日本大学の加藤直人理事長は11日、東京都千代田区の日大本部で記者会見を開き、田中英寿前理事長(所得税法違反で有罪判決)の脱税事件や元理事の背任事件など一連の不祥事について「学生や教職員に多大な迷惑をかけたことを改めておわびする」と陳謝した。
加藤理事長は、田中前理事長への損害賠償請求について、「弁護士と相談して、早急に対応したい」と述べた。不祥事を検証した第三者委員会の調査報告書では、事件当時の常務理事らが、監督の義務を果たさなかったと指摘。加藤理事長は、常務理事らへの損害賠償請求についても「現在、精査している」とした。
日大は、次期理事長や、理事会と評議員会の3分の1は学外の人材から選出する方針だ。加藤理事長は「事件を招いた、日大の風土や多様性に乏しい体質を変えていきたい」と強調した。