障害者暴行、施設ぐるみで隠蔽か 格闘グローブ隠した疑い職員ら逮捕

東京都青梅市の障害者施設「自立支援塾おざくSS」で3月、入所者の男性を殴ったとして職員が逮捕された事件で、警視庁捜査1課は7日、事件で使われた格闘用グローブを別の職員らが隠した疑いが強まったとして、同施設職員の宮崎千鶴(65)=青梅市河辺町10=と、夫で団体職員の定助(さだすけ)(67)=同=の両容疑者を証拠隠滅容疑で逮捕した。捜査1課は7日、施設ぐるみで隠蔽(いんぺい)した可能性もあるとみて施設事務所や運営法人の理事長宅などを家宅捜索した。
逮捕容疑は今年3月29日ごろ、前日に同施設で職員の落合大丞(だいすけ)被告(41)=傷害罪で起訴=が入所者の男性(当時30歳)に暴行した際に着けていた「オープンフィンガーグローブ」を隠したとしている。グローブは見つかっておらず、同課は2人が別の職員に捨てるよう依頼したとみている。落合被告と2人で当直勤務をしていた千鶴容疑者は「グローブに血が付いていたので、(落合被告を)かばうために隠した」と容疑を認め、定助容疑者は「身に覚えがない」と否認しているという。
捜査1課によると、落合被告はグローブについて、入所者との運動などのために購入したとの趣旨の説明をしている。しかし、そうした目的でグローブが施設内で使われたことはないという。落合被告は2021年12月3日と今年3月28日に同じ男性を殴るなどしたとして2回逮捕された。この男性は3月の暴行の直後に死亡したが、司法解剖で死因を特定できず、同課が暴行との因果関係を慎重に調べている。
また捜査1課は7日、他の入所者に暴行したとして、同施設職員の中沢雄治容疑者(62)=青梅市河辺町7=を暴行容疑で逮捕した。同課によると、中沢容疑者は元警視庁の警察官。逮捕容疑は21年11月28日と12月8日、施設内で入所者の男性(39)を引きずって蹴ったり、デッキブラシで顔面を押さえつけたりするなどの暴行を加えたとしている。「(男性が)言うことを聞かないので暴力を振るった」と容疑を認めているという。
施設の運営法人の白井理子(みちこ)理事長は7日の家宅捜索後、報道陣の取材に応じ「私は把握していなかったので、びっくりしている。非常に残念で悲しい。(施設を)きちんと立て直さないといけない」と話した。【鈴木拓也、木原真希、岩崎歩】