滋賀県が、性被害やデートDVなどの悩みを抱える若年層の女性の支援を充実させようと、無料通信アプリ「LINE(ライン)」での相談窓口「こころのサポートしが」の発信に力を入れている。広く利用してもらうため、今月から児童や学生向けにLINEへつなげるQRコード付きカードの配布を始めた。
県が昨年5月に開設した「こころのサポートしが」には昨年度、計2895件の相談が寄せられ、20代以下の女性が全体の約35%を占めた。一方、県立男女共同参画センター(近江八幡市)が電話や対面形式で相談を受ける窓口では昨年度、20代以下の利用は男女合わせても全体の2%程度にとどまった。「電話や対面にハードルを感じる若年層の受け皿をつくる必要があると感じた」(同センター)という。
カードは、小学生向けと中学生以上向けの2種類を作成。相談すべき問題なのか迷い、悩みを抱え込むような状況を生み出さないため、カードには、性被害を「性的な写真や動画などを撮る、見せることも含まれます」とし、デートDVは「行動を制限、監視するなどの社会的暴力」などと具体的に被害事例を示した。
県内の小中高の児童生徒に配るほか、県内の大学や図書館などの公共施設、商業施設に順次、配布する。
「こころのサポートしが」は、学校や子育て、仕事、性の多様性など男女の幅広い悩みに臨床心理士や産業カウンセラーなどの専門職らが応じる。昨年度から1時間延長し、午後4~10時まで受け付ける。同センターは「若年層に限らず、今まで声を上げられなかった人が声を上げられる場にできたら。関係機関が連携し、しんどい、つらいと悩む人をより適切な支援につなげるようにしたい」としている。