初導入から半世紀超 世界の消費税、比べてみると

消費税(付加価値税)は世界各国で導入されている。給料の増減や企業業績に応じて税収が大きく変動する所得税や法人税と異なり、景気動向に左右されにくい消費に課税するため、安定的に財源を確保できるためだ。
欧州連合(EU)は加盟国に15%以上の税率を求めており、中国は16%、韓国は10%。米国は連邦レベルの付加価値税は存在しないが、ほとんどの州が州税として実施している。
付加価値税は1954年、世界で初めてフランスで導入された。所得税や法人税には勤労意欲をそいだり、企業活動を制約したりする懸念があるのに対し、「経済に与える影響が比較的小さい」として急速に普及。日本では89年4月に消費税として当初は3%の税率で導入された。
各国とも導入後、税率を引き上げており、EUでは現在、税率20%超の国が多い。福祉国家として知られるスウェーデンやデンマークは25%。英国とフランスは20%、ドイツは19%だ。税率変更には通常、議会の議決が必要だが、英国のように政令で増税できる国もある。日本の税率はこれらの国々と比べると低く、膨らむ一方の社会保障の財源確保に向け、さらなる増税論の根拠になっている。
日本では税率10%への引き上げに合わせ初めて導入される軽減税率も、既に多くの国で実施されている。日本の対象品目は飲食料品(外食と酒類を除く)と定期購読の新聞だが、対象の範囲は国によってさまざまだ。フランスでは書籍や雑誌、外食、スポーツ観戦、映画なども対象に含まれ、2・1~10%の軽減税率が適用される。【清水憲司】