青森県の三村知事は4日の定例記者会見で、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の適用対象を青森市に広げることを見送ると正式に発表した。市内の主な感染源が、重点措置で規制が強められる飲食店ではないと判断したため。一方、県内全域で部活動を今月末まで原則禁止とするなど教育現場での対策を強化する。
三村知事は「県内の感染状況などを総合的に判断し、まん延防止等重点措置の弘前市以外への拡大を見送る」と表明した。
三村知事が述べる「総合的な判断」の要素の一つは、「多数の感染者が発生する場所がどこにあるか」だ。青森市はクラスター(感染集団)こそ連日確認されているが、ほとんどは学校や保育施設など。三村知事は「飲食店関連のクラスターが頻発する状況にはない」と強調した。重点措置は飲食店への対策が中心なため、県幹部は「魚のいない所に網を張ってもしょうがない」と例えた。
また、子どもの感染割合は上昇している半面、市内のコロナ病床使用率は2日時点で19・2%と
逼迫
(ひっぱく)状態にはないのも判断材料となった。
重点措置が適用されれば、街の人出を減らし、感染リスクを下げる効果が期待される。ただ、県によると、弘前市への重点措置適用が表明された1月24日以降、青森市と弘前市、八戸市の中心部の夜間滞留人口は、県独自の感染防止策が実施されていた昨年9月と同水準まで減少したという。住民の警戒感が高まっている現状を示している。
青森市への適用を見送る一方、県はこれまで週3日以内としていた部活動を、7日以降は全国大会などにつながる大会出場を除いて原則禁止とすると発表した。さらに通常の学校生活でも、可能な限り密を避ける対応を徹底するよう求めた。保育施設にも改めて感染リスクの回避を呼びかけ、三村知事は「まずは学校などでの子どもたちの感染を抑える」と強調した。
青森市の小野寺晃彦市長は4日記者会見し、県に適用対象とするよう要請していた「まん延防止等重点措置」が見送られたことに「大変残念だ」と悔しさを示した。一方で、「無駄だったとは思わない。嘆く時間はない」とも述べた。
市は4日の危機対策本部会議で、若年層対策として受験を控える中学3年生を除く全ての市立小中学校で分散登校を行うと決めた。分散登校は、7日に一部で始め、9日までには全62校で実施する。また市教委によると、5~9日は1校が休校措置を取り、4日現在で7校15学級が学級閉鎖になっているという。