小笠原村が核ごみ調査の交付金を全額受領へ「公共施設などの整備を目的」最大20億円

いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定をめぐり、東京都小笠原村は南鳥島で進む文献調査の受け入れに伴う最大20億円の交付金を全額受け取る意向を明らかにしました。
高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定にむけ、国が小笠原村に申し入れた南鳥島の「文献調査」をめぐっては、小笠原村の渋谷村長が、今年4月に調査容認を表明しています。
小笠原村は25日の村議会に調査受け入れに伴う交付金を公共施設などの整備を目的に全額受け取る意向を明らかにしました。
交付金は最大20億円で、小笠原村は2027年度予算案に盛り込む方針です。
小笠原村の渋谷正昭村長は「しっかりと事業を選択して有効に使う」と述べました。
小笠原村では、住民らが交付金を受け取らないよう求める請願を提出していましたが、6月の議会で反対多数で不採択となっていました。

行方不明になった同僚の「震災当日の話を聞きたい」と訪ねてきた妹、空っぽの骨つぼに入れた形見のCD

今野照夫さんの震災日記 3月23・24日<下>
佐藤多美江さんが「震災当日の話を聞きたい」と、石巻市北上総合支所の今野照夫さんを訪ねた。支所にいて津波の犠牲になった市職員17人のひとり、市民生活課主幹の佐藤正子さんの妹だ。正子さんは行方不明になっていた。
ついに来た、と今野さんは思った。あの瞬間を思い出すのは苦しいが、生還した自分が家族の問いに答えなければならない。その一人目が多美江さんだった。正子さんは一つ下の同僚で、旧北上町時代は机を並べて広報紙を一緒に作ったこともある。多美江さんとも昔からの顔なじみだった。
3月11日午後3時半すぎ。ずしんと震動があり、2階建ての支所が揺れた。一帯が津波で浸水する中、隣にあった高齢者デイサービスセンターの建物が流され、支所の一角にぶつかった音だった。直後に女性職員3人が地域振興課に駆け込んできた。そのなかに正子さんがいた。
3人は他の職員らとともに小会議室に身を寄せ、今野さんは扉を隔てた地域振興課の部屋に残った。やがて濁流にのまれて外に放り出されたので、同僚たちのその後は見ていない。
立ち話だったが、そんなことをかいつまんで話した。
「姉の携帯電話にかけたら呼び出し音が鳴る。どこかで生きているのかも」と多美江さんが言って、「鳴るの?」と今野さんは驚いた。普通に考えたらありえないが、電波が途絶える前に本当に通じたのかもしれない。「正子さんから電話があった」と多美江さんに話す親類もいた。このころの被災地は、事実と願望が入り交じったような曖昧で不思議な話があちこちで交わされていた。
多美江さんは父の源太郎さん、母のきね子さんも津波で亡くしている。父と母は1週間ほどで対面できたが、正子さんはどうしても見つからなかった。
真面目で責任感の強い人だった。できることなら近くの山に避難してほしかったが、支所に続々と集まった住民を見捨てられるはずがない。誰かを責める気持ちは湧かなかった。
それでも、当日のことを知らなくては前に進めない気がして、勇気を振りしぼって今野さんに会いに行った。
涙をこらえながら話を聞き、多美江さんは思った。姉は確かに生きていた。波が来たその時間までは。
すこしだけ、姉をそばに感じられた気がした。
「車の近くも探してみたら」と今野さんは言い、職員の車が山側にまとまって流されていると教えてくれた。行ってみると、よく聞いていたCDが何枚か、姉の車の中に泥まみれで残されていた。
正子さんはその後も見つかっていない。多美江さんは100日をめどに姉の葬儀をあげた。空っぽの骨つぼがあまりに軽くてさみしかったので、車にあった形見のCDを代わりに入れて墓に納めた。
連載「今野照夫さんの震災日記」は宮城版のシリーズです。過去回は読売新聞オンラインで読めます。
2011年、東日本大震災の津波が宮城県の石巻市北上総合支所をのみ込み、職員や避難した住民57人のうち54人が犠牲となりました。支所の地域振興課補佐だった今野照夫さんも外に投げ出され、2時間漂流したのちに生還。翌日から始まった災害対応を、420日間にわたり克明に記録し続けました。

