菅義偉氏が回顧録、首相・官房長官の9年間「国民のために」…ワクチン1日100万回接種「全力で取り組むことを促す狙い」

菅義偉・元首相が首相時代の経験などを振り返った著書「菅義偉 官邸の決断」(ダイヤモンド社)が出版された。
菅氏は官房長官を約8年間、首相を約1年間務めた。「全ては、国民のために」との思いで過ごしたと述懐し、安全保障関連法の制定や新型コロナウイルスへの対応など、重要な局面での意思決定に込めた思いなどをつづった。
安倍元首相の突然の辞任に伴う2020年の自民党総裁選に出馬を決意したのは、「『政治の空白』をつくってはならないとの一心だった」と記した。新型コロナのワクチン接種を1日100万回とする目標を掲げた際は、「各省庁が全力で取り組むことを促す狙いがあった」と当時の思いを明かした。

高市首相が「地域未来交付金」の新設表明、地方成長の政策「夏まで」とりまとめ指示

高市首相は4日、首相官邸で開いた地域未来戦略本部の初会合で、地方の成長戦略を後押しするための政策パッケージを来年夏までにとりまとめるよう、黄川田地方創生相に指示した。
首相は、地場産業の付加価値向上や販路開拓を支援する「地域未来交付金」の新設を表明し、「真に地方の活力を最大化することにつながるよう、従来の地方創生施策も含め、見直しを進めてほしい」と語った。
同本部は、石破内閣が設置した地方創生関連の本部を衣替えする形で先月発足したもので、地方への投資呼び込みなど経済政策に重点を置く。

千葉・船橋市の診療所での男性遺体遺棄事件 新たに20代の男3人を傷害致死の疑いで逮捕 千葉県警

去年8月、千葉県船橋市の診療所に21歳の男性の遺体が遺棄された事件で、警察は男性に暴行を加え死亡させたとして、新たに20代の男3人を逮捕しました。
逮捕されたのは、いずれも無職の山科力輝容疑者(23)、小川峻矢容疑者(22)、野村紘汰容疑者(24)で、去年8月26日未明、船橋市の公園で千葉市若葉区の会社員・三浦未来さん(当時21)の顔を殴るなどの暴行を加え死亡させた疑いがもたれています。
山科容疑者と小川容疑者は、この暴行の前日にも東京・墨田区の公園で三浦さんに殴る蹴るなどの暴行を加えた疑いで逮捕されています。
この事件をめぐっては、去年8月27日に三浦さんの遺体が船橋市夜間休日急病診療所で見つかり、すでに20代の男2人が遺体を遺棄した疑いで逮捕されています。
警察によりますと、亡くなった三浦さんは、逮捕された男5人のいずれとも知人で、暴行を受けてから遺体が遺棄されるまで車で連れ回されていた状況だったとみられるということです。
警察は3人の認否は明らかにしていませんが、何らかのトラブルがあったとみて事件の詳しいいきさつを調べています。

