第208通常国会は15日午後、150日間の会期を終えて閉会する。政府は同日午後の臨時閣議で参院選の日程を「6月22日公示、7月10日投開票」と決定し、岸田首相が記者会見に臨む。岸田内閣では2回目の本格的な国政選となる参院選が事実上スタートし、各党は臨戦態勢に入る。
15日の参院本会議では、子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」設置法案と、議員立法で提出されたアダルトビデオ(AV)出演被害防止・救済法案が成立する。
今国会は終始、与党ペースで進んだ。政府が提出する法案を絞り込んだこともあり、政府提出法案は全61本が成立する。5月には岸田内閣が重要法案と位置づけた経済安全保障推進法が成立した。通常国会で政府提出法案が全て成立するのは、1996年以来、26年ぶり。
国会の閉会を受け、首相は15日夕に首相官邸で記者会見し、物価高対策や新型コロナウイルス対策などについて説明する見通しだ。
与野党は参院選の公示を1週間後に控え、準備を加速させている。与党の自民、公明両党はすでに候補者の擁立を終え、立憲民主党などの野党は比例選などで候補者の積み上げを急ぐ。公約は、15日にれいわ新選組、16日に自民が発表すれば、与野党が出そろう。
選挙戦では、物価高騰への対応やコロナ禍からの経済回復策、安全保障政策が主要な争点となる見通しだ。憲法改正を巡っても論戦が見込まれる。
政府・与党が神経をとがらせるのが、1ドル=135円台まで進行した円安と物価高だ。自民幹部は「円安が急速に進み、生活への不安が政権批判に跳ね返りかねない」と危惧する。「岸田インフレ」などと批判を強める立民の泉代表は15日の参院議員総会で、「我々の訴えが正しいと国民は気付き始めている」と述べた。
ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のたび重なるミサイル発射などで悪化した安全保障環境を反映し、防衛費の増額や、自衛目的でミサイル発射基地などを破壊する「反撃能力」の保有を巡っても、活発な論戦が繰り広げられそうだ。