「無資格医師」を再逮捕 虚偽の診断で治療費だまし取った容疑

医師免許がないのに虚偽の診断をして治療費名目で現金をだまし取ったとして、警視庁生活環境課は17日、横浜市神奈川区金港町、雑貨販売会社役員、田中利典被告(51)=医師法違反で起訴=を詐欺容疑で再逮捕したと発表した。同課は、2019年5月以降に少なくとも十数人から計約4000万円を詐取したとみて調べる。
逮捕容疑は医師の資格がないのに、ともに40代の夫婦に「肝臓がんは極めてハイリスクな状態で約3年以内に病気が発生してしまう」「胎盤幹細胞注射を打つ幹細胞治療を行った方がよい」などと虚偽の診断をして注射するなどし、19年7月ごろに治療費名目で計約240万円をだまし取ったとしている。「診断結果を創作した。治療の必要性はなかった」と容疑を認め、注射の液体は「(点滴などに使う)生理食塩水」と説明している。夫婦は、吐き気や下痢などの体調不良を訴えたという。
生活環境課によると、田中容疑者は「中国の医師免許を持っている」とかたり、夫婦らから採取した唾液を民間機関に提出して遺伝子検査を依頼。検査結果を示しながらうその診断をし、自宅マンションや東京都内の飲食店の個室で生理食塩水の注射などをしていたとみられる。「かつて医療コンサルタントの仕事をしており、その時に見た中国の医師のやり方を見よう見まねでやった」と供述しているという。
勤務先の雑貨販売会社社長の30代女性被告=医師法違反で起訴=が、知り合いの富裕層らに「良い医者がいる」などと声を掛けて田中容疑者を紹介していた。
田中容疑者と社長は、小学生の女児ら4人に無資格で注射などをしたとして医師法違反(無資格医業)容疑で21年11~12月に逮捕、起訴されていた。【柿崎誠】