日光で観光客がサルに餌付け、人なれし被害2千万円…鳥獣管理士派遣しロケット花火など使用へ

農作物などの被害が続いているニホンザルの対策を強化しようと、栃木県は2022年度から5年間の「県ニホンザル管理計画」を策定した。被害の大きい「重点対策集落」を設定し、鳥獣管理士らを派遣して被害防止に取り組む。
県自然環境課によると、1980年代、日光市で観光客がサルに盛んに餌付けをし、人なれして集落に出没するサルが増えた。徐々に生息域を那須地域や県南西部に拡大しており、現在は県内に約4000頭が生息すると試算される。
2020年度のサルによる農林業被害額は約1900万円。足利市や佐野市などに被害が多く、野菜被害が7割近くを占める。近年のピークだった16年度(3500万円)以降、2000万円程度で推移し、県は「まだまだ被害は多い」とする。
管理計画では、足利、栃木、日光、佐野市など9市町に対し、県によるサルの生息調査の結果を提供し、各市町が「重点対策集落」を設定。対象となった集落では、県が派遣した民間の鳥獣管理士らの指導で、やぶの刈り払いや、ロケット花火を使った「追い払い」など、持続的な対策に取り組んでもらう。
放置された里山や庭にある果樹は、サルにとって栄養価が高いエサとなり、個体数の増加の一因になる。同課の担当者は「『意図しない餌付け』を防ぐためにも、果樹はすべて収穫するか、収穫しない場合は伐採するなどしてほしい」と呼びかけている。