大分市で住宅など20棟以上炎上、住民1人と連絡取れず…公民館に180人が避難

18日午後5時40分頃、大分市佐賀関で「家が燃えていて、火が見える」と近くの住民から119番があった。おおいた消防指令センターによると、住宅など20棟以上が燃えており、同日午後10時現在、消火活動が続いている。大分県警大分東署によると、少なくとも現場付近の住民1人と連絡が取れていないという。
現場は大分市中心部から東に約25キロの住宅密集地。市は公民館に避難所を開設し、同11時現在、約180人が身を寄せている。
自宅が燃えたという女性(76)は「会社から帰ってすぐに、2階にいた息子から『火事だ』と言われ、着の身着のまま避難した。バチバチという音がとにかくすごかった」と話した。
気象庁によると、出火当時、大分県中部には強風注意報が発表されていた。

教習所社長、3歳児はね死なす 水戸の交差点、横断歩道左折中

茨城県警は18日、水戸市の県道交差点で歩行中の女児(3)をはねたとして、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、乗用車を運転していた同県常陸大宮市の大宮自動車教習所の社長鯨岡則雄容疑者(57)=水戸市=を現行犯逮捕した。県警によると、搬送後に女児の死亡が確認された。過失致死に容疑を切り替え、詳しい状況を調べる。
女児は近くに住む原田恵理香ちゃん。逮捕容疑は18日午後2時20分ごろ、水戸市大工町1丁目の交差点を乗用車で左折する際、横断歩道を渡っていた恵理香ちゃんをはねた疑い。親族も近くにいたが、1人で歩いていたという。
現場はJR水戸駅から北西約2キロの繁華街近く。信号がある交差点で、いずれも青信号だったとみられる。

日中関係の冷え込みに自民・有村氏「事実に基づく冷静な議論」求める…公明・西田氏は「冷静で大人の対応を」

日中両国の関係が急速に冷え込んでいることを受け、与野党からは18日、事態の沈静化に向けて、中国側の冷静な対応を求める声が相次いだ。
自民党の有村総務会長は記者会見で、中国外務省が日本への渡航自粛呼びかけの理由として「中国人を狙った犯罪の多発」を挙げたことについて、「事実に基づく冷静な議論が極めて大事だ」と述べた。「警察庁に問い合わせたが、治安悪化の事実は認められない」と中国側の主張を否定した。
公明党の西田幹事長も記者会見で、「中国には感情的な報復、不必要な経済的圧力ではなく、冷静で大人の対応を強く求めたい」と語った。一方、中国が台湾有事に関する高市首相の国会答弁に反発を強めていることから、西田氏は答弁について「慎重であるべきだ」と首相に苦言も呈した。
国民民主党の玉木代表は「早く沈静化することを期待したい」と述べた。

赤坂女性刺傷、犯行時間わずか30秒か 事件50分前にはポスターにバツ印を書く姿

東京・赤坂のビルで女性が刺された事件で、容疑者とみられる男がわずか30秒ほどの間に犯行に及んでいたことが18日、捜査関係者への取材でわかった。警視庁は計画的な犯行とみて、殺人未遂容疑で逃げた男の行方を追っている。
捜査関係者によると、付近の防犯カメラ映像を確認したところ、男は少なくとも事件の2時間半ほど前から周辺をうろついていた。約50分前には現場のビルで、女性がこの日に出演する予定だった音楽ライブのポスターに黒色のスプレーとみられるものでバツ印を書く様子が映っていた。その後、現れた女性を男が追いかけてビルの地下に降り、再び出てくるまで約30秒で、この間に犯行に及んだとみられる。
事件は16日午前10時半ごろに発生。女性がビル地下1階のライブハウスが開くのを1人で待っていた際、男に刃物のようなもので襲われた。

