昨年7月の東京都議選期間中などに無免許運転を繰り返したとして、道交法違反の罪で在宅起訴され、議員辞職した元都議の木下富美子被告(55)の判決公判が15日、東京地裁で開かれ、懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)の有罪判決が言い渡された。木下被告は今後、運転しないことを宣言した。
木下被告は、黒のジャケット、グレーのスカート姿に黒のパンプスで出廷し、うつむくことなくしっかりと前を向きながら判決を受け入れた。平出喜一裁判官は、判決理由について2017年から約4年の間に計12回の交通違反、さらに4回の免許停止処分を受けたことを挙げ「常習的な犯行。被告の規範意識には問題がある」と指摘。「条例制定に携わる都議として、法令をより順守すべき立場であった。責任は重い」とした。
一方で、強い社会的非難を受けて都議を辞職したことなどを考慮し、執行猶予を付けた。判決後は、裁判官の言葉に耳を傾け、小さくうなずく姿も見られた。
判決後の記者会見で木下被告は「無免許運転によって失ったものはあまりにも大きく、日々後悔しかございません。後悔ばかりの毎日です」と反省の弁を語った。1月25日の初公判では計12回の交通違反について「たくさんでしょうか」と発言したことに批判が殺到したが、「決して少なくない違反歴でした」と訂正。「二度と過ちを繰り返さぬよう自ら運転は行わず、順守意識を高め、自らを律していきたい」と誓った。控訴はしないという。
木下被告は、辞職前に「いったん退いて、交通事故の解決に専念したらどうか」と助言していた小池百合子東京都知事(69)とは今でも連絡を取り合っているとも述べた。政界復帰の可能性については「政治活動の復帰を含め、将来のことはまだ何も考えられていない状況です」と完全否定はしなかった。
判決によると、21年5月29日~7月2日に計7回、公安委員会の運転免許を受けずに板橋区の道路などで乗用車を運転した。当時は免許停止中だった。当て逃げしたとする過失傷害と事故不申告の書類送検容疑は不起訴とした。