「スマホを返して欲しかったら、あり金を全部出せ!」
その瞬間、恐喝女は態度を豹変させたという。
出会い系サイトで知り合った男性から、スマホ返却の条件として現金およそ70万円を脅し取ったとして、いずれも無職で東京都新宿区下落合の白戸佳奈恵(27)と同区北新宿の小倉香(28)両容疑者が先月27日、恐喝の疑いで警視庁巣鴨署に逮捕された。
4月23日、白戸容疑者と小倉容疑者は出会い系サイトを通じて、20代の男性と知り合った。女らは事前に料金を交渉し、JR大塚駅で待ち合わせ、3人で近くのホテルに向かった。
部屋に入り、コトに及ぶ前、女は「盗撮されたら困るので、スマホを預からせてください」と言い出した。男性は女の言うことに素直に従い、何も疑わずにスマホを預け、さらにプレー代として現金2万円を手渡した。いわゆる「3P」だ。
女2人とのわいせつな行為を終え、男性が「スマホを返して欲しい」と申し出ると、女らは態度を一変。「スマホを返して欲しかったら、あり金を全部出せ」「金を払わないと、おまえの人生台無しだぞ」とスゴんだ。
■同様の被害が約10件も
「男性は女たちにホテル近くのATMまで連れて行かれ、その場で現金を引き出すように言われた。女に70万円を渡し、ようやくスマホを返してもらった。男性が警察に駆け込んで事情を説明し、事件が発覚。防犯カメラの映像などから女2人を特定した。一昨年の12月以降、同様の手口による被害が10件以上確認されている。中には被害者本人に後ろめたさがあったり、バレるのが恥ずかしかったりして、泣き寝入りしているケースも考えられる」(捜査事情通)
調べに対し、女らは「遊ぶ金欲しさにやった」と供述しているという。
「女は2人とも地方出身者で、あか抜けた感じではない。むしろ明るく元気などこにでもいるようなタイプで、人を恫喝したり、とてもこんな大それた事件を起こすようには見えない」(前出の捜査事情通)
2万円ポッキリで女2人を相手にできると思ったのかもしれないが、そうは問屋が卸さなかった。