「思い切った方に来ていただき、びっくりするようなことをしたい」…林真理子さん一問一答

日本大学の次期理事長に決まった、作家の林真理子さんと報道陣のやり取りは次の通り。

林 日本大学の理事長候補に決まった、林真理子と申します。このような巨大組織に携わるということで本当に緊張しているが、日大の思い切った決断に応えないといけない。まともな人間がまともなことをすれば、この大学は再生できると信じている。悪いことはもう何も起きないと考えていて、私のそういう明るさが大学を変えていくと自負している。
Q 林さんが考える課題は
林 1番の課題は体質の古さや、非常にマッチョな体質。上の人が言うと、下の人が黙ってしまう組織だと聞いているので、まずそこを改革したい。そのためにも、女性の登用を考えている。
Q この巨大組織をどう運営するか
林 学識的に優れた方、公認会計士、弁護士の方、学校経営が分かっている方に集まっていただいて、ディスカッションしながら、課題を解決したい。私のことが報道されてから、著名人の方から「何でも協力するよ」というありがたいメールをいっぱいいただいた。こういう方の力も借りたい。
Q 執筆活動もあるが、理事長の仕事とどう取り組むか
林 片手間ではできないので、連載はいくつかストップしないといけないかな、と思っている。これだけ注目を浴びて、私が週に何回か適当に行ったら、皆さんの信用を勝ち得ることはできない。できる限り、日大にささげたい。仕事の方はまだ担当者の人と話し合いがついていないので、それが第一関門なのだが。
Q 任命されて率直な気持ちは
林 緊張するが、新しく変わろうとしていると、こんなに報道してくださるのはありがたい。良い緊張だ。期待して頂きたい。
Q 一連の事件に卒業生はショックを受けてきたが、どんな風に見ていたか
林 一番腹が立ったのが、あの時(アメリカンフットボール部員による危険タックル問題)に記者会見が全くなっていなかった。どうしてマスコミを味方につけなかったのかと、本当に残念だった。皆さんに好意的に思ってもらえるよう、透明性の中で、できる限り質問に答えて説明していきたい。
Q 改めて、最初に打診を受けてからの気持ちの変化を
林 田中理事長がお辞めになる頃から、もしかしたらその気があるかと打診があったが、うわさ段階でどこまで本気なのかと思っていた。関係者の方と何度か会うようになり、自分の気持ちも固まっていった。
Q 驚くようなこともやりたいとのことだが、何かアイデアは
林 客員教授で思い切った方に来ていただきたい。ここではまだ言えないが、チームでちょっとびっくりするようなことをしてみたい。
Q 理事長を受けた理由は
林 最初に打診された時、うぬぼれかもしれないが「なるほど」と思った。芸能人、スポーツ選手をのぞくと、私がたぶん卒業生の中で非常に知名度がある。スキャンダルがなく、何のしがらみもない。最初は本当にこんな思い切ったことができるかと半信半疑だったが、関係者の方に候補者になってほしいと言われてから、本気なんだなと。
Q 母校愛が原動力か
林 この何年か、「私も日大」というと薄ら笑いを浮かべられ、非常に屈辱的な気持ちになった。学生さんはどんなに辛いだろうと。私の後輩につらい思いをさせたくないというのは、非常に大きな動機だ。
Q 田中前理事長への思いは
林 マスコミを通してしか知らないが、どうしてこんなことをしたのか不思議でたまらない。人間は使えるお金に限界があり、教育者としておのずからそんなことはできないはずなのに。
Q これから日大を目指す人へのメッセージを
林 来年からは胸を張って「日大生だよ」と言えるようになると信じている。「あの面白そうな大学じゃん」、「話題の大学じゃん」となるのが理想だ。