中国海警船、尖閣沖の航行が常態化…武器使用認めた法施行から1年・「海軍化」強める

中国の海上保安機関・海警局に武器使用などを認めた「海警法」の施行から、1日で1年となった。沖縄県の尖閣諸島周辺海域では海警船の航行が常態化しているほか、中国海軍の艦艇を海警船に改修し、武装化を強める動きもみられる。海上保安庁は監視の強化を図り、警戒を強めている。
海保によると、2021年の海警船による尖閣諸島周辺の領海侵入は34件で計40日間に達し、20年(24件で計29日間)より4割増えた。21年の接続水域(領海の外側約22キロ)内の航行日数は計332日に上った。およそ4隻のうち1隻が機関砲のようなものを搭載しているという。
海警法では、海警局が軍指導機関である中央軍事委員会の命令に基づき、「防衛作戦」を行うと明記された。法施行後、海警の「海軍化」は強まっている。
日本政府関係者によると、中国国内では昨年から、海軍のフリゲート艦約10隻が改修中で、今後は計20隻程度が海警船に転用される見通しだという。改修に際して艦艇の対艦、対空ミサイルは撤去されるケースが多いが、機銃や76ミリ砲などは備えたままで「着々と装備の増強を図っている」(海保関係者)状況だ。中国のSNS上では、改修中の海警船とみられる画像も投稿されており、海保は配備先の動向を注視するなど情報収集を進めている。
海警法は、中国の「管轄海域」で他国船を強制退去させる権限などを海警に認めている。中国側が一方的に主張する「主権」や「管轄権」が侵害されたと認識すれば、武器の使用が可能だ。海警船が尖閣周辺の日本の漁船などに接近し、武器を使用するケースも想定されうる。岸防衛相は1日の記者会見で「領土、領海、領空をしっかり守り抜いていく決意で警戒監視を続けていく」と述べた。