マスク拒否で離陸遅らせた呉市議「着用は強制でない」 政倫審で反論

広島県呉市の谷本誠一市議(65)が北海道の釧路空港から出発する旅客機内でマスク着用を拒否し、離陸が1時間余り遅れた問題で、市議会は17日、政治倫理審査会の初会合を開いた。出席した議員からは批判の声が相次いだが、谷本氏は「マスクの着用は強制ではない」と反論し、議論は平行線をたどった。
谷本氏などによると、6日午前に羽田行きの旅客機に搭乗した際、客室乗務員からマスクの着用を求められたが拒否。複数回の説得にも応じず、機長の権限で同乗者1人とともに降ろされ、警察による事情聴取も受けた。機内には他に44人の乗客がいた。
会合に出席した市議からは「機内のルールに従うべきだった」「市民の議会への信頼を失わせる行為だ」など非難が相次いだ。市議会のルールに従い、マスクを着用して出席した谷本氏は「着用を執拗(しつよう)に迫った航空会社の対応がおかしい」「日程に遅れが生じ、他の客同様に私も被害者だ」などと反論。議員辞職は否定した。
市議会事務局によると、16日までに市役所へ電話やメールで1670件の意見が寄せられ、苦情が大半を占めた。また16日には呉市自治会連合会が市議の慎重な行動を求め文書で市議会に申し入れた。
22日に2回目の会合を開き、引き続き審査が行われる。【池田一生】