印旛沼決壊、養殖のウナギ「全滅だろう」・4代続く稲作農家「廃業も考えざるを得ない」…農漁業に大打撃

台風25号の大雨で堤防が決壊し、大規模な浸水被害が出た千葉県北部の印旛沼(いんばぬま)周辺では、養殖業や稲作が大きな打撃を受けた。生産者らは深刻な状況を目の当たりにし、先を見通せずにいる。25日は同県鴨川市で安否不明となっていた60歳代男性とみられる1人の死亡が新たに確認され、千葉、神奈川両県の死者は12人となった。(千葉支局 竹田淳一郎、横浜支局 金子祥子)
「ここまで水が流れてくるとは思わなかった。ウナギは全滅だろう」。印旛沼から約250メートル離れた養鰻場(ようまんじょう)で、印旛沼漁業協同組合(千葉県成田市)の小川佳男組合長(89)は嘆いた。
施設が水没し、稚魚や成魚約5万匹のほとんどが水槽から流されたり、装置の故障で死んだりした。隣の直営レストランは脂がのったウナギを手頃な値段で味わえる店として、休日には100人以上が訪れる。小川さんは「提供したくても再来年以降になる」とため息をつく。
ニシキゴイや金魚約10万匹を養殖する「谷養魚場」(成田市)でも約7ヘクタールの敷地が胸の高さを超える泥水に覆われ、多くの魚が流失した。ニシキゴイは「生きた宝石」と呼ばれ、1匹数百万円で取引されることもある。社長(58)は「損害は施設も含めて10億円に上るのでは。今後を考えると夜も眠れないが、生き残ったコイを大切に育てていきたい」と話した。
印旛沼周辺は穀倉地帯として知られる。4代続く農家の男性(83)(成田市)は約11ヘクタールの田んぼや農業機械が浸水。堤防決壊を知り、倉庫の前に土のうを積もうとしたがあっという間に水かさが増し、浸水を防げなかった。倉庫には収穫した玄米が大量に入ったまま。農業機械が使えなければ「廃業も考えざるを得ない」と肩を落とした。
千葉県では40市町村(24日正午時点)で農作物や水産施設などの被害が確認された。農林水産省によると、25日午前8時時点で、千葉県と茨城県の水田や畑など計57か所で、のり面が崩落したり農業用水路が壊れたりした。印旛沼周辺では状況の把握が進んでおらず、被害はさらに拡大する可能性がある。
神奈川・三浦半島でも「大きな被害」
大根など秋冬野菜の種まき時期を迎えた神奈川県の三浦半島でも畑や農道に被害が出た。県は「過去の台風と比べてもかなり大きな被害が出ている」とする。
大根やキャベツなどの畑約2ヘクタールの3分の1が被災した同県横須賀市の「鈴也ファーム」の社長(42)は「この先どうしたらいいのかわからない」と頭を抱える。
雨が強くなった21日昼過ぎに畑を見に行くと、土砂が流入する様子を目の当たりにした。畑には割れ目が入り、種は流され、農道は倒木と土砂で塞がれた。近くの県立三浦初声高校都市農業科の生徒らが復旧作業やサツマイモ収穫を手伝ってくれた。社長は「復旧の見通しは見えないが、目の前のことをやっていくしかない」と話した。

