沖縄知事選の前哨戦は「オール沖縄」伊波洋一氏が制す…自民、痛い敗戦

沖縄選挙区(改選定数1)では、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する「オール沖縄」勢力の無所属現職・伊波洋一さん(70)が自民党新人・

古謝
(こじゃ)玄太さん(38)との激戦を制し、再選を決めた。那覇市内で玉城デニー知事らと万歳を繰り返し、「辺野古新基地ノーという沖縄の民意の勝利だ」と喜びを分かち合った。
同勢力は今年の沖縄県内市長選で4連敗中だったが、9月に控える「天王山」の知事選の前哨戦と位置づけた参院選を制し、盛り返した。県民人気の高い玉城氏が新型コロナウイルス感染でほとんど街頭に立てない誤算もあったが、その危機感から陣営の動きが活発化し、無党派層にも浸透した。
知事選で再選を目指す玉城氏は「辺野古に新基地を造らせないという主張を、私も公約に掲げて訴えていきたい」と力を込めた。
古謝さんは岸田首相や菅前首相らの来援を受け、公明党や約130団体の推薦を得て組織戦を展開したが、課題の知名度不足を克服できなかった。知事選で県政奪還を目指す自民党側にとって痛い敗戦となった。