被害者の所持品見つからず 身元判明妨げる工作か 愛知・死体遺棄

愛知県東浦町の畑で同県稲沢市の介護助手、門田典子さん(発見時40歳)の遺体が見つかった事件で、現場周辺に門田さんの所持品が残されていなかったことが1日、捜査関係者への取材で判明した。県警中村署捜査本部は、身元判明を遅らせるための工作だった可能性があるとみて、いずれも住所不定の無職、天池由佳理容疑者(37)=死体遺棄容疑で逮捕=と山下克己容疑者(54)=同=を追及している。
捜査関係者によると、門田さんの遺体は畑の一角で、深さ約50センチの土中から見つかった。目立った外傷はなく、衣服を脱がされたような形跡があった。捜査本部は、天池容疑者らが現場から持ち去った疑いがあるとみて調べている。
天池容疑者の知人によると、天池容疑者と門田さんはSNS(ネット交流サービス)でやり取りする仲で、「昨年5月ごろ、(天池容疑者が)『典子と遊びに行く』と話していて、親密だと感じた」と話した。
天池容疑者らは3月16日ごろ、東浦町内の畑に門田さんの遺体を埋めた疑いが持たれている。2人は別の事件で4月3日に逮捕され、県警は天池容疑者の供述に基づき翌4日に遺体を発見した。【森田采花】