米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、防衛省の設計変更を沖縄県が不承認とした処分を斉藤国土交通相が取り消した裁決を巡り、沖縄県は12日、国交相を相手取り、裁決取り消しを求めて福岡高裁那覇支部に提訴した。
辺野古移設を巡る県と国の裁判は10件目(係争中は1件)で、設計変更の不承認に関する訴訟は初めて。
県は昨年11月、防衛省による軟弱地盤の改良工事などの設計変更申請を不承認とした。同省から行政不服審査法に基づく審査請求を受けた国交相は今年4月に処分取り消しを裁決。県は「違法な国の関与で無効」として国地方係争処理委員会に審査を申し出たが、7月に却下されていた。