「何でこんなことに」 日大の田中前理事長、起訴内容認める

日本大学の取引業者からのリベート収入などを申告せずに所得税計約5200万円を脱税したとして、所得税法違反(過少申告)に問われた日大前理事長の田中英寿被告(75)は15日、東京地裁(野原俊郎裁判長)で開かれた初公判で「争う気はありません」と起訴内容を認めた。
田中前理事長は被告人質問で、野原裁判長から日大トップとしての社会的責任について問われ「事件を起こしてしまったことは大変申し訳ない。反省しています」と謝罪した。一方で「何でこんなことになったのか理解できないところがある。自分なりに残念に思っている」とも述べた。弁護側から今後の日大に対する思いを問われると「日本大学の発展を心から願っております」とした。
起訴状によると、田中前理事長は2018年と20年の所得計約1億1800万円を隠し、両年分の所得税計約5200万円を免れたとされる。
田中前理事長は21年11月に東京地検特捜部に逮捕され、当初は容疑を否認していたが、逮捕から約1週間後に一転して容疑を認めた。現金の受け取り役として妻の共謀が疑われたことから、「自分が妻に申告しないよう指示した」と供述したとされる。
関係者によると、申告しなかったとされる所得の内訳は、大阪市の医療法人「錦秀会」前理事長の籔本雅巳被告(61)=背任罪で起訴=からの計7500万円▽金沢市の建築会社からの3000万円▽大阪府の設計会社からの1000万円▽日大元理事の井ノ口忠男被告(64)=同=からの300万円。【遠藤浩二】