名古屋市の市立中1年の女子生徒(当時13歳)が2021年3月に自殺した問題で、名古屋市教育委員会は26日、弁護士らでつくる第三者委員会の調査結果を公表した。第三者委は同級生からSNS(ネット交流サービス)でからかわれたことなどをいじめと認定。いじめが自殺の直接の原因ではないとしつつ「不安な気持ちを抱える生徒に安心できる環境が与えられなかったことと相まって、衝動的に自死に至ったと推測される」と学校側の対応に問題があったと結論付けた。
女子生徒は21年3月9日、学校から帰宅後の午後6時40分ごろ自殺を図り、搬送先の病院で死亡が確認された。市教委はいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」として第三者委「市いじめ対策検討会議」を設置。第三者委が教職員や生徒らから聞き取り調査を進めてきた。
報告書は女子生徒が20年9月、同級生から無料通信アプリ「LINE(ライン)」でブロックされたことや、同11月に学年のLINEグループで女子生徒をからかうメッセージが投稿されたことなどをいじめと認定した。
報告書によると、女子生徒はいじめについて学校の支援スタッフらに繰り返し相談したが、学校側はいじめの判断や対応を決める「いじめ等対策委員会」を20年度は一度も開催しなかった。また、女子生徒の意思に反し、担任が登校日や別室で過ごす時間を決めたとし、「気持ちに寄り添った対応がされず、生徒は次第に追い詰められた」としている。再発防止策として、いじめ対応のできる組織の構築▽SNS上でのいじめの速やかな把握▽教職員とスクールカウンセラーら専門職との連携の見直し――などを市教委に提言した。
記者会見した市教委の坪田知広教育長は「学校を応援する組織がうまく機能していなかったのは痛恨の極み。再発防止のために遺族の意向を受け止め対策を取っていく」と述べた。【田中理知】
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