防衛省は14日、北海道・宗谷岬付近の海域でロシア海軍の艦艇6隻を確認したと発表した。
同省統合幕僚監部によると、14日午前0時頃、海上自衛隊の護衛艦が、宗谷岬の南東約130キロの海域を航行するロシア海軍の駆逐艦や潜水艦など6隻を確認。その後、宗谷海峡を通過し、日本海に入った。領海には侵入しなかった。
ロシア国防省は1月20日、海軍の全艦艇を動員する演習を太平洋やオホーツク海で実施すると発表しており、防衛省はこれらの艦艇が演習に参加していたとみている。
ロシア軍によるウクライナ侵攻を巡り、日本や欧米各国が対露制裁を相次いで科す中、ロシアは軍事訓練や艦艇による航行など日本周辺での活動を活発化させている。政府は今後もロシアによる対抗措置とみられる動きが続くとみて、警戒監視を強めている。
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防衛省は14日、同日午前9時頃、青森県・尻屋崎の東北東約70キロの海域を西に進むロシア海軍の兵器輸送艦1隻を確認したと発表した。同艦はその後、津軽海峡を通過し、日本海に出た。
ロシアの制裁対抗を警戒…日本周辺で軍事活動活発化
岸田首相は14日の参院予算委員会で、対露経済制裁について「ロシアの暴挙を強く非難し、厳しい措置を講じている」と強調した。政府は、プーチン露大統領の資産凍結や半導体の禁輸などで先進7か国(G7)と足並みをそろえてきた。
9日には、北方領土に外国企業を誘致するための「免税特区」を創設する法律がロシアで成立した。クリル諸島(北方領土と千島列島)に進出する企業の法人税などを20年間減免する内容で、制裁措置を強める日本を揺さぶる狙いがあるとみられる。
一方、日本周辺では今月に入り、ロシアの軍事活動が目立つ。岸防衛相は14日の参院予算委で「ウクライナ周辺での侵略の動きと呼応する形で極東でも様々な行動を行っている」と懸念を示した。露軍は10日、北方領土などで高性能地対空ミサイルの発射訓練を実施したと発表。防衛省によると、10日から11日にかけて海軍の艦艇10隻が津軽海峡を通過し、14日も6隻が宗谷海峡を通過したことが確認された。
政府は「中国とロシアは緊密な関係を維持し、日本周辺での軍事協力を緊密化している」(首相)とみる。防衛省は今後、沖縄県の尖閣諸島周辺で海洋進出を強める中国に加え、北海道周辺海域で活気づくロシア軍の活動に対しても警戒監視態勢を強化する方針だ。