「雪を見たらちょっと無理だな」と大雪で営業断念も最強寒気で日本各地に初雪ラッシュ「いろは坂」で“立往生”も

今シーズン一番の寒さとなり、各地で初雪を観測しています。日本海側では大雪となりました。
雪の中を走行する除雪車。山形県では、きのうの夜から雪が降り続き、道路や信号機が白く覆われました。
新潟県湯沢町でも、この積雪。
高柳光希キャスター 「きのうから一晩、雪が降り続き、銀世界へと変わりました。積もった雪の高さを見てみると、30センチほど積もっています」
雪かき作業に追われる住民は…
住民 「(Q.いよいよ冬が始まったという感じしますか?)うん。毎年のことだ。みんな慣れて、準備も終わっているから」
初雪ラッシュとなった日本列島。名古屋市内では、きのう夜11時ごろから、みぞれを観測。「みぞれ」も「雪」と分類されることから、平年より15日早く、昨シーズンよりは31日も早い初雪になりました。
また、岐阜市でも平年より10日早く、昨シーズンより11日早い初雪を観測しました。
能登半島地震の被災地・石川県輪島市でも積雪を観測しました。仮設住宅に暮らす住民からは不安の声も。
仮設住宅で暮らす住民 「(雪かき)大変。雪は慣れていても怖い。仮設だとエンジンをかけていいのか気をつかいますよね」
雪の影響は関東北部でも。栃木県日光市の中禅寺湖。雪が風であおられ、歩行者は身をかがめて歩いています。
観光地・竜頭の滝の近くでは、お茶屋さんが雪の影響で営業を断念。
お茶屋さんオーナー 「ここまで降るとは思わなかったですね。朝の雪見たら、ちょっと無理だなと思って…」
そんななか、雪によるとみられる事故も起きています。
中禅寺湖と日光市街をつなぐ「いろは坂」では午前11時半ごろ、スタッドレスタイヤを装着していなかった乗用車が立往生。後ろから来た路線バスが接触する事故が発生しました。けが人はいませんでした。
東北と北陸の山沿いを中心に大雪となる見込みです。

2年前に東京・池袋の事務所強盗未遂 容疑でトクリュウ指示役の男2人逮捕 関西でも摘発

東京・池袋の会社事務所に侵入し、金品を奪おうとしたとして、警視庁特別捜査課は4日、建造物侵入と強盗未遂の疑いで、住居不定、無職の今井裕治容疑者(38)と、東京都板橋区の職業不詳、大野実容疑者(51)を逮捕した。特捜課は認否を明らかにしていない。
2人は「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)のメンバーで、事件の指示役とみられる。過去に大阪などで発生した「闇バイト」で募集された実行犯による強盗事件などに関与し、令和5~7年に大阪府警や山口県警に摘発されていた。
逮捕容疑は5年8月、他の者と共謀し、東京都豊島区の会社事務所に侵入し、20代男性の顔に催涙スプレーを噴射したり、体を押さえつけて暴行を加えるなどして、金品を奪おうとしたとしている。

広範囲でガス漏れ 火災22件…生活に大きな影響 “どこにでもある設備”に異常か 山口・宇部市

4日、山口県宇部市で広い範囲でガス漏れが起き、火災が複数発生しました。市内では1万世帯以上でガスの供給を停止していて、生活にも影響が出ています。
山口県宇部市の飲食店。お昼時ですが…
店長
「当店は都市ガスで全くガスが使用できなくて、営業ができない」
4日は臨時休業。
スーパー銭湯も…
「やってない」
銭湯に来た人
「しょうがないから家に帰って体を拭くか。皆さんいま見ていても次から次へと…中で聞いたら、いつ回復するか分からないと」
およそ1万2500件のガス供給が停止している宇部市。冷え込んだ早朝に「ガス漏れをしている」との通報が相次ぎました。
市中心部の広範囲にわたったガス漏れ。これまでに22件の火災が発生、2人がケガをしたといいます。
――家で火が出た
地元住民
「出ました。鍋置くじゃないですか、それからバーッと20センチくらい横にボッと」
至るところで上がった火の手。
地元住民
「この中。この辺まで火が上がった。ぬれた毛布をかけて、このくらいまでになったけど」
――天井近くまで燃えてますね
地元住民
「ガス炊飯器でご飯を炊こうとしたらシューと異常な音が出た」
――点火のスイッチ
地元住民
「入れたらボッと。元栓の閉めるところから出た。ボッとついたから元栓を閉めた」
――それでも
地元住民
「ずっと燃えた」
火は外にある元栓を閉めると消えたといいます。
市内に都市ガスを供給する山口合同ガスによりますと、ガス漏れの原因は、“ガスの圧力異常”。市内に29あるという「ガバナ」という設備の1つに異常が生じたとみられています。
「ガバナ」について、都市ガスを供給する事業者からなる日本ガス協会に聞きました。
日本ガス協会・技術部保安グループ 中澤一哉さん
「ガスの圧力を家庭で使う圧力に下げるため、地区に設置している。ガス機器で使用できる圧力まで下げるのがガバナ」
ガスの圧力をコントロールするもので、どこにでもあるものです。首都圏の場合はおよそ4000か所あるといいます。
日本ガス協会・技術部保安グループ 中澤一哉さん
「通常想定している圧力よりも高い圧力になってしまうと、炎が大きくなったりは考えられる。かなりレアケース」
まさかの事態に見舞われた宇部市では、生活への影響は大きく、都市ガスを使う学校では給食を非常用カレーに変更しました。
先生
「いざという時のためによかったね。給食なしじゃなくて」
さらに、暖房も…
宇部市立見初小学校 校長
「教室のエアコンが全てガスから来ているので、つけてはいけないと」
山口合同ガスは午後5時から会見を開きました。
山口合同ガス担当者
「整圧器(ガバナ)の異常が原因だと考えております。通常の約12倍の圧力がかかったと考えられます」
圧力が高くなった理由は分かっていませんが、今年2月に点検した際には異常はなかったといいます。
山口合同ガス担当者
「全体復旧の見込みは現在、調査中」
山口合同ガスは換気を呼びかけるとともに、従業員が1軒ずつ安全確認を行っているということです。

