嘆くタクシー「昼から夕方まで結局一人も乗せなかった」…高知で「まん延防止」適用開始

2度目のまん延防止等重点措置が高知県内に適用された12日、繁華街は休業を伝える貼り紙を出した店や、早めにシャッターをおろす店が目立った。感染者ゼロになった3か月前、あのときは収束への道筋がおぼろげながら見えた気もしたが……。感染の波に振り回される街からは嘆きの声が聞こえてきた。同措置は3月6日まで続く。
(大家広之、北島美穂)
「今日から3週間、毎日が苦痛です」
高知市を拠点に5市村で営業するタクシー会社「さくらハイヤーグループ」(高知市南新田町)のマネジャー兼ドライバー大塚重男さん(55)が嘆いた。昨年8~9月に重点措置が適用された際は、街から人が消え、同社の売り上げは4割減になったという。
12月になると飲食店とタクシーが利用できるクーポン券「食べタククーポン」の影響もあり、客足が復活。しかしそれもつかの間、第6波が県内に及ぶと、再び客は途絶えた。そして2度目の重点措置の適用。今回は期間中、一部の従業員を自宅待機にするという。
大塚さんは「今日もお昼から夕方まで結局一人も乗せなかった。期間中に感染が落ち着き、3月の歓送迎会シーズンは、多くの乗客を迎えられるよう祈っています」と語った。

県は、今回の重点措置の適用に伴い、飲食店に営業時間の短縮などを要請。感染対策を施した「高知家あんしん会食推進の店」認証店に対しては、営業を午後9時(酒類提供は午後8時)までか、午後8時(酒類は提供せず)までのいずれかを、非認証店に対しては午後8時までの営業で、酒類は提供しないよう求めている。
高知市南はりまや町の料亭「得月楼」は、営業時間を午後8時までとし、予約のない夜は休業することに決めた。現在は盆梅展を開催中で例年なら一番のかき入れ時だが、松岡憲史代表(42)は「感染拡大は今や誰が悪いわけでもない。前向きに捉えて収束を願うだけ」と話す。