名古屋高速道路で22日に起きた高速バスの事故では、運転手と乗客とみられる2人が死亡するなど9人の死傷者を出した。バスを運行していた「あおい交通」(愛知県小牧市)は運転手に健康上の問題などはなかったとしているが、県警は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑を視野に捜査を始めた。中部運輸局なども、運行管理や勤務体制などに問題がなかったか調べている。
「亡くなった方に
冥福
(めいふく)をお祈りしたい。正確な情報が来ていないので、情報収集を進めるとともに、事故処理に
真摯
(しんし)に当たりたい」。同社の松浦秀則社長(65)は22日午後、本社に集まった報道陣に対し、厳しい表情で話した。
同社によると、事故が起きたバスは、午前9時55分に名古屋市の栄地区を出発。県営名古屋空港(豊山町)に向かう途中、小牧線の豊山南インターチェンジ(IC)の出口と本線との分岐点付近に激突したとみられる。この事故の影響で、小牧線の下りは22日夜、豊山南―豊山北間で通行止めが続いている。
同社は、名古屋市と県営名古屋空港を結ぶ路線を1日約45往復、運行している。事故のバスを運転していたとみられる同社社員の大橋義彦さん(55)は、バスの運転歴が約10年になるベテランで、この路線を繰り返し運行していた。大橋さんは年2回の健康診断でも問題はなく、22日の乗務前も普段と変わった様子はなかったという。
県警は、バスに何らかの操作ミスがあったとみて、近く同社に対して捜索を行うことも検討。また、中部運輸局は同社に対する特別監査に乗り出したほか、名古屋北労働基準監督署も同社に対して事実確認などを行っている。
運輸局によると、同社は2019年に、小牧東営業所(小牧市)が市の巡回バスを車検切れのまま運行させたほか、3か月ごとの法定点検整備を怠ったなどとして、車両の使用停止(計135日間)の行政処分を受けたという。