《結局、誰に手を振っている?》高市首相の“エアお手振り動画”で露呈した広報費の“お粗末な使い方”…世界的美術家も呆れ

「エアお手振り」が話題の高市早苗首相に、世界的美術家からも呆れ声が寄せられている。
手を振る先には誰もおらず……
国連総会に出席するため、政府専用機で羽田空港を出発した高市首相は、9月21日(日本時間22日)にニューヨークへ到着。トランプ大統領との会談や国連総会での演説に臨んだ。しかし日本で話題をさらったのは、首相官邸の公式X(旧ツイッター)に投稿された1つの動画だった。
動画には、ジョン・F・ケネディ国際空港に到着した高市首相の様子が収められている。そこにはタラップの上で右手を高々と上げ、大勢の群衆に手を振っているらしき高市首相の姿が。この映像は、各ニュースメディアなどでも使用されている。
しかし、内閣広報官の公式Xが高市首相の背後からの写真を投稿したことで事態は一変。高市首相が手を振る先には誰もいなかったのだ。
これに反応したのが、世界的美術家の奈良美智氏。奈良氏は、英語で書かれた投稿を引用リポスト。そのうえで、文面をコピペして自身のXにも投稿している。
《日本の首相が米国に到着し、群衆に手を振るふりをする。しかし、空っぽの滑走路で待っていたのは、彼女を迎えるために来た日本の領事館スタッフ数人だけだった》
「今回の訪米は、各国の要人が集う国連総会の時期とも重なっていました。そのため、空港での出迎えは簡素になるのが通例のようです。それでも大歓迎されているように手を振ってしまうのが、リアクションの大きさで叩かれがちな高市首相らしさですよね。国内に向けてのPRを、常に意識しているのでしょう」(政治ジャーナリスト)
「誰もおりませぬぞ!」ツッコミ殺到
首相官邸、そして内閣広報官の公式Xには、
「で……結局……誰に手を振ったんだ?」
「5人くらいお迎えの人いましたかね?あんなに大きく手を振る必要なかったね。あー恥ずかしい」
「こんなどうでもいい映像アップするために内閣広報予算72億円要求してんの?国民バカにするのもいい大概にしろよ。血税だぞ!」
「これわざわざ、先にカメラマンが降りて首相が降りるタイミングを撮ってる?つーか、そのカメラマンも税金で雇ってんだよね」
「高市さん!あなた、幻覚を見ているのだ その目線の先には誰もおりませぬぞ!」
といったツッコミの声が寄せられている。
「内閣官房が発表した2027年度予算の概算要求方針では、内閣広報室の予算として26年度の10倍超となる72億円を要求しました。その内訳は、重要政策などに関する国内発信に65億円、外国政府による世論誘導など認知戦への対応を含めた海外発信に5億円です。これには《プロパガンダやりまくる気ですね》という批判が噴出しています」(全国紙政治部記者)
巨額予算を要求した内閣広報の公式Xが、高市首相のPR動画のネタばらしをしてしまうというなんともお粗末な結果に。大金を使ったアピールではなく、実際の取り組みや成果で国民の期待に応えてほしいものだ。
週刊女性PRIME

津市の公園に毒キノコが大量自生、食べると嘔吐や下痢などの症状…回収追いつかず市「子供やペットを近づけないで」

津市内の公園「HOWAパーク」(中勢グリーンパーク)で8~9月、毒キノコ「オオシロカラカサタケ」が見つかった。市は触ったり食べたりしないよう呼びかけている。
市によると、大量に自生しており、指定管理者の職員が回収を行っているが追いつかない状況という。
オオシロカラカサタケは白色で、食べると嘔吐(おうと)や下痢、腹痛などの症状が起き、命に関わる場合もある。専門家でなければ見分けはつかないといい、市の担当者は「特に小さい子供やペットが近づかないよう、保護者や飼い主は目を離さないでほしい」としている。
徳島県では今月、誤って食べた90歳代の女性が食中毒の症状を起こしている。

裏金、圧力、違法動画…「維新」閣内入り早々スキャンダル連発、高市政権を襲う“疑惑の三重苦”

