前線や低気圧の影響で、東北地方は3日から4日にかけ、記録的な大雨となった。山形県では「大雨特別警報」が出され、最上川が氾濫するなど大きな被害が出た。行方不明者の情報もあり、山形県などが被害の把握を急いでいる。【神崎修一、熊田明裕】
降り始めからの総雨量が300ミリを超えた飯豊町では4日、住民らが近くの川や用水路からあふれた流木や泥などの片付けに追われた。
町役場近くの自宅前の道路が陥没した男性(65)は「まさに『バケツをひっくり返した』ような雨だった」と振り返った。3日午後に道路が冠水し、川のようになったという。「泥水が渦を巻いて陥没が分からないほどだった。今朝になって道路がえぐれていることに気づいた」と恐怖を語った。床下浸水の被害に「どのように片付ければいいのか」と頭を抱えた。
近くの用水路があふれて自宅が床下浸水した女性(79)も「3日午前中に激しい雷とものすごい勢いの雨に見舞われた。自宅裏の用水路は5分もたたないうちあふれてしまった。すぐに高台にある娘の自宅へ避難した」と、切迫した様子を語った。一時は膝下まで水位が上がったといい、「もうだめだと思ったが何とか助かった」と疲れた様子だった。
飯豊町では水道管が併設された大巻橋と弥五郎橋が崩落し、町内の約2300戸で断水。吉村美栄子知事から給水支援の要請を受けた陸上自衛隊が4日、町民総合センター「あ~す」で活動を開始。ポリタンクなどの容器を持参した住民らがさっそく訪れ、トレーラーから給水を受けていた。復旧のめどは立っていないという。
県によると、川西町でも一部の地域で断水した。同町内の介護老人保健施設では床上浸水し、入居者が施設内の浸水していない場所に避難したという。
交通網も乱れ、山形新幹線は新庄―福島駅間で終日運転を見合わせた他、JR奥羽線なども運休した。
秋田や青森でも3日朝から集中的な雨をもたらす「線状降水帯」が相次いで発生し、河川が氾濫するなどの被害が出た。