今秋、日本人最多となる5回目の宇宙飛行に臨む宇宙飛行士の若田光一さん(58)が21日、東京都内で記者会見し「私たちの使命は国際宇宙ステーション(ISS)の運用を順調に進めることに尽きる。今後の月や火星探査につなげるためには、日本が主導的な役割を果たすことが重要だ」と抱負を述べた。
若田さんは9月以降、米国2人、ロシア1人の宇宙飛行士とともに米スペースX社のクルードラゴン宇宙船でISSに向かい、約半年間滞在する。だがロシアのウクライナ侵攻を受け、ISSの国際協力関係は予断を許さない状況だ。
若田さんは「さまざまな報道が耳に入ってくるが、できないことでなく、できることをきちっと考えることを常に心がけてきた」と述べた。若田さんが前回の宇宙飛行で日本人初のISS船長を務めた2014年3月には、ロシアがクリミアを編入。若田さんは米露の宇宙飛行士の橋渡し役を担った。「『地球にいないのは(ISSに滞在する)私たち6人だけ』という共同体意識で臨んだが、今回も同じだ」と話した。
日本人最多、最高齢での飛行になることについては「世界を見ると6、7回という飛行経験のある飛行士はおり、自分も一歩一歩進んでいきたい。毎日、有酸素運動とウエートリフティングを継続し、体力は維持できている」と述べた。
若田さんは1996年に米スペースシャトルで初飛行し、00年、09年、13年の打ち上げで計4回の宇宙滞在を経験した。【垂水友里香】