コロナ持続化給付金訴訟 性風俗業者の請求を棄却 東京地裁

性風俗業者であることを理由に国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金などを受け取れないのは、憲法が保障する「法の下の平等」に反するなどとして、関西地方の無店舗型性風俗店(デリバリーヘルス)の運営会社が国に給付金の支払いと損害賠償計約450万円を求めた訴訟の判決で、東京地裁(岡田幸人裁判長)は30日、請求を棄却した。
判決は、性風俗業者を給付対象から除外した国の規定について「性風俗業者と他の事業者を区別する合理的な目的がある。法の下の平等を保障した憲法14条に違反しない」と指摘し、「合憲」との判断を示した。給付対象から性風俗業者を除外した国の対応に対する司法判断は初めて。
訴状によると、運営会社は2020年4月半ばから5月上旬にかけて自治体の休業要請に従って休業し、売り上げが激減した。支給基準を満たしているとして持続化給付金200万円、家賃支援給付金約100万円を申請したが、給付金制度を所管する中小企業庁は「性風俗業者は対象外」として支給を認めなかった。
性風俗業者側は訴訟で、納税義務を果たして反社会的勢力とも一切関わりがないのに、給付対象から除外されるのは不当だと主張。両給付金計約300万円に加え「国が職業差別を助長した」として賠償金150万円を求めた。これに対し、国側は「性を売り物にする性風俗業者は本質的に不健全で、国庫からの支出で給付金を支給することは国民の理解を得られない。給付の対象外としたのは差別ではなく、合理的な根拠に基づく区別だ」と反論していた。【遠藤浩二】