長崎の被爆者団体、非核三原則見直し「絶対受け入れられない」

非核三原則のうち「持ち込ませず」について高市早苗首相が与党内で見直し議論を始める検討に入ったことに対し、被爆者団体「長崎原爆被災者協議会」(被災協)は18日、長崎市内で記者会見し、「(見直しを)絶対に受け入れることはできない」とする高市首相宛ての抗議声明を発表した。
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表委員で、被災協の田中重光会長(85)は「私たちが今まで積み重ねてきた核廃絶への思いをないがしろにされ怒りがわく」と憤り、「核兵器禁止条約に参加し、国際的なリーダーシップを取ることが日本の取るべき態度ではないか」と話した。
日本被団協代表理事で、被災協の横山照子副会長(84)は「高市総理は核兵器の問題を知らなすぎる。日本政府が核兵器禁止条約に署名・批准するよう、私たちは残された命で要求していく」とし、被災協の長野靖男監事(82)は「核兵器禁止条約ができ、多くの国が核兵器のない世界に向かって努力している時期に、被爆国である日本がこういうことをするのはとても許せない。あなたの言葉が国民にどう影響を及ぼすか、考えて発言してほしい」と語気を強めた。抗議声明は同日、発送した。
一方、長崎市の鈴木史朗市長は同日、定例記者会見で、「見直しは核抑止力の依存を強めるもの。唯一の被爆国として核廃絶への取り組みを進めてきたことを考え、非核三原則を堅持するよう引き続き求めていきたい」と述べた。【尾形有菜】

山陽新幹線の運転士、時速225キロで走行中に5秒間運転席を離れる…「無人」で300m進む

JR西日本は18日、山陽新幹線「こだま845号」(8両編成)の運転士(40歳代)が走行中に5秒間、運転席を離れたと発表した。
同社によると、16日午前9時40分頃、運転士は新大阪―新神戸間を走行中、乗務に必要な鍵を忘れた車掌から連絡を受け、運転室の扉を開けるために席を離れたという。当時、新幹線は時速225キロで走行しており、無人で約300メートル走った。約260人の客が乗っていたが、事故や遅れはなかった。
社内規定では新幹線を運転中に離席してはならないとしており、同社は近く処分を検討する方針。同社は「この度はお客様にご不安とご心配をおかけし大変申し訳ございません」としている。

愛子さま初の海外公務 ラオス首都・ビエンチャン 民族衣装で両手をあわせる“ラオス式”挨拶も トンルン国家主席を表敬訪問

東南アジアのラオスを訪問中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま。愛子さまにとって初めての海外公務で、きょうは国家主席への表敬訪問などにのぞまれました。
きのう、ラオスの首都・ビエンチャンに到着された愛子さま。早速、両手をあわせる“ラオス式”の挨拶を交わされました。
今年は日本とラオスの外交関係樹立70周年。愛子さまはラオス政府から招待を受け、初めてとなる海外公務にのぞまれています。
記者 「いよいよ愛子さまの国際親善がスタートします」
愛子さまが最初に訪問されたのは、フランスからの独立を記念して建てられた「凱旋門」。高さは49メートルで、愛子さまは階段を使って一番上までのぼり、ビエンチャン市内の街並みやメコン川を眺められました。
愛子さまをひと目見ようと訪れた人たちは…
母親がラオス人 「母がラオス人なので、ご縁を感じるというか、光栄な気持ち」
ラオス人 「ラオス人はもうすごく大歓迎しております。由緒正しい伝統的な日本の代表ですから、もう一生に一度見るか」
続いての訪問先は、ラオス仏教で最高の格式がある寺院「タートルアン」。愛子さまの服装は、アイボリーとラベンダーカラーの民族衣装。ここでも熱烈な歓迎を受けた愛子さまは、両手をあわせる“ラオス式”で挨拶をされました。
視察を終えた後、愛子さまはおひとりで記念撮影をされましたが、寺院の関係者らを呼び込み、一緒に写真を撮るよう誘われる場面もありました。
その後、愛子さまが向かわれたのは「国家主席府」。トンルン国家主席を表敬訪問されました。
「日本とラオスの外交関係樹立70周年、この年にラオスを訪問することができましたこと、大変ありがたく思っております」
愛子さまは、今夜開かれる晩さん会で初めてとなる海外でのスピーチにのぞまれる予定です。

山上被告の妹が出廷 母は暗がりで祈り「気持ち悪かった」

安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)の裁判員裁判が18日、奈良地裁(田中伸一裁判長)であり、被告の妹が弁護側の証人として出廷した。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信した母親について「ろうそくの明かりだけでお祈りをするようになり、気持ちが悪いと思った」と述べた。
妹は被告を含めた兄2人とともに、旧統一教会を信仰する母親の下で生きてきた。
妹によると、教団を信仰するようになった母親は家の中に写真を飾り、祭壇のようなものを作った。朝晩祈りをささげるようになった。教団の見本を見ながら「日本が韓国に戦争でひどいことをして、すみません」と半紙に書いていたのも見たことがあるという。一方で、「学校から帰っても母親はいなかった」と述べた。
妹は冒頭、「これまで生い立ちを話そうとすると、涙が出てつらかった。なるべく忘れようと生きてきました。つらかった、死にたかったという感情はあります」と述べた。
被告は入廷してきた妹を少し見つめ、唇を結ぶような表情だった。その後は目をそらし、下を向いたままだった。【岩崎歩、国本ようこ】

