コロナ新系統「XE」日本流入の懸念…オミクロンBA・2より高い感染力

新型コロナウイルスの変異株のうち、従来よりも感染力が強いとされる新たな系統「XE」が英国などで確認され、日本への流入が懸念されている。XEは、現在日本で流行しているオミクロン株の2系統の遺伝子が交ざっており、今後流行が拡大していく恐れもあるという。
世界保健機関(WHO)によると、XEは1月19日に英国で初めて検出され、3月29日時点で約600件の症例が確認された。国内で第6波をもたらしたオミクロン株の主流型「BA・1」と、現在感染者が増えている派生型「BA・2」の遺伝子が交ざっている。両方に同時に感染した人の体内で、ウイルスの遺伝子の組み換えが起きてできたとみられる。
XEは感染力がBA・2より10%高いとされている。ワクチンの有効性など詳しい性質はわかっておらず、WHOは「さらなる確認が必要」としている。
厚生労働省助言機関で座長を務める脇田隆字・国立感染症研究所長は6日、XEについて「重症度との関連はまだよくわかっていない。検疫でのゲノム解析を続けることが必要」と述べた。西浦博・京都大教授(理論疫学)は「国をまたいだ移動が活発になると、オミクロン株から置き換わる可能性が高い」と指摘する。
一方、欧州では、第5波で猛威を振るったデルタ株と、オミクロン株のBA・1の遺伝子が交ざった「XD(デルタクロン株)」が80例以上見つかっている。こちらも詳しい性質はわかっていない。
XEもデルタクロン株も日本での報告例はないが、水谷哲也・東京農工大教授(ウイルス学)は「海外から流入しても素早く封じ込められるように、監視体制を整えておくべきだ」と話す。