国連総会出席のために訪れた米国から帰国した高市首相に息をつく暇はなさそうだ。連立相手の日本維新の会から醜聞が続出。10月5日に召集される見込みの臨時国会で大炎上必至だからだ。
目下、重大疑惑が浮上しているのが、初入閣した中司規制改革相。「しんぶん赤旗日曜版」(27日付)が〈維新・中司氏に重大疑惑 スクープ 元側近「裏金渡した」〉と報じ、現代ビジネスも同疑惑を追及している。
中司氏は枚方市長だった2007年、市発注の工事を巡る談合事件で大阪地検特捜部に逮捕、起訴され辞職。最高裁で懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決が確定している。報道によると、中司氏は当時、最側近の元枚方市議らと共謀。工事を特定の共同企業体に落札させるよう談合した。元市議は談合に関与しただけでなく、企業側から3000万円を受け取った収賄の罪で有罪が確定しているという。
元市議は判決が確定した後も「冤罪」と主張する中司氏の態度を批判。2020年に、事件の経緯を記した著書を自費出版し、市長だった中司氏に「裏金」を渡す様子を生々しく“暴露”したのだ。現代ビジネスによれば、事件で企業側から受領した3000万円の一部も中司氏に渡していたという。
「裏金」が事実なら、大臣の資質そのものが問われてしかるべきだろう。
「既に複数メディアが取材に着手しているそうだ。まだまだ続報が出てくる可能性もあり、炎上は避けられそうにない」(維新関係者)
■まだまだ拡大の可能性
もう一つの醜聞は、フライデーデジタル(23日)が報じた〈維新議員が“御用達の料亭”のために水道局に圧力!〉だ。24年5月、大阪市内の料亭で漏水が発生。市の水道局職員が現場で調査したところ、水道メーターを通過しない給水管を通じて水道を使用していることが発覚した。水道局が「盗水」疑惑を調査していたところ、料亭から相談を受けたとおぼしき維新の市議が突然介入。水道局側に圧力をかけた。その結果、料亭の水道工事費を水道局側が負担するに至ったというのだ。
「『圧力』のイメージが最悪で、SNSは大炎上。国会で直接追及される案件ではないが、党の政治姿勢を問われる可能性はある」(官邸事情通)
3つ目は日刊ゲンダイ報道の違法な「広告動画」疑惑だ。公職選挙法は選挙運動のための有料ネット広告の配信を禁じているが、2月の衆院選の期間中に維新の6候補が広告動画に出演。動画には候補者本人の顔と名前、選挙区支部名が表示されており、有権者に「選挙活動」と受け止められても仕方ない内容だ。資金力のある候補が有利になり、選挙そのものを歪めかねない重大問題である。
「複数の自民議員も選挙期間中の広告動画に出演していたことが分かっており、先の特別国会で野党が質問したこともあった。野党議員からしたら自らの当落にも関わる問題なため、追及する動機は十分。維新は6候補以外も広告動画に出演していた疑いもある。掘ればまだ出てくる可能性アリです」(永田町関係者)
高市首相は維新の三重苦に悩まされることになりそうだが、そもそも“チンピラ政党”を与党に引き入れた時点で間違いだ。
◇ ◇ ◇
第2次高市改造内閣の“火種”は多い。裏金や旧統一教会に加え、衆院選中の違法な「広告動画」疑惑に関わった議員も起用された。関連記事【もっと読む】裏金、旧統一教会、違法動画疑惑がズラリ…第2次高市改造内閣“激ヤバ”23人リストは必読だ。

