安倍晋三元首相(67)が参院選演説中に銃撃されて死亡した事件を巡り、警察庁が25日、奈良県警の不十分な警護計画や現場の警護員間の意思疎通の不徹底といった「複合的要因」が重なったとする検証結果をまとめた。要人警護などに詳しい専門家は、今回の検証結果をどう見たのか。
■「政治と警備、議論必要」 公共政策調査会研究センター長の板橋功氏
「今回の事件における最も重要な教訓は『選挙における警護警備の在り方』であり、その点への踏み込みが不十分だ。民主主義の根幹をなす選挙への警察の関わり方については政治の側と警備の側とのしっかりした議論が必要で、早急にガイドラインを整える必要がある。ドローンや3Dなど技術の発展が目覚ましい資機材の活用は重要で早期に実施すべきだ。何より、国民の理解を得る努力は必要不可欠で、継続的に取り組んでほしい」
■「定期的にSP研修を」 警視庁警備部特殊部隊(SAT)元隊員の伊藤鋼一氏
「都道府県警ごとで警護の経験値に差があり、スキル向上には時間がかかる。技術の底上げのために、各階級ごとのSP研修システムを設け、定期的に行うべきだ。日程や場所など急な警備計画の変更時には必ず警視庁のサポートチームが現場に入り、警備を補完する必要があり、結果を常に検証していくべきだ。人員は必要になるが、これから積み上げていく中で、技術の向上につながるだろう」