コロナ欠勤、看護師足りない…病床維持・確保に苦慮

新型コロナウイルスの感染「第7波」の急拡大で、本人や家族の感染などによる看護師らの欠勤が相次いでいる。政府は、全国で最大約5万床となる確保病床のフル稼働を目指すが、人手不足で思うようにコロナ病床を拡充できない病院が増えている。
感染の子、預けられず

「院内の人繰りを工夫しても、これがギリギリの病床数。欠勤者が復帰するまで、何とか耐えるしかない」。コロナ患者を受け入れる大阪暁明館病院(大阪市)の西岡崇浩理事は、苦しい状況を訴える。
同院は、大阪府から軽症・中等症用に23床確保するよう求められているが、26日時点で14床しか稼働していない。感染した子どもの世話もあり、看護師ら約30人が出勤できなくなっているためだ。
中等症までの患者を受け入れる日本鋼管病院(川崎市)では25日、コロナ病床をこれまでの5床から15床に増やした。ただ、これ以上、看護師が不足した場合、15床の維持は難しくなるおそれがあるという。
内閣官房の24日時点のまとめでは、沖縄や神奈川など13県で病床使用率が50%以上となり、病床

逼迫
(ひっぱく)が懸念されている。厚生労働省によると、全国のコロナ病床は20日時点で約3・5万床。政府は約5万床まで拡充することを想定しているが、難航する病院も少なくない。
厚労省は、コロナ禍の特例として、濃厚接触者となった医療従事者について、ワクチン接種済みで無症状なら、5日間の待機期間中でも毎日の陰性確認を条件に勤務を認めている。
千葉大病院(千葉市)は20日から、この特例を活用しており、毎日10人以上の職員が出勤時に検査を受ける。猪狩英俊・感染制御部長は「第6波で深刻な人手不足に悩んだ経験から早めに対策を取った」と語る。
だが、検査のすり抜けによるクラスター(感染集団)の発生を警戒し、特例の活用に踏み切れない医療機関が多いとみられる。
医療現場の人手不足は、疲弊に伴う看護師の退職につながる懸念もある。奥裕美・聖路加国際大教授(看護管理学)は「限られた人員で効率的に病床を稼働させるためには工夫が必要だ。自治体や看護団体などが連携して病院から相談を受ける窓口を充実させることが求められる」と指摘する。