竹島が韓国に不法占拠されてから、今年で70年となる。政府は、領土を守る意思を明確に示し、対外発信に努めることが重要である。
島根県などが主催する「竹島の日」記念式典がきょう、松江市で開かれる。1905年2月22日に県が竹島を編入したことにちなみ、条例で定めたものだ。
政府は式典に、小寺裕雄内閣府政務官を派遣する。不法占拠が長期にわたり継続している責任を、重く受け止めねばなるまい。
日本は17世紀半ばには、竹島の領有権を確立していた。第2次大戦後のサンフランシスコ平和条約でも、日本が放棄すべき領土に竹島は含まれなかった。
歴史的にも国際法上も竹島が日本固有の領土であることは、こうした経緯からも明らかだ。
しかし、日本が独立を回復する直前の52年1月、韓国は日本海に「李承晩ライン」を設定し、竹島を韓国領に組み入れた。力による一方的な現状変更を容認することはできない。
日本はこれまで、国際司法裁判所への付託を提案するなど、法の支配と対話に基づく平和的解決を主張してきた。
国際社会に歴史的経緯や事実を説明し、理解を広げていくことを通じて、韓国政府に裁判などに応じるよう迫る粘り強い取り組みが必要である。竹島をめぐる資料の調査をさらに進め、解説サイトの多言語化を急ぐべきだ。
韓国側で、不法占拠の既成事実化を図る動きが後を絶たないのは極めて遺憾である。
日米韓の外務次官が昨年11月に米国で会談する直前、韓国警察庁長官が竹島に上陸した。日本側が抗議して共同記者会見は中止となり、3か国の結束が乱れた。
北朝鮮の脅威が高まる中、安全保障協力を困難にする韓国の独善的な行動が繰り返されれば、日米韓いずれの利益にもならない。
1月には、文在寅政権が韓国駐在の各国大使に対し、竹島とみられるイラストが描かれたギフトを贈った。韓国政府や政治家は、政治目的で竹島を利用するような振る舞いを自制してもらいたい。
竹島をめぐる70年間の歴史は、いったん不法占拠を許してしまうと領土を取り戻すのは容易でないことを示している。北方領土は返還の見通しが立たず、沖縄県の尖閣諸島周辺では中国が領海侵入を繰り返している。
政府は主権を守る対策をしっかり強化するとともに、若い世代への領土教育も充実してほしい。