宇部市のガス漏れで山口合同ガスは記者会見を開き陳謝 全面復旧の見込みは調査中

宇部市の広範囲でガス漏れが発生したことを受け、都市ガスを供給している山口合同ガスは記者会見を開き陳謝しました。
全面復旧の見込みは現在調査中だということです。
山口合同ガスは4日午後5時から会見を開き、広範囲にわたるガス漏れやそれに伴う火災の発生、そして、1万2500世帯にもガスの供給停止を陳謝しました。
会社の説明によりますと設備に異常が発生したのは4日午前6時前でガバナと呼ばれる設備の異常が発生したということです。
ガバナは高圧で送られてくるガスを一般家庭で使用するレベルまで下げるための設備で市内・琴芝町にあるガバナで通常、一般家庭では2.26キロパスカルに設定されている供給圧力が何らかの不具合により通常の約12倍となる28キロパスカル程度に最高でなっていたと考えられるということです。
(山口合同ガス)
「直近が、2025年の2月5日に分解点検を行いまして、2回の分解点検時は、異常は認められていないというところでございます」
山口合同ガスによりますと現在、復旧に向けた作業を進めていて、病院や学校などについては安全を確認し順次供給を再開していくという事です。
また、一般家庭向けについては点検作業を進めていますが全面復旧の見込みは現在調査中だという事です。

【独自】日韓首脳会談、来月奈良で調整 高市首相の地元、親密関係狙う

高市早苗首相は、韓国の李在明大統領と来年1月中旬に地元の奈良で会談する方向で調整に入った。首脳同士の相互往来「シャトル外交」の一環で、地元に招待することで李氏と親密関係を築く狙いがある。複数の日韓外交筋が4日明らかにした。李氏は悪化する日中関係の仲介役に意欲を示しており、日中間の緊張緩和に向けた役割に注目が集まりそうだ。
トップが頻繁に会談することで、日韓関係を安定的に発展させるとの両国の合意を着実に前進させたい考えだ。日韓は歴史認識や領土を巡る問題を抱えており、摩擦が再燃しないよう首脳間の安定した関係維持が重要になっている。
李氏は就任直後の今年8月に初来日し、当時の石破茂首相と東京都内で会談。石破氏も9月に訪韓している。高市首相とは10月30日に韓国南東部慶州で初会談した。
李氏は10月に韓国で行った高市首相との会談で、次回は自身が訪日する番だとした上で「地方都市で会いたい」と伝えていた。日韓間では、両首脳が奈良市の東大寺や春日大社をそろって訪問する案が浮上している。

