19日午前11時10分ごろ、沖縄県の離島・伊良部(いらぶ)島(宮古島市)で、県道近くの長山港に停泊していた巡視船「しもじ」の乗組員が搭載している20ミリ機関砲を点検中、誤って陸に向けて実弾8発を発射した。宮古島海上保安部によると、けが人や施設への被害は確認されていない。点検の手順が適正だったか調べている。
宮古島海保によると、点検は複数の乗組員で実施。機関砲近くでは実弾8発分の薬きょうが見つかった。着弾点は分かっていないが、巡視船から県道まで約170メートル、船の燃料の重油タンクまで約250メートルしか離れておらず、どちらも機関砲の射程内とみられる。県道は島の主要道で、日中は観光客や宿泊施設の関係者などが多数往来している。
沖縄県によると、同日正午過ぎに海保から連絡があり、県は原因の究明や地元への丁寧な説明を求めたという。県防災危機管理課の池原秀典課長は「近くを県道が走っており、車に当たっていれば大変なことになっていた。住民や観光客が不安を感じているので再発防止策を講じてほしい」と述べた。松野博一官房長官は19日の記者会見で「大変遺憾。今後、海上保安庁において事実関係の調査と原因究明が行われると承知している」とコメントした。
港から約2キロの宿泊施設の女性責任者は「夏休みシーズンで多くの予約が入っている。危険なイメージが広がると観光に影響が出る」と話した。近くの飲食店で働く女性は「通勤で使う幹線道に向かって実弾が発射されたと思うと怖い。海保には管理をしっかりしてもらいたい」と話した。【比嘉洋、城島勇人、中里顕】