逮捕・起訴されたが、その後、無罪が確定。山岸氏の請求を受けた大阪高裁は6年8月、取り調べについて、侮辱的で脅迫的な言動で「(元部長を)畏怖させる程度が相当に高く、検察官に迎合する虚偽供述を誘発する危険性が大きい」と問題視し、刑事責任を問うことを決めた。
特捜部の取り調べは全て録音・録画で記録され可視化されている。裁判では、田渕被告の言動が取り調べの範疇(はんちゅう)を外れ、精神的・肉体的な苦痛を与える「陵虐行為」に当たると評価できるか否かが争点となりそうだ。
田渕被告は、山岸氏が起訴の違法性などを訴えた国家賠償請求訴訟でも証人となり、こうした取り調べを行った理由について、陳述書で「元部長はその場しのぎのを繰り返し、真剣に供述する態度が見られなかった。きちんと真実を話してもらいたいという気持ちからだった」と説明。証人尋問では「不穏当だった」とは認めた。
今回の裁判で検察官役の指定弁護士を務める山口昌之弁護士によると、付審判決定以降、山岸氏の告発を受けて検察が田渕被告を不起訴処分とした際の捜査資料を検察側から受け取ったほか、延べ数十人の検察関係者らに事情聴取を行い、「補充捜査」を行ってきた。
山口氏は6月に会見を開き、初公判では、取り調べは田渕被告個人の問題ではなく、検察組織の問題が背景にあるとも指摘すると明かした。(木下倫太朗)
公務員の職権乱用などを巡り、検察が下した不起訴処分に対する「不服申し立て」の手段の一つ。告訴・告発した被害者らは裁判を開くよう裁判所に請求でき、裁判所が審判に付す決定をすると、起訴と同じ効力を持つ。検察官の役割は、裁判所が指定した弁護士が担う。
【速報】当時16歳の少年 “懲役9~13年”の判決確定 札幌地裁「若い年齢である」江別集団暴行死
【速報】川村葉音被告が控訴 “強盗致死罪”で懲役30年の判決に不服 検察も控訴 江別集団暴行死
北海道江別市で、男子大学生が男女6人から集団暴行をうけ死亡した事件の裁判員裁判で、当時16歳の少年に対する懲役9年~13年の不定期刑の判決が確定しました。
判決によりますと、強盗致死などの罪に問われた、川村葉音被告と滝沢海裕被告、少年の3人は、2024年10月、江別市の公園で長谷知哉さんと交際していた八木原亜麻被告らと共謀し、長谷さんに暴行を加えて死亡させたうえ、現金やカードを奪うなどしました。
札幌地裁によりますと、控訴期限となる7月9日までに、弁護側と検察側の双方から控訴の申し立てがなかったことから、少年の判決が確定したということです。
札幌地裁は、2026年6月25日、川村葉音被告に懲役30年、当時18歳の特定少年・滝沢海裕被告に懲役20年の判決、当時16歳の少年に懲役9年以上13年以下の不定期刑を言い渡しました。
札幌地裁は少年の判決理由について、「自らの意思で犯行に加担した」と認めながらも、「若い年齢である」ことなどを理由に懲役9年~13年の不定期刑を言い渡しています。
検察は「少年は直ちに状況を理解して犯行に加わった」と指摘。一方で「暴行は他の共犯者より劣る」などとして、懲役10年以上15年以下の不定期刑を求刑。
一方、弁護側は「少年の関与が被害者の死に直結したとはいえない」として懲役5年以上10年以下の不定期刑を求めていました。
一方、懲役30年の判決が言い渡された川村葉音被告について、川村被告本人と検察は7月9日、それぞれ控訴しています。
※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。
与党、北陸新幹線の延伸ルートを来週決定へ
北陸新幹線の福井県・敦賀から新大阪までの延伸をめぐり、自民党と日本維新の会は実務者による会合を開き、次回の会合でルートを決めることで合意しました。
北陸新幹線の延伸をめぐっては、2016年に当時の自民・公明の与党が福井県小浜市を経由して京都市に南下する「小浜・京都ルート」を決めましたが、着工には至っていません。
去年、維新が「京都市などから多額の地元負担や地下水への影響を懸念する声があがっている」などと訴え、自民・維新で委員会を立ち上げ、ルートの再検証を続けています。
きょう(10日)の会合では、維新側がいまの計画の「小浜・京都ルート」のうち、(1)京都市のJR桂川駅付近に駅を整備する「桂川案」に加え、(2)滋賀県・米原駅で東海道新幹線に乗り入れる「米原ルート」を提案しました。
自民側は「小浜・京都ルート」を改めて主張し、なかでも(3)JR京都駅の地下に駅を設置する「南北案」を推す声が多かったということです。
両党は次回の会合で3つの案の中からルートを決めることで合意し、来週にも協議をおこなうとしています。