3月に気象庁が「噴火した模様」と発表した小笠原諸島の海底火山「
噴火浅根
(ふんかあさね)」について、有識者らでつくる火山噴火予知連絡会は「気象庁が噴煙だとした衛星画像は発達した雲の可能性がある」と指摘した。噴火していなかった可能性があるが、同庁は「決定的な証拠がない」として周辺海域への噴火警報を維持している。
噴火浅根は、小笠原諸島・北硫黄島の西約5キロに位置し、1930年代から45年にかけて複数回噴火したとの記録がある。同庁は、気象衛星ひまわりの複数の画像で東方向に流れる噴煙の様子を確認したとして、3月27日に噴火警報を出した。
しかし3月29日と4月18日に海上保安庁の航空機が現地に飛んだ際、噴火後に見られる海水の変色などは確認できなかった。予知連は今月5日、発達した雲が噴煙のように見えた可能性があると指摘した。
観測機器の設置が難しい海底火山では、衛星画像などから噴火かどうかを判断するしかないという。予知連の指摘を受け、気象庁の中辻剛・火山監視課長は「噴火したのか、そうでないのか、現状では断定できない」と話し、引き続き周辺海域を通過する船舶への警戒を呼びかけている。