滋賀県守山市で昨年12月、薬物中毒で死亡した女子高校生=当時(19)=に大量の向精神薬を渡したなどとして、麻薬取締法違反の罪に問われた無職女(21)の初公判が2日、大津地裁(沖敦子裁判官)であり、女は起訴内容を認め、「薬の多量摂取(オーバードーズ)では死なないと思っていた」と話した。検察側は懲役1年を求刑、弁護側は執行猶予付きの判決を求め、即日結審した。判決は9日。
検察側は冒頭陳述で「被告はそううつ病で睡眠導入剤の処方を受け、意識もうろう状態を楽しむため、SNS(交流サイト)でオーバードーズをする人らとやりとりをするようになった」と説明した。
弁護側は「女子高校生に害を与えようとして譲渡したものではない」と訴えた。被告人質問で女は「(女子高校生を)呼んでしまったことを後悔している」と話した。
起訴状によると、女は男(39)と共謀し、昨年12月11日、守山市の男の自宅で女子高校生に向精神薬50錠を譲り渡した、としている。女子高校生は翌朝、廊下で倒れているのが見つかり、死亡した。男は、意識もうろう状態の女の下半身を触った準強制わいせつの罪でも起訴され公判中。