手製銃の火薬、山上容疑者「肥料など調合して製造」…火縄銃に使われた「黒色火薬」か

安倍晋三・元首相が奈良市で演説中に銃撃されて死亡した事件で、逮捕された山上徹也容疑者(41)が、ネットで購入した農業用の肥料などを調合して火薬を作ったと供述していることが捜査関係者への取材でわかった。奈良県警は、火縄銃などに使われた「黒色火薬」とみて調べている。
捜査関係者によると、山上容疑者は県警の調べに、火薬の材料となる肥料などをインターネットで購入し、動画投稿サイト「ユーチューブ」などで製造方法を調べたと供述している。
山上容疑者の自宅からは、自作した火薬を入れた缶が押収されたほか、車からは火薬の乾燥用とみられるトレーが複数見つかった。奈良県内で借りたシャッター付きのガレージ内で、火薬を乾燥させていたという。
山上容疑者が手製の銃で安倍氏に発砲した際、周囲に大きな白煙が上がっていた。その特徴から、県警は黒色火薬を使ったとみている。黒色火薬はかつて火縄銃に用いられた火薬で、火がつきやすく、大量の煙が出るのが特徴。農業用の肥料などに含まれる硝酸カリウムのほか、硫黄などを混ぜ合わせれば製造できるとされる。
県警は現場で押収した手製銃の鑑定を進めており、これまでに電気で火薬に火をつけ、爆発させて弾丸を発射する仕組みだったことを確認した。銃身にあたる2本の鉄製パイプが、電気コードでバッテリーとつながっていたという。
県警は押収品などの鑑定を進めるほか、手製銃の発射実験を行うなどして、銃の殺傷能力を確認する。