「事件の風化だけはならない」母を奪われて26年…遺族の願いと捜査員の執念――未解決事件の今

(遺族)
「事件の風化だけはよくない。短くない年月」
遺族がそう語った、短くない年月――。鹿児島市田上台で高齢の女性が殺害された強盗殺人事件から、9月16日で26年です。時が流れても消えない遺族の記憶、そして今も真相を追う捜査員。この26年という歳月に刻まれたそれぞれの思いを見つめます。
2000年9月16日。鹿児島市田上台の閑静な住宅街で事件が起きました。アパートを経営していた荒木スミエさん(当時73歳)が、1人で暮らしていた自宅の寝室で首を絞められ、死亡しているのが見つかりました。
室内に物色された形跡が残されていたたことなどから、警察は強盗殺人事件とみて捜査本部を設置。これまでにのべ約7万9700人の捜査員を動員し、約200人が捜査線上に浮上したものの、いまだ犯人の検挙には至っていません。
(鹿児島西警察署刑事第一課強行犯係・餅田卓也巡査部長)
「おはようございます。今日はよろしくお願いします」
事件を追い続ける捜査員がいます。鹿児島西警察署の餅田卓也巡査部長です。
(鹿児島西警察署刑事第一課強行犯係・餅田卓也巡査部長)
「ここが現場」
今もこうして現場を訪れ、事件の解決に向けた糸口を探しています。
(鹿児島西警察署刑事第一課強行犯係・餅田卓也巡査部長)
「(Q.この現場を歩いてきたが人通りも少なくて、目撃情報なども集まりにくい?)防犯カメラも少なく閑静な住宅街ということもあり、目撃情報は少ない」
それでも現場に足を運ぶのには、ある理由があるといいます。
(鹿児島西警察署刑事第一課強行犯係・餅田卓也巡査部長)
「現場保存含め、事件発生前後に合わせて被害者方の清掃活動もしている」
現場保存――。
26年前に残された痕跡は、今も事件の真相につながる可能性を秘めています。
1999年11月、愛知県名古屋市の自宅のアパートで当時32歳だった主婦が殺害された事件。長年、未解決のまま迷宮入りも危ぶまれていましたが、去年10月、事件は急展開を迎えました。愛知県警は被害女性の夫と同級生だった女を逮捕。現場に残された血痕とDNA型が一致したことから逮捕の決め手になったということです。
愛知の事件が動いたのは発生から26年後――。田上台の事件もまた、発生から26年が経ちました。
(鹿児島西警察署刑事第一課強行犯係・餅田卓也巡査部長)
「(愛知県の事件を見て)どれだけ月日が流れてもほんの少しの糸口が事件を解決できることを改めて実感した」
愛知の事件で芽生えた希望――。その可能性を科学の力が支えます。
(県警刑事部科学捜査研究所・櫻井実信副所長)
「当時と比較すると、DNA型鑑定をはじめとする科学捜査の技術は大きく進歩している。当時は試料の状態や量などによって鑑定が困難だったものも、現在ではより微妙な試料でもDNA型を検出・分析することができるようになっている。当時は捜査に十分生かせなかった試料も新たな捜査上の手がかりとして今ヒントとなる可能性が出てきている」
科学技術で捜査を支える科学捜査研究所、通称「科捜研」。科学捜査のエキスパートも、時代とともに進歩する技術を駆使しながら、あの日の真相を追い求めています。
(県警刑事部科学捜査研究所・櫻井実信副所長)
「DNA型もまだ走りの頃だったので、今ほど重要視して試料採取されているわけでもなかったようなので、そういう面も含めて今のような科学捜査がうまくいっている時代ではなかった。科捜研としてもさらなる科学捜査や科学技術の発展にアンテナを張って、事件の鑑定に絶大な効果が得られるようにDNA型鑑定だけでなく、あらゆる分野の鑑定も行っているので、今後とも捜査に寄与していきたい」
普段は立ち入ることのできない捜査の中枢を担う捜査本部。今回、特別に入らせてもらいました。
(鹿児島西警察署刑事第一課強行犯係・餅田卓也巡査部長)
「これが捜査資料です」
並べられたのは、事件当時から現在まで積み重ねてきた資料。これまでの捜査員たちが何を見て、何を疑い、何を追ったのか。捜査結果の報告書や証拠品に関する資料など、膨大な捜査の記録がそこには残されていました。この1つ1つが事件から長い時の経った今でも、真相解明に向けたカギを握っています。
(鹿児島西警察署刑事第一課強行犯係・餅田卓也巡査部長)
「(Q.餅田さん自身は事件発生当時、どういう立場で事件を見ていた?)事件発生時は学生で、正直この事件を認識していたかは記憶があいまい」
(鹿児島西警察署刑事第一課強行犯係・餅田卓也巡査部長)
(Q.今、どのような思いで事件の捜査に携わっている?)事件発生から26年が経過し、私のように事件発生後に警察官になった者も多くいる。県民の方々に情報提供を呼び掛けることも大切だが、まずはより一層職員がこの事件について関心を持ち、事件解決につながるような情報がないか意識を持って、業務に取り組むことが重要」
事件から26年となった9月16日――。県警はチラシを配りながら、道行く人々に情報提供を呼びかけました。
このチラシに託されているのは、捜査員たちの執念だけではありません。
一日も早い事件解決を願い続けてきた家族の思いもまた、そこには込められています
(荒木さんの娘)
「時間だけは20何年経っているが、そんなに遠いことではない、私にとっては…」
荒木さんの一人娘は、母が亡くなった時の年齢をすでに超えました。
(荒木さんの娘)
「私が言うのもおかしいが、しっかりした子供思いの気丈夫な母親。遠い昔の事件とか記憶にないという人も多いが、まだその時のこと、事件の報道のことがまだ記憶の中にしっかり残っていたり、生活の中でも残っている人たちも多いはず。複雑な思いの中で今でも生活している」
捜査員が追い続けてきた26年。同じ時間を、家族もまた、生きてきました。今、願うことは――。
(荒木さんの娘)
「事件のこと、母親のこと、1日も忘れたことはない。時間だけは流れてきている。しかし事件の風化だけはならないように本当に切に思う」
犯人逮捕につながる有力な情報の提供者には400万円の懸賞金が支払われることになっています。事件から26年、今もなお警察、そして家族は事件の真相を追い求めています。情報提供は、鹿児島西警察署(099-285-0110)まで連絡してほしいということです。
(KYT news.everyかごしま 26年9月16日放送)

