「コンデンサー火災」 夏場に多発 猛暑で例年以上に注意を

電力効率を高めるために工場や飲食店の配電盤などに取り付けられている装置「低圧進相(ていあつしんそう)コンデンサー」による火災が夏場に増加することから、東京消防庁が注意を呼び掛けている。今年は早くも記録的な暑さが続いており、都内では6月25~28日にコンデンサーが原因とみられる火災が3件発生。例年以上に警戒を強める必要があるという。
東京消防庁によると、6月28日午前8時ごろ、立川市内の物品販売店でぼやがあった。けが人はいなかったが、調理場にあった使用年数が50年以上のコンデンサーが発熱し、出火したとみられる。
2017~21年の5年間に同庁管内で起きたコンデンサーが原因の火災は49件で、うち85・7%が6~9月に集中した。大半は設置から40年以上が経過しており、20年8月に台東区の作業所兼住宅が全焼して住人の80代男性が死亡した火災では、60年以上たったコンデンサーの劣化が原因とみられている。1975年以前に製造された製品には安全機能がないという。
劣化していても作動し続けることが多いため異常に気付きにくいが、気温が上昇すると装置の温度も上がり、絶縁体が傷んで発火の危険性が高まるという。業界団体は約10年ごとに交換するのが望ましいとしている。
足立区の千住消防署では6月から、管内の工場などに職員が出向き、装置の設置状況などをチェックしている。同消防署の宮本高史予防課長は「劣化した装置を使い続けると、火災のリスクが高まる。古いコンデンサーを使っていないか確認してほしい」と話している。【岩崎歩】