維新、定数削減で参政に賛同要請 与党、5日にも法案提出

日本維新の会の藤田文武共同代表は4日、参政党の神谷宗幣代表と国会内で会談し、自民党と今国会に提出する方針の衆院議員定数削減法案を巡り、成立に向けた賛同を求めた。国会への共同提出も呼びかけた。神谷氏は民意を反映させる選挙制度にした上で定数を削減するのであれば協力は可能だと応じ、削減する場合は議員の公設秘書の人数を増やすべきだと主張した。自民、維新は必要な手続きを経て、定数削減法案を5日にも衆院に提出する方向で調整している。
自民は政調審議会で、定数削減法案を了承。小林鷹之政調会長は記者会見で「今後の国会審議で野党を含めて合意形成する必要がある。丁寧な姿勢で臨む」と強調した。
会談で藤田氏は定数削減法案の内容を説明。これに対し神谷氏は、スパイ防止法案、日本国旗を損壊する行為を処罰する「日本国国章損壊罪」を新たに盛り込んだ刑法改正案、街頭演説中の妨害行為の抑止を図る新たな法案への協力を求めた。
藤田氏は会談後、日本国国章損壊罪の法案については「連携が可能であれば進めたい」と記者団に述べた。

“冬眠しない”クマに…各地で襲われる被害相次ぐ 雪かき中や新聞配達中など 12月でも注意が必要

本来なら冬眠する時期を迎えていますが、クマの被害が相次いでいます。長野県野沢温泉村では、除雪作業をしていた男性がクマに襲われけがをしました。
4日朝、長野県野沢温泉村で撮影された写真に写っていたのは、雪が積もった車の近くにいる、クマとみられる動物。雪が降る12月になっても、人里に現れています。
写真が撮影された約15分前、150メートルほど離れた場所で78歳の男性がクマに襲われたのです。
撮影されたクマとみられる動物と男性を襲ったクマが、同一の個体かどうかはわかっていません。
記者
「男性は除雪作業をしていたところクマに襲われたということです」
警察によると、襲われた男性は自宅前の雪かきをしていたといいます。そこに現れたクマ。男性は突然、顔をひっかかれ、左の太ももを4か所かまれたということです。
男性は病院へ搬送されましたが意識はあり、命に別条はないということです。
近隣住民
「そこら辺にクマがいるのは把握しているんですけど、え、まだ?って感じ。もう冬眠しているだろうなというのがあったので」
男性を襲ったクマはまだ見つかっていないため、警察は付近の住民に注意を呼びかけています。
4日、相次いだクマによる被害。
富山市では未明、新聞配達中の70代の夫婦がクマに顔などをひっかかれました。2人とも顔から血を流していたものの、命に別条はないということです。
岩手県奥州市ではペットの犬をさがしていた女性が、道路脇から現れた体長約1メートルのクマに突然、襲われたといいます。
被害女性の母親
「びっくりしてね。(娘が)クマにひっかかれたって。玄関から出るのも怖いですね」
女性は顔などをひっかかれ、病院へ搬送されましたが意識はあるということです。
師走に入っても相次ぐクマ被害。専門家は「12月でもクマへの警戒が必要だ」と警鐘を鳴らします。
岩手大学 山内貴義准教授
「『雪が降ったから大丈夫』という話はよくされるが、基本的に気温とか雪の量で冬眠が早くなるわけでない。クマはまだ出没する可能性はある」
気温が低い12月でも、柿の実などクマのエサとなるものがあれば、人里に現れることはあるといいます。
さらに…。
岩手大学 山内貴義准教授
「確実に言えるのは、(来年の)春先は出ると思う、間違いなく。春先は、ここ数年で連続、街中に出ている」
「災害級」ともいわれる今年のクマ被害。この先も警戒が必要です。