《窃盗の瞬間を捉えた防犯カメラ》「Tシャツ姿の男が電動芝刈り機に乗って逃走」中学生硬式野球チーム「真岡ボーイズ」を襲った連続窃盗事件の一部始終

暗闇に包まれた野球チームのグラウンドに、ハーフパンツにTシャツというラフな姿の男が現れた。手に持った懐中電灯で辺りを照らし、敷地内の倉庫にある防犯カメラを発見するやいなや、よじ登って取り外す。その後、慣れた手つきで倉庫の扉に繋がれた南京錠付きの金属製チェーンを工具で切断し始めた──。
卑劣な犯罪が発覚したのは、8月26日の朝だった。栃木県の中学生硬式野球チーム「真岡ボーイズ」のメンバーが自主練のためグラウンドを訪れると、倉庫内にあったはずのボールが周囲に散乱しているのを発見したのだ。
同チームの櫻井友紀夫代表が被害の惨状を語る。
「生徒から連絡を受けて知りました。扉を開けられないように南京錠をチェーンで繋いでいたのですが、壊されてなくなっていました。倉庫内を確認すると、芝刈り機や発電機といった高価なものを中心になくなっていた。犯人は倉庫入り口に設置していた防犯カメラを外して持ち去っていましたが、実はもう1台、カメラがあり、犯行はそこに記録されていました」
というのも、同チームの倉庫は7月にもチェーンを破壊され、中の備品が盗まれる被害に遭っていた。そのため、新たに防犯カメラを2台設置していたのだ。犯人はこのうち1台には気づいて取り外したが、もう1台あることには気づかなかった。無事だった方の防犯カメラの映像を確認すると、画質は粗いものの、男の姿がしっかりと映っていた。
被害に遭ったグラウンドは鬼怒川の河川敷にあり、ゴルフ場と隣接している。周囲は木々が生い茂り、目視できる範囲に民家はなく、道路からも奥まった場所にあるため人通りもほぼない。夜間に訪れると明かりもなく、虫の声だけが響く暗闇となる。犯人はこのような立地に目をつけ、計画的に犯行に及んだとみられる。
冒頭のように、懐中電灯を持った男が突然モニター越しに現れたのは、8月25日深夜0時過ぎだ。
「防犯カメラは上から撮影しているので、男は細身に見えますが、実際はガッチリとした体格の可能性が高いそうです。ラフな姿の男が倉庫の扉の前に行くと、すぐに防犯カメラに気づき、倉庫の屋根の上によじ登って取り外していました」(同前)
7月の被害時に防犯カメラはついていなかったため、同一人物による犯行かは不明だ。しかし男は慣れた雰囲気で”作業”を進めているように見える。そして倉庫内のボールを散乱させて中を物色し、最も高価な「操縦者が乗るタイプの電動式芝刈り機」に目をつけた。

