海上自衛隊トップの酒井良・海上幕僚長は19日の記者会見で、安倍晋三元首相への銃撃事件で元海上自衛官の山上徹也容疑者(41)が逮捕されたことについて「暴力で言論を封じ、人を殺傷する行為は断じて許されるものではない。今後も警察の捜査に協力する」と述べた。山上容疑者は手製の銃を使っているが、酒井氏は「銃を自ら作る能力を自衛隊の教育や訓練で得ることはない」と語った。
山上容疑者は2002~05年、海自に任期制自衛官として所属。護衛艦で大砲を扱う部署などに配属された。年1回程度の訓練では銃の操作や射撃、銃の手入れのための分解・組み立てに関する基礎的な指導を受けていた。
酒井氏は「銃を全く触ったことのない民間の方に比べると、ある程度の知識は得ていると思う」と述べる一方、「火薬を調達して銃を自ら作ることは通常の勤務では獲得しない技術だ。自衛隊としてそういう教育訓練を行うことはない」などと話した。
山上容疑者は海自在職中に、母親と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係に悩み、自殺しようとしたとされる。この点について酒井氏は「個人情報に関わる」として説明を控えた。【内橋寿明】