埼玉県秩父市の山林にある私有地に土砂を不法に搬入したとして、県警は21日、同市の土砂運搬会社を実質的に経営する60歳代の男と同社関係者を不動産侵奪容疑で逮捕した。土砂は建設現場などから持ち込んでいたとみられる。2020年夏には雨で崩落して川をせき止め、濁流が周辺に流れ込む被害が出ていた。
捜査関係者によると、男らは共謀して20年2~7月、同市の高齢女性が所有する山林(約4000平方メートル)の樹木などを切り倒して土砂を運び入れ、土地を侵奪した疑い。
同年7月25日には、同社が搬入した土砂のうち約1万立方メートルが雨の影響で崩落。付近を流れる蒔田川が幅約8メートル、長さ約180メートルにわたってせき止められ、川の濁流が近くの田畑などにあふれ出た。
その後、県は同社に土砂の撤去を複数回命じたが、応じなかったことから、同年9月、県土砂条例などに基づく行政代執行で撤去した。その経費約1億5000万円の負担を巡り、県と同社は係争中だ。