シジミ漁場へと流れる川に大人用おむつを大量投棄、容疑の男書類送検…漁協「発見遅れていたら甚大な風評被害に」

小川原湖に流れ込む青森県東北町の土場川などで5月、使用済みの大人用おむつが入ったゴミ袋を大量に不法投棄したとして、県警が25日、60歳代の男を廃棄物処理法違反容疑で青森地検へ書類送検したことが捜査関係者への取材でわかった。捜査関係者によると、男は「少しでも楽がしたかった」という趣旨の供述をし、容疑を認めているという。
捜査関係者によると、男は5月4~6日、県内の福祉関連施設から出た使用済みのおむつ計約600枚が入ったゴミ袋を、複数回にわたって土場川など県内の4か所に投棄した疑い。男は福祉関連施設から出たゴミを処理施設に捨てるよう依頼を受けていたという。
小川原湖漁業協同組合によると、土場川に投棄されたおむつは同月6日午前6時頃、組合員が寺沢橋近くで発見した。おむつでいっぱいになったゴミ袋が15袋ほど浮いていたといい、通報を受けた県が河口から約200メートル上流の地点で回収した。
鶴ヶ崎信宏組合長は「あと少し発見が遅れていたら、湖に流入して甚大な風評被害が出ていたかもしれない。(流入を)ギリギリ防げたのが不幸中の幸い」と話す。
小川原湖は、シジミとワカサギの漁場として全国的に知られている。投棄事件の後、同漁協には「小川原のシジミは食べたくない」などの苦情の電話が複数件あったといい、鶴ヶ崎組合長は「自治体や漁協が湖の水質向上に努めている中での事件なので、強い憤りを感じている」と述べた。
東北町によると、施設などから出た使用済みおむつは、事業系一般廃棄物に分類され、清掃センターなどの処理施設に持ち込んで処分する必要がある。

「名代」茂木氏が存在感、米で複数会合こなし首脳外交補完…「ポスト高市」見据えるも当面は首相支えるとの見方

【ニューヨーク=深沢亮爾】茂木外相は25日、米ニューヨークで開かれた国連関連会合への出席など一連の外交日程を終えた。高市首相の「名代」として世界を飛び回り、米国滞在中も複数の会合をこなして首脳外交の補完に腐心した。
茂木氏は24日、国連本部でイスラエルとパレスチナが共存する「2国家解決」の実現に向けた閣僚級会合に出席した。「2国家解決の道のりがますます困難になっている」と懸念を示しつつ、アジア諸国のパレスチナ支援枠組み「CEAPAD」を主導してきた日本の取り組みを紹介。「パレスチナ問題の解決なくして中東に公平で永続的な平和はない」と国際社会の連携を訴えた。
茂木氏はニューヨーク滞在中、核軍縮をテーマにした多国間会合や先進7か国(G7)の外相会合などにも出席。個別会談を含め少なくとも13件の会談日程をこなした。
日米首脳会談に先立ってルビオ米国務長官と接触した際は、日米で溝がある国際刑事裁判所(ICC)を巡る問題を外相レベルで協議することで一致。ICC問題が首脳レベルの火種にならないように前さばきをするなど、豊富な人脈と外交経験を随所に発揮した。
首相は国会日程が組まれていない8月中の外遊を見送るなど、首脳外交は歴代内閣に比べて控えめだ。茂木氏はその穴を埋めるべく、4月以降、アフリカや中南米、欧州など精力的な外交を展開しており、首相も茂木氏の実務能力の高さに一目置いている。
茂木氏は「ポスト高市」を見据えてきたが、9月の内閣改造で続投が決まり、閣内にとどまった。来年の自民党総裁選に立候補すれば、首相と衝突することになりかねず、当面は首相を支えながら後継の機会をうかがうとの見方が強まっている。