東京都練馬区のマンション一室で今年3月、交際相手の女性を殺害したとして、警視庁は7日、埼玉県草加市谷塚、会社員高橋剣容疑者(43)を殺人容疑で逮捕した。女性は首にひもが幾重にも巻かれており、現場の状況から、警視庁は、女性が首つり自殺を図ったように高橋容疑者が偽装したとみている。
発表によると、高橋容疑者は3月12日未明、練馬区南大泉のマンション2階の一室で、この部屋に住む交際相手の会社員、成田のぞみさん(当時37歳)の首を絞めるなどして殺害した疑い。調べに対し、「用意したロープで首を絞めて殺したことは間違いない」と容疑を認めている。
成田さんと同居する小学生の長女が、起床後の同日午前7時半頃、洗面所でぐったりしている成田さんを発見した。長女が高橋容疑者に携帯電話で連絡し、練馬区内のインターネットカフェにいた高橋容疑者が「彼女が倒れている」と119番した。
成田さんは床にあおむけに倒れており、その場で死亡が確認された。首にひもが幾重にも巻かれており、司法解剖の結果、死因は首を強く圧迫されたことによる窒息死と判明した。
警視庁は当初、事件と自殺の両面で捜査したが、現場の再現実験などを行った結果、首に残っていた痕は自分で首をつった時にできるものとしては不自然であることがわかったという。
周辺の防犯カメラ映像などから、警視庁は高橋容疑者が事件当日の午前1時頃、成田さん宅を訪れたとみている。警視庁が任意で事情を聞いていたが、容疑が固まったとして7日朝、自宅で逮捕状を執行した。逮捕後、自宅マンションから捜査員に伴われて出た高橋容疑者は、表情を変えずに捜査車両に乗り込んだ。
捜査関係者によると、高橋容疑者と成田さんは2017年9月に婚活パーティーで知り合い、18年頃から交際していた。高橋容疑者は既婚者であることを隠していたが、成田さんは当時妊娠しており、周囲に「(高橋容疑者と)結婚する」と話していたという。
現場は西武池袋線保谷駅から北東に約600メートルの住宅街。成田さんは山形県出身で、数年前に現場マンションに引っ越し、長女と2人で暮らしていた。同じマンションに住む60歳代の男性は「部屋からはよく笑い声が聞こえ、幸せそうだったのに」と話した。
成田さんは長女が通う小学校でPTAの役員を務め、地域の見回り活動にも参加していた。知人女性(42)は「優しいママで、保護者のまとめ役だった。事件が本当ならとても悲しい」と話した。