同居家族の濃厚接触待機、7日間に短縮 対策実施後、発症ない場合

厚生労働省は2日、新型コロナウイルスの感染者と同居する家族について、マスクの着用など家庭内で感染対策を取り始めた日から7日間発症しない場合は、濃厚接触者としての待機期間をその時点で終えられると発表した。新型コロナの変異株「オミクロン株」の急拡大で、多くの人が濃厚接触者となる中、感染者と同居する濃厚接触者の待機期間は少なくとも2週間に及んでいたが、1週間以上短くなる。
政府は1月、濃厚接触者の待機期間を当初の14日間から7日間に段階的に短縮。感染者となった家族と同居する濃厚接触者は、最後に感染者と接した日を起点に待機期間を数えるため、家族の療養が解除されたあと、さらに7日間仕事や学校を休む必要があった。
国立感染症研究所によると、オミクロン株は感染者が次の「2次感染者」に感染させるまでの期間が短く、発症後7日を超えて2次感染者が発症するケースは「極めてまれ」という。今回の見直しでは、感染者と同居する濃厚接触者は、マスクの着用や手の消毒など感染対策を取り始めた日か、感染者が発症した日の遅い方を起点に7日間発症しなかった場合には待機を解除する。別の家族が発症した場合はその時点から数え直す。
後藤茂之厚労相は記者団の取材に「子どもの感染者が増えていることに伴い、濃厚接触者となって自宅待機を余儀なくされる保護者が急増している」と述べ、社会経済活動の維持を図るため保護者の早期解除が必要との考えを示した。
一方、オミクロン株が主流となった新型コロナの感染拡大の「第6波」で、重症化率と致死率がデルタ株が中心だった「第5波」より大幅に低下した。2日に開かれた厚労省に感染症対策を助言する専門家組織「アドバイザリーボード(AB)」の会合で明らかにされた。ワクチンの接種歴がない場合は、いずれも高い水準となっている。
ABによると、2021年7~10月を第5波、22年1月1~14日(26日時点の集計)を第6波とした場合、感染した60歳以上の重症化率は5・0%から1・45%に、60歳未満も0・56%から0・04%に低下。致死率も60歳以上は2・5%から0・96%に下がり、60歳未満は0・08%が0%となった。いずれも暫定結果で、ワクチン接種歴を問わないものとなっている。また、接種を受けていない場合、第6波でも60歳以上の重症化率は5・05%、致死率は4・04%と、接種歴のある人より大幅に高かった。
さらに、ABの専門家は感染症法の柔軟な運用についての提言を公表。医師が診断し、軽症で50歳未満か、5歳以上で基礎疾患がないなどの条件を満たした感染者について、健康観察や入院勧告を省力化できるようにし、積極的疫学調査も医療機関と福祉施設に重点化することなどを盛り込んだ。後藤氏は記者団に「実態を踏まえ、今後どのようなルールを作っていくか検討したい」と述べた。【金秀蓮、矢澤秀範、小鍜冶孝志】