奈良県内で街頭演説中に銃撃されて死亡した安倍晋三元首相の通夜が11日夜、東京都港区の増上寺で家族葬で営まれ、岸田文雄首相らが参列した。約2500人が訪れたという。
安倍氏のひつぎを乗せた霊きゅう車は午後2時半過ぎ、東京都渋谷区の自宅を出発。助手席には喪主の妻昭恵さんの姿があった。午後3時ごろ、増上寺に入った。
寺の前には大勢の報道陣が集まった。境内には一般献花場も設けられ、多くの人が手を合わせた。
花束を抱えて駆けつけた東京都新宿区の会社員、村上明子さん(41)は「どんな理由があろうと命を奪うことは許されない。直接の関わりはなかったが、国のリーダーとして日本の国難に向き合った安倍元首相を尊敬している。心よりお悔やみ申し上げたい」と話した。
12日には増上寺で葬儀が営まれる。後日、安倍氏の地元の山口県と東京でお別れの会も開かれるという。【加藤佑輔】