安倍氏「会員や顧問ではない」…旧統一教会会長、母親の破産「事件後に把握した」

安倍晋三・元首相(67)が奈良市内で参院選の街頭演説中に銃撃され、殺害された事件を受け、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の田中富広会長が11日、東京都内で記者会見を開いた。安倍氏とのつながりについて「友好団体が主催する行事に安倍氏がメッセージを送ったことはある」とし、「(安倍氏が)会員や顧問になられたことはない」と直接的な関係を否定した。
田中会長によると、逮捕された山上徹也容疑者の母親が信者で、山上容疑者は信者ではない。山上容疑者が県警の調べに「母親が多額の献金で破産し、恨みがあった」と供述したとされることに対し、田中会長は「私たちへの恨みから安倍氏殺害に至るのは大きな距離があり、困惑している」と述べた。
母親は1998年頃に入信し、2002年頃に経済的に破綻したという。09年頃から17年頃までは同連合の行事に参加していなかったが、2、3年前から再び接点を持ち、2か月前にも行事に参加していた。
関係者によると、山上容疑者は奈良市内の一戸建て住宅で母親や兄、妹らと同居していた。母親が入信した頃、山上容疑者は高校生で、母親はまもなくして自宅を売却し、02年に破産宣告を受けていた。時期的に多額の献金が原因だった可能性がある。
田中会長は、母親から献金を受けていたことを認め、「献金額は調べきれていない」と説明。母親の破産については「事件後に把握した」とした。
統一教会は1980年代以降、高額な印鑑などを売りつける「霊感商法」や、見知らぬ人同士による「合同結婚式」を巡るトラブルが社会問題になった。2009年には霊感商法で逮捕者が出て、当時の会長が辞任している。田中会長は「09年以降はコンプライアンスの徹底を進めている。母親が破綻した後に高額な献金を要求したことはない」と話した。