日本大学の取引業者からのリベート(謝礼)などを申告せずに所得税計約5200万円を脱税したとして、所得税法違反(過少申告)に問われた日大前理事長の田中英寿被告(75)に対し、東京地検は7日、東京地裁(野原俊郎裁判長)で開かれた公判で懲役1年、罰金1600万円を求刑した。地検は「国内有数規模の大学理事長の立場を利用した犯行で、社会的な非難は強い」と批判した。
起訴状によると、田中前理事長は2018年と20年の所得計約1億1800万円を隠し、両年分の所得税計約5200万円を免れたとされる。田中前理事長は2月15日の初公判で「事件を起こしてしまったことは大変申し訳ない。反省している」と述べ、起訴内容を認めている。
検察側は、隠された所得約1億1800万円は、大阪市の医療法人「錦秀会」前理事長の籔本雅巳被告(61)=背任罪で起訴=からの計7500万円▽日大工学部の災害復旧工事を受注した金沢市の建築会社からの3000万円▽日大元理事の井ノ口忠男被告(64)=同=からの300万円――などと主張している。【遠藤浩二】