山口市は29日、住民がサルにかまれたり、ひっかかれたりするなどの被害が相次いでいた同市小郡地域で新たに雄のニホンザル1頭を捕獲し、殺処分したと発表した。小郡地域では26日にも雄1頭が捕獲、殺処分されており、今回で2頭目。捕獲後に新たな人的被害は出ていないが、周辺でサルの目撃情報があることから、市は人に危害を加えているサルが複数いることも想定し、引き続き警戒を続ける。
市などによると、28日午後9時ごろ、同市小郡新町の建設会社社員寮で、サルが2階廊下の網戸を開けて侵入。洗い場にいたインドネシア人技能実習生のガブリエル・マウさん(29)に飛びかかったが、ガブリエルさんは素手でサルを床に押さえ込み、騒ぎに気付いて駆け付けた他の社員らとサルの両手をテープで縛るなどして捕獲した。捕獲する際、ガブリエルさんは右手をかまれるなどの軽傷を負った。サルは推定4歳で体長約54センチ、体重7・2キロ。社員寮では以前にも別の男性が同様の被害に遭っており、ガブリエルさんは「今日からは安心して眠れる」と笑みを浮かべた。
小郡地域では8日以降、2頭目が捕獲されるまでに延べ66人がけがをした。このうち同市小郡新町の70代女性は28日午後4時40分ごろ、自宅寝室でテレビを見ている時にサルに襲われ、左手薬指を骨折した。【松田栄二郎、福原英信】