木村花さん母をネット上で中傷した疑い 都内の40代男性を書類送検

フジテレビの人気番組「テラスハウス」に出演し、ネット交流サービス(SNS)で誹謗(ひぼう)中傷された後の2020年5月に急死したプロレスラーの木村花さん(当時22歳)の母響子さん(45)をネット上で中傷したとして、警視庁杉並署は26日、東京都内に住む40代男性を名誉毀損(きそん)容疑で書類送検した。
響子さんへのネット上の中傷を巡っては、同署が21年9月に都内に住む別の40代男性を侮辱容疑で書類送検しており、立件が明らかになるのは2人目。
書類送検容疑は、ネット上で響子さんを中傷する書き込みをし、名誉を傷つけたとしている。
書類送検を受け、響子さんは「加害者は指一つで人の心を傷つけることができる。誹謗中傷が犯罪であることが周知され、被害者も加害者も減ることを祈っている」とのコメントを出した。
響子さんは花さんを中傷した人物に対する損害賠償請求訴訟を起こしたほか、ネット上の中傷根絶やSNS教育の推進などの活動をしている。こうした中でネット上で響子さん自身が中傷を受けることがあり、警視庁に相談していた。21年6月の毎日新聞の取材では響子さんに対し、「多額の賠償金を得ようとしている」「娘の名前を使ってお金もうけしている」などの書き込みがあると明かしていた。
花さんに対する中傷では、20年12月と21年4月に侮辱容疑で書類送検された男性2人が、共に科料9000円の略式命令を受けた。【木原真希】