消防士長、無免許で緊急出動 中型免許で大型救助車運転

岐阜県羽島市消防本部に勤務する30代の男性消防士長が無免許状態で緊急出動していたことが17日、同本部への取材で判明した。
同本部によると、消防士長は2021年5月、民家火災の通報を受け出動した際、大型免許がないのに、大型の救助工作車(11・62トン)を約6キロ運転した。消防士長は中型免許しか持っておらず、出動後に同僚の指摘で発覚した。
消防士長は「救助工作車の運転に大型免許が必要だと知らなかった」と話したという。
同本部は県警に報告し、消防士長を口頭注意とした。同本部では朝礼で運転免許証を確認しているが「中型」「大型」など資格の範囲まで細かく把握していなかったという。
同本部消防総務課の坂(ばん)光和課長は毎日新聞の取材に対し「消防車両は多様な種類、重量があり、消防士長が誤認していた。署員に免許に関する知識の周知徹底をし、再発防止に努める」と話した。【井上知大】