ヨットで世界最高齢となる単独無寄港の太平洋横断を果たした海洋冒険家の堀江謙一さん(83)=兵庫県芦屋市=の帰港セレモニーが5日、同県西宮市の新西宮ヨットハーバーで行われ、多くの人が出迎える中、堀江さんは「精神と肉体の完全燃焼を遂げた」と喜びの声をあげた。堀江さんがヨットで太平洋を横断したのは3度目。
3月下旬に米サンフランシスコを出発した堀江さんは2カ月余りを洋上で過ごし、今月4日未明、ゴール地点の和歌山-徳島県間にある紀伊水道に到達。5日午前中に検疫など入国手続きを済ませた後、ヨットから降りて上陸した。
セレモニー後の会見で堀江さんは「こんなに大勢の人に出迎えていただき驚いた。『もっとやれ』ということだと受け止める」と笑って語り、「まだ青春の真っただ中。若輩ではありますが大器晩成を目指し今後も挑戦し続ける」となお燃え盛る冒険心を示した。久しぶりに踏みしめた大地の感触については「何十日も海の上にいたので歩きにくい。なじむのにもう少しかかりそう」と話した。
堀江さんは昭和37年に行った最初の横断記録をまとめた手記「太平洋ひとりぼっち」がベストセラーとなり、映画化もされた。今年は初挑戦から60年を迎える節目の年で、日本から米国を目指した60年前とは逆のコースで3度目の太平洋横断を果たした。