名古屋炎上バス、急ハンドルの形跡なし…減速や回避操作せず衝突か

名古屋市北区の名古屋高速道路小牧線で高速バスが横転、炎上し、乗客ら9人が死傷した事故で、現場付近に急ハンドルを切った形跡がなかったことが捜査関係者への取材でわかった。ブレーキ痕がなかったこともわかっており、愛知県警は、死亡したとみられる男性運転手(55)が減速や急なハンドル操作をしないまま、本線と出口を区切る分岐点付近に衝突したとみている。
県警は23日、運行会社「あおい交通」(愛知県小牧市)の本社や営業所を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで捜索した。
捜査関係者などによると、バスは事故直前、小牧線の下り線・豊山南インターチェンジの出口に向かって進んでいたが、左側の本線方向に寄り始め、右前部が分岐点付近に衝突。横転して炎上した。県警は、運転手の脇見運転や意識喪失などの可能性も含めて、事故の原因を調べている。
事故では、運転手や乗客とみられる男性2人が死亡し、乗客6人と後続の乗用車のドライバーが負傷した。県警によると、死亡した2人の死因は焼死と判明。負傷した乗客6人は、最後部の割れた窓から脱出したという。
一方、同社は23日の記者会見で、負傷した乗客の1人から「運転に異変を感じなかった。気付いたら横転していた」という趣旨の説明を受けたと明らかにした。松浦秀則社長は「死者、けが人が出たことを深く反省しております」と述べ、謝罪した。