高市早苗首相の「靖国神社参拝」実現のキーマンは安倍政権の“影の総理” 米トランプ政権から反対される可能性低く、実現に向けた布陣整う

歴代2位となる82%(JNN調査)という高支持率で好スタートを切った高市早苗・首相。政権を盤石にするために、靖国神社を参拝するプランが浮上しているという。もしも実現すれば、2013年12月26日に参拝した安倍晋三・元首相以来、12年ぶりの現職総理の参拝となる。その舞台裏を追った。【全3回の第2回】
キーマンは安倍政権の首相補佐官
高市参拝実現のキーマンと見られているのが、安倍政権で総理首席秘書官兼首相補佐官を務め、「影の総理」の異名を取った元経産官僚の今井尚哉氏だ。
高市首相は今井氏を”三顧の礼”で特命担当の内閣官房参与に招き、首相の最大のブレーンと見られている。
実は、今井氏は安倍氏が首相に返り咲いた直後に靖国神社を参拝しようとしたのを強硬に反対して止めた人物でもある。
『中央公論』(今年3月号)の対談で、当時の官邸でのやりとりを今井氏がこう振り返っている。
〈冗談じゃない、と思いましたよ。中国は安倍さんが靖国に行くことは織り込み済みとしても、アメリカが反対しますから。(中略)どう諫めても安倍さんは曲げないんです。執務室に何度も説得に行って、5回目には「ふつつか者でございました」と辞意を伝えました。とてもお支えできません、と。〉
結局、安倍首相のほうが折れ、参拝は1年後に行なわれた。
だが、時のオバマ政権が黙っていなかった。参拝直後に在日米国大使館が「米国は日本の指導者が日本の近隣諸国との緊張を悪化させる行動を取ったことに失望している」という異例の声明文を発表、キャロライン・ケネディ駐日大使も「地域情勢を難しくするような行動は建設的ではない」と批判し、今井氏は中韓だけでなく、米国との事後処理に奔走した。
その経緯を考えれば、高市首相が参拝を検討したとしても、今井氏が”ブレーキ役”となると見るのが自然だ。総理の最側近となる政務担当首相秘書官に前経済産業省次官の飯田祐二氏を推したのも今井氏とされ、高市首相に意見を通す体制になっている。
ただ、「安倍政権当時とでは海外の政治状況が全く違う」(官邸筋)との見方があるのも確かだ。
そもそも、今井氏が安倍首相の参拝に反対した最大の理由はオバマ政権が反対し、日米関係が悪化することを予測していたからだ。中国の対応についてはこう語っている。
〈たとえば靖国参拝で中国がどれだけ反発しても、「こいつとは長く付き合わなければならないから、嫌でもこの政権と交渉するしかない」と思わせることが大事なんです。交渉の現場で何を言っても、相手は「本当に国会を通せるんだな?」と足元を見てきますから、「通せるよ」と言える政権の強さがあれば、在外公館のアタッシェ(外交使節団員)たちは自信満々に振る舞えるんです。〉(前掲の『中央公論』)

中国依存は「リスク」=小野田経済安保相が警鐘

小野田紀美経済安全保障担当相は18日の記者会見で、中国政府が日本渡航を避けるよう自国民に呼び掛けたことに関し、日本企業が中国へ過度に依存することに警鐘を鳴らした。「気に入らないことがあれば、すぐに経済的威圧をしてくるところに依存し過ぎることはサプライチェーン(供給網)だけでなく観光にもリスクだ」と指摘し、「リスク低減」を考慮するよう促した。
中国政府は「治安情勢が良くない」などとして、日本への留学を慎重に判断することも求めている。自民党の有村治子総務会長は18日の会見で、警察庁に問い合わせた結果として、例年と比べて日本国内で中国人を巡って治安が悪化した事実は認められないと反論。「事実に基づいて冷静な議論がなされることは極めて大事だ」と述べた。
日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は会見で国内観光業への影響に触れ、「中国人観光客がゼロになっても成り立つビジネスモデルを目指してもらいたい」と強調した。台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁については「撤回の必要はない」との認識を示しつつ、「特定のケースに当てはめて発言するのは控えた方がいい」と語った。 [時事通信社]