阿武町の誤給付、被告側が340万円を弁済供託 デビット決済分

山口県阿武町が新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金4630万円(463世帯分)を誤って1世帯に振り込んだ問題で、誤給付された金をオンライン決済代行業者の口座に振り替えたとして電子計算機使用詐欺容疑で逮捕・起訴された田口翔被告(24)=同町=の代理人弁護士が28日、誤給付分のうちデビット決済で出金した約340万円を山口地方法務局萩支局に27日付で弁済供託したと明らかにした。
町には既にオンライン決済代行業者3社から計約4300万円が返還されており、残るデビット決済分も町は確保したことを明らかにしている。一方、20日にあった被告に誤給付分の返還を求める訴訟の弁論準備で、被告側はデビット決済分を返済しようとしたが、町側が既に確保したとして受領を拒否した。
代理人弁護士は記者団の取材に応じ、受領拒否を理由に約340万円と遅延損害金を合わせた合計約348万円を供託したとして「(被告に対する)町の残債権が消滅し、町が4630万円の全額を正式に回収完了したことになる」と強調した。また町側が別に請求している訴訟費用などについても、被告が支払うとする和解案を提案していることも明らかにした。これに対し花田憲彦町長は「現時点でコメントはない」とした。【福原英信、近藤聡司】